HG 1/300 ゴウザウラー

バンダイスピリッツ HGエルドランシリーズ

定価:5616円(税込)

HG 1/300 ゴウザウラー
25年の時を経て、ついに変形合体可能なゴウザウラーが立体化!

あれから25年!今では僕は三十路のおじさんだ・・・。
2018年は不思議なことが起こった年である。1993年から25年経過したこの年に、1993年に放送されていたアニメ・特撮番組の復刻が同時多発的に行われたのである。まず、2018年の3月には、『五星戦隊 ダイレンジャー』のロボットである大連王戦隊職人シリーズで復刻された。さらに同年10月には、『電光超人 グリッドマン』のリメイクアニメである『SSSS.GRIDMAN』が放送、さらにスーパーミニプラにて特撮版のグリッドマンが発売されたのであった。アニメの分野では、同じく1993年に放映された『勇者特急 マイトガイン』より、最小変形 マイトガインシリーズが復刻、ガインの造形やカイザーキャリアを追加するなどのパワーアップ版として発売されることが決定した。

そして、勇者シリーズと双璧をなしていたエルドランシリーズからも商品化が決定した。通常は1作目の『絶対無敵 ライジンオー』から製品化するのが常だが、その期待を裏切り3作目で最終作の『熱血最強 ゴウザウラー』より、1号メカのゴウザウラーのプラモデルの発売が5月にアナウンスされたのである。しかも、発売元はガンプラを作っているバンダイスピリッツ(注1)!勇者シリーズと同じくエルドランシリーズの版権も持っているからできた、いつもの版権乗っ取り商法が見事にさく裂したのであった。サンライズ傘下のものはすべてバンダイのもの!タカラやトミーのキャラクターもサンライズ製ならバンダイのものというまさにジャイアン理論ならぬ、バンダイスピリッツ理論である。

しかし、この発表は反響を呼んだ。ゴウザウラーはなかなか商品化に恵まれていないシリーズだったので話題となったのである。「なぜ今になってゴウザウラーなのか?」、「なぜライジンオーではないのか?」という声もあったが、この声はどちらかというと否定的なものではなく、むしろ好意的な反応であった。版権などの経緯はともかく、ガンプラで実績のあるバンダイスピリッツがリリースすることから、クオリティの高さに期待がかかったのであった。ゴウザウラーの発売はホビー事業部のブログで逐一報告され、ついに12月の発売が決定された。しかも、変形合体も再現していると高らかに宣言されたのである。

今回のコラムは、このHG 1/300 ゴウザウラーの熱血レビューをお届けしよう!
注1 2018年より、株式会社バンダイのコレクターズ事業部とホビー事業部は独立し、新たにバンダイスピリッツという会社が組織された。本家のバンダイは赤いロゴマークだが、こちらのバンダイスピリッツは青のロゴマークを使用している。そのため、「青バンダイ」と呼ばれることもある。
出現!恐竜ロボ
『熱血最強 ゴウザウラー』は、エルドランシリーズ3作目で最終作に当たる作品である。コミカル路線を売りにしていた前作、『元気爆発 ガンバルガー』がおもちゃの出来にかかわらず、売り上げが不振に終わったため、ブレイクした1作目の『ライジンオー』に内容が寄せられた作品である。シリーズ開始から3年目であるということから、視聴者が成長しているため、前の2作よりもリアリティがありハードな話が展開されていったのが特徴である。

前作、ガンバルガーでガンバーチームとともに大魔界の侵略を打ち破ったエルドランだったが、今度は宇宙から機械化帝国が侵攻を始めた。太陽系の惑星を次々と機械化していった機械化帝国は、次の狙いを地球に定め月面に前線基地を置いたのであった。これを察知したエルドランであったが、機械化帝国は過去の世界にも侵略を始めていた。エルドランは6400万年前の恐竜時代に向かい、機械化帝国を迎え撃つという筋書きである。

物語の舞台は春風小学校の6年2組である。春風小学校6年2組の峯崎拳一は始業式の朝、夢の中で次々と太陽系の惑星が機械化される夢を見る。その機械化は、自分自身にも及び、自分の体が機械にされてしまうところで目を覚ました。拳一はクラスメイトの立花浩美朝岡しのぶと小学校へ登校する。その際、3人の前に謎のブラキオサウルス型のロボの首とUFOが現れた。UFOの正体は、機械化帝国の歯車王とその手下ギーグであった。歯車王は、拳一を捕まえ、その歯車で拳一をバラバラにしようとする。さらに、ギーグがその場に落ちていた鉛筆削りを機械化し、機械化獣を生み出した。

暴れる機械化獣をしり目に3人は逃げ出した。その3人の前に、先ほど現れたブラキオサウルス型のメカが現れた。ブラキオサウルス型のメカは、拳一たちを助け出し、その場から消え去ってしまう。

3人を助け出すブラキオサウルス型のメカ
浩美「また出た!!」

3人を助け出すブラキオサウルス型のメカ
ギーグ「ゲゲゲ!何ですか、あれは!?」

異空間の中には3人を助け出した恐竜メカのほかに2体の恐竜メカが飛行していた。異空間の中で拳一はプテラノドン型のメカに、浩美はステゴサウルス型のメカに転送されてしまう。異空間を抜けた3人は、気が付くと何かのメカの操縦席に座っていた。地響きが起き、慌てて窓を開けた拳一は、自身がさっき異空間を飛んでいた恐竜ロボに乗っていることに気づく。しのぶと浩美も恐竜メカの目を開き、互いに話し合った。

プテラノドン型メカに乗る拳一
拳一「こりゃさっき飛んできたロボットだ。いつの間にか乗っちゃったんだ。」

ブラキオサウルス型のメカに乗るしのぶ
しのぶ「拳一!こっち、こっち!」

ステゴサウルス型のメカに乗る浩美
浩美「拳一君、助けてよ!!」

混乱する3人
しのぶ「一体、ここどこなのお!?」

外の光景に3人は驚く。なんと、彼らの前には本物の恐竜たちがいたのである。

本物の恐竜を目撃する3人
浩美「ああ!あれ見て!!」

拳一「ああ!?本物の恐竜だあ!」

そして、拳一が見ていた夢に出てきた隕石が降り注いできた。隕石落下地点からは先ほどの機械化帝国のメカが現れ、恐竜たちを襲い掛かっていったのである。機械化帝国のメカは、拳一たちに目をつけ彼らのメカに向って行った。

そのメカを謎の光が突進し、破壊した。その光の正体は、光の戦士エルドランであった。エルドランによると、拳一たち3人は恐竜型メカに引きつられ、6400万年前の地球に来ていたのである。6400万年前の地球では、機械化帝国が侵攻を始めており、エルドランは機械化帝国と戦わなければならない。そこで、エルドランはいつものパターンで子どもたちにお願いをする。

恐竜ロボを託すエルドラン
エルドラン「私はこの時代を守らなければならない。私に代わり、君たちの地球をその恐竜ロボット、ゴウザウラーで守ってほしい・・・。
頼んだぞ・・・地球の子どもたちよ・・・。

エルドランがいつもの無責任な押し付けをすると、まばゆい光ととともに3体のメカを現代へと送り返した。転送された先の春風小学校では始業式が執り行われていた。そこに3体の恐竜ロボが小学校の校舎に落下、融合してしまう。落下した恐竜を観に教室に駆け付けた6年2組のクラスメイトたちの腕に、ザウラーブレスが装着される。クラスメイト達を乗せた恐竜メカを拳一は発進させ、機械化獣に立ち向かっていくのだった。かくして、6年2組ことザウラーズの1年に渡る機械化帝国との戦いの火ぶたが切って落とされたのであった。

ロボットが3体あれば合体できる!これ、常識です!!by教授&バンダイスピリッツホビー事業部
ゴウザウラーは、上の劇中再現で出てきた恐竜ロボ、すなわちマッハプテラランドステゴサンダーブラキオの3体が合体して誕生する巨大メカである。ライジンオーやガンバルガーとは違い、コアメカとなる人型形態のロボットが存在していない。その代わり、この3体はゴウザウラーの形態と飛行形態であるザウラージェットに変形することが可能である。飛行機への組み替え変形が可能なため、プレイバリューとしては前作と前々作には劣っていない。

恐竜というモチーフは子どもたちに人気があり、モチーフにするだけでそこそこの売り上げが保障される。現にスーパー戦隊ではゴウザウラーの前年に放送された『恐竜戦隊 ジュウレンジャー』がモチーフに恐竜を使い低迷していたシリーズを持ち直させるほどの人気を誇った。それを受けて、バンダイはスーパー戦隊の売り上げが低迷するたびに恐竜のモチーフの戦隊を展開し、カンフル剤として使用しているくらいである。

ガンバルガーで売り上げが伸びなかったことに悩まされたトミーは、恐竜モチーフのロボットを主役に据えることで売り上げの増加を図っていたのだろう。トミーは、1980年代の後半に『ZOIDS』を展開させ、動物や恐竜モチーフのメカを展開させるのはお手の物であった。1993年にトミーから発売されていた熱血合体 DXゴウザウラーは、ゴウザウラーの変形合体はもちろんのこと、メッキやクリアパーツがふんだんに使用されたプレイバリューの高い商品となった。

おもちゃの出来に負けず劣らず、アニメのほうも力を入れて作成されている。まず一番の特徴は、変形・合体・必殺技バンクの洗練化だろう。使いまわす目的のバンクとはいえ、毎回お決まりのように流すのでアニメスタッフは「何回見ても飽きさせない」ことを意識してバンクを作成しており、合体シーンなどの見せ場になるバンクは前2作以上に力を入れて作られている。あまりの力の入れように、Blu-rayのオーディオコメンタリーではもはや現在の技術では手書きでは再現不能と言われるオーパーツ的な作画となっている。

また、ストーリー面も丁寧に作られていることも特徴である。視聴者の年齢がシリーズを重ねているため上がっていることから、前2作以上にハードになり、特に敵側の機械化帝国の描写はハードである。機械化帝国は宇宙の機械化をもくろんでいるのだが、一度町が機械化されてしまうとその地域はもとに戻らない。また1クール目にして一般人が機械化されてしまう描写があり、この機械化が終盤では大きなカギを握っているのである。

しかし、本放送の後の商品展開は寂しいもので、なかなか立体化には恵まれてこなかった。第1作目のライジンオーはその人気から、シーエムズコーポレーションBRAVE合金サンライズメカアクションシリーズなどで立体化したり、コトブキヤD-スタイルで立体化したりしているが、後続の作品であるガンバルガーとゴウザウラーはなかなか商品化されてこなかった。ゴウザウラーに関して言えば、2001年の復刻版(注2)とシーエムズのサンライズメカアクションシリーズで発売されたくらいである。(注3)

そんなゴウザウラーであったが、2018年5月に、廉価版Blu-rayボックスの発売告知とともに、バンダイスピリッツがプラモデルでゴウザウラーを製品化することがアナウンスされた。翌月には、バンダイスピリッツより公式発表があり、当時のメカデザインを務めていたやまだたかひろ氏監修のもと、製品化がすすめられていることがアナウンスされた。7月に入ると予約が受付開始され、同時に変形合体することもアナウンスされたのだった。その時のセリフも劇中を踏襲したもので「ロボットが3体あれば合体できる!これ、常識です!!」と当時の視聴者にはたまらない形で宣言されたのだった。

発売に至った背景としては、バンダイキャンディー事業部が展開しているスーパーミニプラシリーズでガオガイガーやほかの懐かしロボットがブレイクしていることが大きい。同じ系列の会社とは言え、事実上のライバル関係にあるバンダイスピリッツホビー事業部でも何か出せないか思案していたのだろう。おそらく、ゴウザウラーを視聴していた世代が30代〜40代近くになり、社内で発言権を得たことも大きいだろう。そんな中で発売されたゴウザウラーは、バンダイのガンプラの技術をふんだんに取り入れた素晴らしい商品となった。その詳細を見ていこう。
注2 勇者シリーズと同じ時期に復刻され、当時品のメッキを廃したものだった。2号メカと3号メカもすべて復刻されたため、最強合体ももちろん再現できた。

注3 出来もシーエムズらしく、関節部がもろくて取り出しただけで壊れてしまう可能性のある何とも言えない品だった。最強形態であるキングゴウザウラーの発売も予定されていたが、その前にシーエムズが倒産してしまったため、頓挫してしまっている。

出動!ザウラーズ
ライジンオーは学校がロボットの発進基地になり、ガンバルガーでは町が発進基地になっていたが、ゴウザウラーではライジンオーを踏襲する形で学校から出撃する。しかし、ライジンオーと違い、ゴウザウラーは春風小学校の校舎と融合しており、有事の際は校舎が変形して発進する。校舎の壁面が回転して裏返り、移動して組み合わさることで春風小学校の校舎はザウラージェットに変形、現場に急行するのである。

校舎が変形するということで、中には当然学校の教室が残されている。ゴウザウラーは春風小学校6年2組18人が乗り込み戦うのである。というわけで、番組のキャッチフレーズも「全員まとめて出動!」というものになっている。その発進プロセスを見てみよう。

発進の指令は、もっぱら光主エリカエリー)の掛け声でスタートする。エリーが「ザウラーズ、出動!」の掛け声とともにザウラーブレスのスイッチを押すと、校舎が変形を開始する。

ザウラーズ、発進!
エリーザウラーズ!出動!!


校舎が変形する図
ロールオーバーで画像が変わります

校舎の外壁が折りたたまれたり、校舎自体が移動しザウラージェットが形成される図は二次元のウソだらけだが、迫力あるものである。ザウラージェットが形成されると、校舎の内部では指令室が形成される。座席がそのまま移動し、机からパネルが飛び出す図はライジンオーとそのままだが、ザウラージェットを操縦する委員長の五郎、メインパイロットである拳一、浩美、しのぶはロッカーや棚に飛び込むことでパイロットスーツに着替え、校舎内を専用のビークルメカであるザウラーバイクザウラーカートザウラーサイドに乗り込み、校舎内を爆走、それぞれがパイロット待機室へと移動する。この移動用のビークルメカはザウラーマシンと呼ばれる。

五郎がザウラージェットの機首に乗り込むと、レバーを引きザウラージェットを発進させる。

飛び立つザウラージェット
五郎ザウラージェット、発進!!
ロールオーバーで画像が変わります

飛び立つザウラージェット
ロールオーバーで画像が変わります

ザウラージェットから出撃するということで、HG ゴウザウラーの組み立てもザウラージェットから組むように指示されている。この辺りは製作者たちのこだわりの部分である。では、ザウラージェットの状態を見てみよう。

ザウラージェット 前 ザウラージェット 後
校舎が変形し形成されるザウラージェット

機首が長く、劇中のザウラージェットに近いフォルムを維持しているのがわかるだろう。劇中では肩や脚部に当たる部分が四角く省略されて描かれているが、プラモデルでは実際に変形合体するので実際に変形合体するものを作ればこうなるという最適解が得られていると思う。股間部には3mmの軸の穴が用意されているのでアクションベースに取り付けて飾ることももちろん可能である。

アクションベースに取り付けたところ

現場に到着すると、五郎の「ザウラーフォーメーション!」の掛け声とともに、分離する。各ブロックには拳一たちの乗るザウラーバイクなどが搭載されており、分離時には各ブロックからザウラーマシンが射出され、分離したザウラーロボの上を爆走し、コクピットにパイロットを運ぶライジンオーの時より怖い搭乗の仕方に変わっている。

>ザウラーフォーメーション
エリー「五郎君、分離よ!!」

五郎了解!ザウラーフォーメーション!!
ロールオーバーで画像が変わります

マッハプテラの変形
ロールオーバーで画像が変わります

サンダーブラキオの変形
ロールオーバーで画像が変わります

ランドステゴの変形
ロールオーバーで画像が変わります

今度は、分離したザウラーロボを見ていこう。まずは拳一の乗るマッハプテラから。

マッハプテラ 前 マッハプテラ 後
メインパイロットである拳一の搭乗するメカ
機動性に優れており、空中戦が可能

基本的な色分けは色プラで再現されており、シールで補完しなければならないのは目のイエロー部分である。背面に赤色の部分があるのだが、パッケージでは塗装されておらず、なかったことにされている。

その点を差し引くと、塗装もしくはシールを貼る箇所は目のイエロー部のみである。コクピットのキャノピーはクリアパーツが採用されており、きっちり色分けされている。

頭部のアップ
劇中そのままの頭部造形。クリアパーツが目を引きます。

プロポーションについては腕がそのまま付いているのでややずんぐりした印象を受けるが、これはゴウザウラー時のプロポーションを追求したたためであろう。翼を折りたたみ、足の角度を調整すれば垂直に立たせることも可能である。また、背部のポリキャップを使えばスタンドに接続し単独で飛行させることも可能である。

垂直に立たせたところ スタンドでのディスプレイ

続いては、浩美の操縦するランドステゴである。

ランドステゴ 前 ランドステゴ 後
浩美の乗るステゴサウルス型のメカ
重装甲で防御力に優れる

ランドステゴも色分けが良好で特に目を引くのがコクピット部のクリアブルーと背面のステゴサウルスの背びれのクリアグリーンである。尻尾の角の部分も黄色で色分けされている。目の部分のイエローにシールを貼ればほぼパッケージ通りのランドステゴが完成する。塗装を要する箇所は、脚部の黒色とザウラーシールドに当たる部分のイエローである。ザウラーシールドのイエローは製品化に際し、省略されている箇所であるのでパッケージ通りに組みたければ塗る必要はない。筆者はアニメのイメージを重視したいのでシールド部のイエローを塗装している。

最後のメカがしのぶの搭乗するサンダーブラキオである。

サンダーブラキオ 前 サンダーブラキオ 後
エルドランシリーズ唯一の女子のメインパイロットであるしのぶの乗るメカ
パワーと火力に優れている
砲手はザウラージェットを操縦していた五郎が担当。

製品化する上で一番難儀するのがこのサンダーブラキオで、一番しわ寄せがきている機体である。まず、ほかのザウラーロボとは違い、サンダーブラキオの首の部分は要塗装である。この首パーツは単純なモナカ割り構造になっており、可動は一切ない。合体時も余剰パーツになるのでコストを浮かすためなのか、色分けもコクピットのクリアパーツ以外は灰色一色である。筆者はアニメイメージを重視したいので、首関節の丸いディティールを黄色で塗装し、外側の装甲をブルーで塗装している。

プロポーションに関しては、アニメ以上にずんぐりしたイメージを受ける。これはゴウザウラー時の脚部がアニメよりもどっしりした形でデザインされていることからのしわ寄せである。また、後部の尻尾はさすがにアニメ通りに再現できなかったのか、合体ジョイントやロボット時の太ももがそのまま尻尾に見立てられている。さらに、前面にはアニメにはない丸いジョイントパーツが追加されている。これはゴウザウラー時には使用しないのだが、明らかにこの箇所に何かをくっつけるために設けられている。

正面から見た図
アニメ設定にない丸い部分が追加されています。
ゴウザウラー単体時には使わないが、明らかに後で使おうとしている箇所

二次元のウソが最も働いているのもこのサンダーブラキオである。まず、特徴である長い首はザウラージェット時とゴウザウラー時には余剰パーツになる。これは当時品のおもちゃからそうで、この首パーツの処理はアニメでもいつの間にかフェードアウトしたりしているのである。この時代のアニメのお約束で、余剰となるパーツは異次元に格納されており、必要に応じて呼び出されているのだろう。

エルドランシリーズは、ロボットのプロポーションは優れているのだが、この余剰パーツの問題が常に付きまとう。特に、2作目のガンバルガーからは勇者シリーズと差別化したい意図がトミー側に働いたのか、ロボットのプロポーションにこだわった分、合体時の余剰パーツが出る仕様になっているのである。これは最強形態時への合体も一緒でガンバルガーよりも数は減っているが、ゴウザウラーでも1号メカから発生しているのが難点である。

この余剰パーツの問題はバンダイスピリッツの開発スタッフも意識していたようで、この製品には余剰パーツを取り付けて置けるパーツが用意されている。各形態時に使わないパーツはこのパーツに取り付けてしまえば収納することができ、これにより細かいパーツを紛失してしまうことがなくなるのである。

余剰パーツ 余剰パーツ置き 裏面
余ってしまうパーツはB1Gに取り付ける
差し替えのアンテナパーツも裏面に取り付けることが可能

ザウラージェット〜ザウラーロボへの変形を経るという劇中のプロセスを踏襲させる形でユーザーに組み立てを求めるのはうまい構成になっていると思う。また、パッケージや説明書ではザウラーズたちを使って説明や指示を行っているのもポイントである。やはりゴウザウラーはザウラーズ18人が動かしているということからこのような構成を取っているのであろう。組み立てていてとても楽しい箇所である。

また、説明書にはメカデザインを手がけたやまだたかひろ氏のコメンタリーも掲載されている。通常の製品化ではここまでやらないのが普通であるので、いかに開発スタッフがゴウザウラー製作に多大な熱意をこめて作っているのがうかがえる。

ゴウザウラー、熱血合体!
続いてはゴウザウラーへの合体である。HGのプラモデルであるにもかかわらず、変形合体が再現されているのが素晴らしい点である。ただ、ゴウザウラー時の可動を重視したりやはりHG規格であるという点から一部の合体・変形が簡略化されている。工夫すれば劇中通りに変形合体させることが可能であるので、合体バンクを再現してみよう。

まず、ゴウザウラーへの合体はメインパイロットである拳一がザウラーチェンジャーのボタンを押すことでスタートする。「ゴウザウラー、熱血合体!」の掛け声で合体がスタートする。恐竜の魂が込められているという設定からか、合体バンクでは本物の恐竜がメカに変化するという憎い演出が取られている。

ゴウザウラー!
拳一「ゴウザウラー!
ロールオーバーで画像が変わります

熱血合体!!
拳一「熱血合体!!

ゴウザウラーを構成するプテラノドン、ステゴサウルス、ブラキオサウルスがマグマを浴び、その中からザウラーメカが現れて合体がスタートする。

マグマの中から飛び出す3体のザウラーロボ
ロールオーバーで画像が変わります

最初に変形するのはランドステゴである。マッハプテラと並行して飛行しながらランドステゴの前足と後ろ脚が収納される。

飛行するランドステゴとマッハプテラ
ロールオーバーで画像が変わります

ランドステゴの変形
ロールオーバーで画像が変わります

ランドステゴの変形
ロールオーバーで画像が変わります

脚部が収納されるとカメラアングルはランドステゴ本体をアップで映し出す。ランドステゴの腹の部分が表になりゴウザウラーの胸部が完成する。この際、背びれと尻尾の部分はカメラアップのどさくさに紛れて消滅する。

ランドステゴの変形
ロールオーバーで画像が変わります

続けて、サンダーブラキオが変形を開始する。サンダーブラキオも同じく前足と後ろ脚を収納する。

サンダーブラキオの変形
ロールオーバーで画像が変わります

サンダーブラキオの変形
ロールオーバーで画像が変わります

サンダーブラキオの変形
ロールオーバーで画像が変わります


サンダーブラキオの変形
ロールオーバーで画像が変わります

ランドステゴの時と同じく後ろ脚のアップになったどさくさに紛れてサンダーブラキオの首から頭部にかけてが消滅し、足首パーツが展開する。これでゴウザウラーの下半身が完成するのである。

サンダーブラキオの変形
ロールオーバーで画像が変わります

最後にマッハプテラが変形する。マッハプテラが咆哮を上げると、頭部が背面に折りたたまれる形で収納、脚部に当たる部分が蝶番のパーツを介して展開し、肩から腕を形成する。

マッハプテラの変形開始

マッハプテラの変形
ロールオーバーで画像が変わります

マッハプテラの変形
ロールオーバーで画像が変わります

マッハプテラの変形
ロールオーバーで画像が変わります

これでゴウザウラーを構成するすべてのパーツが変形を完了。今度は合体に移る。変形したザウラーロボが一直線に並び胸を形成するランドステゴと下半身を形成するサンダーブラキオが接続される。

ゴウザウラーへの合体開始!

下半身の合体
ロールオーバーで画像が変わります

続けて翼と腕を形成するマッハプテラがランドステゴに接続される。

上半身の合体
ロールオーバーで画像が変わります

各部の接続の瞬間に、装甲が透明になり内部のメカが見えるという凝った演出が採用されている。

すべてのパーツが合体すると、ランドステゴに収納されているゴウザウラーの頭部パーツが胸の中から回転して現れる。その後、胸の飾りが展開する。

頭部の展開
ロールオーバーで画像が変わります

胸アーマーの展開
ロールオーバーで画像が変わります

そして最後に頭部のアンテナが展開すると、決めポーズを決めてゴウザウラーが完成する。

角の展開
ロールオーバーで画像が変わります

胸のクリスタルのアップ

決めポーズ
ロールオーバーで画像が変わります

決めポーズ
ロールオーバーで画像が変わります

ゴウザウラー完成!!
ゴウザウラー完成!
ロールオーバーで画像が変わります

合体時の胸のアップ時のクリスタルパーツが映し出されるときは、元になった恐竜たちがクリスタルに映り込み、その後にクリスタル内部のメカが見えるこれまた凝った演出が採用されている。このように、枚数と手間暇かけて作られている凝った合体バンクは見ごたえ抜群である。

上記の複雑なプロセスを一気にまとめたgif画像がこれである。

合体シーンまとめ
gifで画像が動きます

この複雑なプロセスを劇中の時間では2.3秒でこなして合体する。1作目のライジンオーから1号ロボの合体シーンを簡略化したバンクが使用されるようになっているが、ゴウザウラーも15話で総集編で簡略バンクが使用されて以降時間短縮のためによく使われるようになった。

簡略版合体
拳一「ゴウザウラー、熱血合体!!
ロールオーバーで画像が変わります

変形合体好きとしてはたまらないパーツ構成になっている。ただ、先にも述べたようにHG規格であるため簡略化されている箇所もいくつかある。特に簡略化されているのがマッハプテラの変形である。マッハプテラは蝶番で肩パーツがつながっており、合体時に展開するのだが、HG ゴウザウラーでは一度肩部を分離させる仕様に変更されている。

マッハプテラの構成
完全変形&劇中再現重視派の人には残念な仕様
ちなみに上の再現ではセロハンテープで固定しております・・・。

また、劇中では拳パーツは下腕に収納されており、回転して出てくる仕様になっているが、本商品では拳を後から取り付ける仕様である。

サンダーブラキオについては、つま先パーツを後付けする仕様に変更された。これは脚部の形状を重視した結果であろう。また、ゴウザウラーの頭部のアンテナは展開状態と収納状態を差し替える形に変更されている。これはHG規格であるため仕方のない簡略化であろう。

上の合体プロセスではバンクの再現を重視したため、合体させてから頭部パーツを展開させているが、説明書では頭部パーツを展開させてから合体するようになっている。頭部を回転させるときは背中のパーツを一度取り外さなければならない。当時品のDXでは、この背中の蓋パーツは存在せずそのまま回転させることができた。

簡略化や付け足しが目立つようだが、本商品のオリジナルのギミックもある。まず、サンダーブラキオ側の太ももだが、このパーツは引き出す仕様になっている。こうすることで、サンダーブラキオ時と合体時のプロポーションを少しでも維持しようという意図が読み取れる。

サンダーブラキオの変形
このオリジナルギミックはナイスアイディアである。
ロールオーバーで画像が変わります

引き出した太ももパーツは、サンダーブラキオのキャノン砲を収納するとロックされる。このロックのおかげで合体後、太ももが縮んでしまうということは全くない。プラモデルであるが、合体機構もよく練られているのがこの製品の素晴らしい点であろう。

独占!HG ゴウザウラー百科
それでは、完成したゴウザウラーのプロポーションを見てみよう。

HG 1/300 ゴウザウラー 前 HG 1/300 ゴウザウラー 後
アニメに比べて足がどっしりとなるようなプロポーションになっている
ディティールも追加されており格好いい

プラモデル化するにあたり、独自のアレンジが施されている。まず目を引くのは脚部が太めに作られている点であろう。アニメではスマートだったゴウザウラーだったが、プラモデルではマッシブなプロポーションになっている。脚部が大きめに作られているのは、おそらく最強合体時のプロポーションも考慮に入れているためかと思われる。(注4)独自解釈が強めだが、ゴウザウラーのイメージは損なわないナイスプロポーションである。

ディティールは、間延びしないように細かく作られている。特にホワイト部には細かいディティールが細かく追加されているのがポイントである。これがくどく感じる人もいるだろうが、極力劇中のイメージを再現するように作られている。劇中では、ゴウザウラーはザウラーブレスを差し込めば装甲のハッチが開くようになっているのだが、腕のハッチと思しきディティールもちゃんと作られているのが製作者のこだわりを感じる。

腕のディティール
左右にある四角い部分は劇中ではちょうどハッチになっていたところ
戦闘中のトラブルなどでここからザウラーズは出入りすることがありました

また、校舎から変形するというゴウザウラーの特徴を踏まえて見えない箇所にも校舎の構造物をイメージしたディティールが追加されている。特に腰のフロントアーマーの裏側とアニメイメージの腰サイドアーマーにそのディティールが追加されている。

腰サイドアーマー裏のディティール
見えないところにもディティールがびっしり詰まっている

アニメのイメージも重視したいという人向けに、ボーナスパーツでアニメの形状を再現した腰サイドアーマーも付属している。このパーツをつけて、サンダーブラキオの前脚パーツを取り外せばアニメイメージのゴウザウラーも組むことができる。

アニメ作画プロポーション

腰サイドアーマー 脚部
線を減らす意図で描かれるアニメ作画をイメージした状態にも可能
お好みでパーツを交換しよう

このアニメイメージのオプションパーツを使わないときは、先述した余剰パーツを保持するパーツに取り付けておくことも可能である。

アニメパーツをホルダーにつけたところ
当然変形用サイドアーマーもこのパーツに取り付けられます

大きさは、ガンプラのHGより大きめに作られている。ゴウザウラーは、校舎と合体している都合でほかのエルドランシリーズのメカの2倍の大きさを誇る。ゴウザウラーの設定上の大きさは45mなので、その1/300スケールとなるとおよそ15cmとなるのである。よって、標準的なガンプラよりも大きく、近い路線のスーパーミニプラの合体メカと同じくらいの大きさである。

HGCE インパルスとの比較 スーパーミニプラ サンダーグリッドマンとの比較
HG規格だが、標準的なガンプラより大きめ
スーパーミニプラと近いサイズであることから、スーパーミニプラを意識していることが垣間見える

色分けに関しては、一部省略されたカラーもあるが非常に充実している。ランナーは20枚使用されているが、HG規格としてはこのランナー数は多い。先述した通り、クリアパーツが効果的に使用されているので、シールの枚数も最小限に抑えられている。胸やザウラーブレードのクリスタル内部のクリアパーツを際立たせるため、内部に銀色のシールを貼るようにしているのもこだわりのポイントである。

シール
シールは主にザウラーロボの目とザウラージェットの機首に貼り付ける
胸パーツのシールはお好みでシルバーかメカディティールが入ったものを選ぶ

基本的に組みやすい構成になっているが、最初に組み立てる頭部の組み立ては要注意である。ほかのプラモデルと比べ大きめであるとはいえ、頭部パーツは細かいパーツの集合体になっており、ランナーから切り離すときのパーツ破損は要注意である。一度組付けてしまうと分解も難しいので注意しよう。

頭部の構成
目のパーツはクリアグリーンで構成
頬の赤いパーツまで分割する驚異の色分け

これだけ細かくなっているので、角に取り付けるクリアブルーのクリスタルは紛失に注意しよう。スーパーミニプラのガオガイガーなどと同じく、この細かいパーツは予備パーツもつけてほしいところであった。

これだけ細かい分割になっているが、組みあがったゴウザウラーの顔はなかなかのイケメン顔になっている。試作段階ではほほの赤い部分が泥棒のほっかむりに見えてしまうくらいだったが、うまいこと厚みと面積が調整されたおかげで劇中イメージさながらの顔になっている。

顔のアップ
劇中イメージそのままのイケメン顔
エルドランメカは顔が命!

注4 最強合体時は脚部に下駄が追加されるのでアニメプロポーションの細い脚では最強合体時に迫力不足になるのである。
決めろ!必殺ブレード
変形・合体をここまでこなす上に、このゴウザウラーは劇中のアクションポーズが取れるように可動範囲も練りこまれている。まず、腕と足は二重関節になっており90度以上曲げることが可能になっている。明記されていないが、関節パーツやジョイントパーツには強化PS(KPS)が使用されており塗装することも可能となっている。

二重関節は現在のガンプラでは標準化されているが、このゴウザウラーは肩パーツを前に引き出すことも可能となっている。肩を引き出す場合はランドステゴ側の基部を前に引き出す。腕を前に出したときに干渉してしまう胸アーマーは上にも折りたたむことが可能となっているのでポージングを妨げないように配慮されている。この点はデザイナーもやまだたかひろ氏もこだわった部分であるとTwitterで述べていた。

肩の引き出し
胸のアーマーを上に跳ね上げればここまで肩を引き出せる

この肩の引き出し可動を実現するためにマッハプテラの腕の変形と構造が簡略化されてしまったが、この変更は良い塩梅である。

翼は劇中通り折りたたむことが可能となっているうえに、角度の調整がしやすいようにラチェットも仕組まれているのがこだわりを感じられる。各パーツの構成がmm単位で組まれているのはまさにホビー事業部の面目躍如といったところであろう。

これらの可動範囲を生かすことで、劇中のポーズをほぼそのまま取らせることができる。今度はゴウザウラーの技を紹介しよう。

まず、サンダーブラキオのサンダーキャノンをそのまま使用したザウラーキャノンである。脚部に仕組まれたキャノン砲で上空から攻撃を仕掛ける。

ザウラーキャノン
拳一「ザウラーキャノン!」

マッハプテラの爪パーツの位置を差し替えればザウラーバンカー再現することができる。

ザウラーバンカー
マッハプテラの爪パーツの位置を取り換えるだけ

このほか、胸のクリスタルを打ち出すザウラーボンバーや胸のクリスタルから放つウォータービーム、ザウラーシールドをブーメランとして投擲するスピンブーメランを放つことも可能である。ザウラーボンバーはやろうと思えばクリスタルパーツを2個つなぎ合わせれば再現できそうである。再現したい人はパーツを注文してみよう。

そしてゴウザウラー最大の必殺技がザウラーマグマフィニッシュである。これは、ザウラーブレードを使うゴウザウラーの必殺技で序盤では敵にとどめを刺す技として多用された。このザウラーマグマフィニッシュの動きも当然ながら再現することができる。その様子を見てみよう。

まず、メインパイロットの拳一がザウラーチェンジャーをガンモードに変形させ、ザウラーブレードを呼び出す。ザウラーチェンジャーから光弾上空に発射し、ザウラーブレードとザウラーシールドを呼び出すのである。

ザウラーブレード!!
拳一「ザウラーブレード!!

光の柱が出ていると思ってください

ゴウザウラーを構成する恐竜の魂が、ザウラーブレードとザウラーシールドを咥えて持ってくる。恐竜たちが咥えている武器をゴウザウラーが加速して受け取り、拘束ビームを射出して敵の動きを止める。

武器を運んでくる恐竜たち
ロールオーバーで画像が変わります

加速するゴウザウラー
ロールオーバーで画像が変わります

武器を受け取るゴウザウラー
ロールオーバーで画像が変わります

ザウラーシールドを構えるゴウザウラー
ロールオーバーで画像が変わります

ザウラーシールドを展開するゴウザウラー
ロールオーバーで画像が変わります

ザウラーブレードを構えるゴウザウラー
ロールオーバーで画像が変わります

束縛光線を出す恐竜たち
ロールオーバーで画像が変わります

プテラノドンが拘束ビームを放つと、敵はマグマの輪に包まれる。動けなくなった敵をめがけてゴウザウラーは跳躍してザウラーマグマフィニッシュを放つ。

ザウラーマグマフィニッシュ
ロールオーバーで画像が変わります

ザウラーマグマフィニッシュ!
拳一「ザウラーマグマフィニッッッッシュ!!
ロールオーバーで画像が変わります

切りかかるゴウザウラー

一回転して着地するゴウザウラー
ロールオーバーで画像が変わります

ザウラーマグマフィニッシュまとめ
ザウラーマグマフィニッシュの動きをまとめるとこんな感じである
gifで画像が動きます

敵を撃破すると、勝ち名乗りを上げる。

勝ち名乗り
拳一「熱血
ロールオーバーで画像が変わります

勝ち名乗り
拳一「最強!
ロールオーバーで画像が変わります

勝ち名乗り
拳一「ゴウザウラー!!
ロールオーバーで画像が変わります

勝ち名乗り
拳一熱血最強!ゴウザウラー!!
gifで画像が動きます

ここまでの動きがスタンドと幅広い可動を利用すれば再現可能となっているのである。まさにユーザーが待ち望んでいたキットとなっているのである。

これだけの密度を誇るキットであるが、やはりバンダイスピリッツとしては売れるかどうか不安な部分もあったようで出荷量がほかのガンプラなどと比べて少なめになっている。筆者の家の近くのエディオンやJohshinでも入荷は3個程度だったし、Amazonに至っては予約開始時点からプレ値での販売であった。筆者は発売日に周辺の店を朝一で回り何とか2つ確保することに成功した。初期出荷分は順調に売れているようで、このゴウザウラーは結構売り切れていた。

発表時からの反響も大きかったので、エルドランシリーズの需要は大きいことに各企業が気づきだした。HGゴウザウラーの発売直後の2018年の年末、グッドスマイルカンパニー『絶対無敵 ライジンオー』よりライジンオーとバクリュウオーのキットの発売を発表した。また、翌年のワンダーフェスティバルでは同じくライジンオーの完成品商品を発売することを発表した企業もある。

続いてバンダイもゴウザウラーのカラーバリエーションとしてダークゴウザウラーをプレミアムバンダイ限定で商品化、5月に発送する運びとなっている。こちらはゴウザウラーキットをそのままに、色だけ変えた仕様であるが、胸パーツのシールに機械化帝国をイメージしたデザインを追加。こちらはやまだたかひろ氏オリジナルのデザインとなっている。

また、2号メカの製品化も企画されている。2月下旬から3月にかけて墓場の画廊中野ブロードウェイで行われた絶対!!元気!!熱血!!エルドランシリーズ展では2号メカのマグナザウラーの試作が展示されている。これからの展開も視野に入れていることの宣言であろう。ぜひとも2号メカのマグナザウラーと3号メカのグランザウラーまで製品化し、最強形態であるキングゴウザウラーまで駆け抜けてほしいものである。

このゴウザウラーを皮切りにエルドランシリーズは復活の兆しを見せつつある。当時のファンとしては今後の動向に注目したい。

熱血変形!マグナザウラー!!(HG 1/300 マグナザウラーのコラムへ)

熱血進化!グランザウラー!!(HG 1/300 グランザウラーのコラムへ)

全員まとめて、発進!(もどる)