最小変形 マイトガイン

組み立て済み着色レジンキャストキット

定価: 14700円(税込み)

再販版定価: 18690円(税込み)

原型:高島 肇


最小変形 マイトガイン
『銀の翼に…、ってこの台詞毎回言うのもう疲れたー。』とか駄々はこねない、われらが勇者特急マイトガイン

登場!電光超特急ヒカリガイン
ロリ黄金聖闘士牡牛座HUYU(バンプレストから発売されるスパロボシリーズの最新作に登場する大張正巳氏がデザインした某超重神そっくりのロボットを見る度にトラウマスイッチが入ってテンパる男。いかにそっくりかは自身の目で確かめていただきたい。以下HUYU)「あー、この部屋エアコン効いてて涼しいなー・・・。おっと、やあ、みんな!元気かな? 俺はこの頃観たい深夜アニメが爆発的に増えてしまって、若干睡眠不足気味な上に、変温動物ゆえの性で冷房のかかってる部屋ではすぐに眠たくなっちゃうよ。ああ、いかん…。何か眠たく…。 さて、今回のテーマはタイトルにある通り・・・、」

???「ちょぉぉっと待ったぁぁぁッ!!」

HUYU「何奴!?っていうか\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?」

???「ここはオマエの夢の中!オマエはHUYU!それはそうと、俺を忘れてもらっちゃあ、困るぜ!!」

HUYU「夢の中ァ?いや、しかもオマエ誰だよ?」

???「何!? 俺を知らない!? ならば教えてやろう!! 俺は伝説の勇者・・・、」

HUYU「まさか、勇者王ガオガイガー!? それとも勇者オルテガ(注1)!?」

???そう!その通り!って違ぁぁぁう!! 俺の名は、電光勇者超特急ヒカリガイン(注2)だっ!!(以下ヒカリ) ・・・、む?なんだ?そのしらけた目は?」

HUYU「いや、あまりにもパクリっぽい名前なもんで・・・。まあいいか。とにかく今回のテーマは・・・、」

ヒカリ「おお、こいつは我が永遠のライバル、勇者特急マイトガインではないか!!」

HUYU「(台詞を奪られた事に怒りを覚えつつ、)夢の中なのになんでココに最小変形マイトガインが!? しかも知り合いなのか?」

ヒカリ「知り合いなんて生易しいものではない!! そう、あれは小学生の時だった。2クラスが合同で行う合同体育というのがあってだな、俺と奴はその時初めて出会ったのだ。その時の授業はバスケットボールで・・・、」

HUYU「(ヒカリの昔話が)長くなりそう(そのうえ、確実に嘘)なので、今のうちに作品解説をしたいと思う。」
注1:ドラゴンクエストVに登場する、主人公の父親。闇の神官バラモスを倒す旅に出たが、返り討ちにあったらしく、帰って来ることはなかった。ちなみに今回のレビューとは何の関係も無い。後、ジェットストリームアタックで有名なあの方々とも関係は無い。

注2:HUYUの頭の中から現れた、いわゆる夢の住人。年中プラモデルの組み立てに没頭しており、若干(接着剤、塗料に含まれる)シンナー中毒気味。虚言癖アリ。ちなみに本人いわくイメージCVは檜山修之氏。ちっ、なんて命知らずな…。

あれが噂のマイトガイン
『勇者特急 マイトガイン』とは1993年1月から1994年1月の期間に放送されていたアニメで、『勇者 エクスカイザー』から続く『勇者シリーズ』の第4作目である。

ストーリーの方は、この手のロボットアニメにありがちな勧善懲悪モノで、東京湾に築かれた未来都市ヌーベルトキオシティを舞台に、主人公で旋風時コンツェルン(注3)の若き総帥旋風寺舞人(センプウジマイト)率いる勇者特急隊が巨大な悪の組織と戦っていく…。と、いうものだ。

これまでの勇者シリーズは、『宇宙人(の様な物)が地球のメカに取り付き意思を持つ勇者ロボットとなる』というトランスフォーマー系列のSF的な設定であったが、この作品でのロボットは超AIという思考回路を持っており自律思考+自律行動する。この設定はその後の勇者シリーズにも継承され一種のリアル路線を生み出した。

また、タイトルに『勇者特急』と付いている通り、勇者特急隊の全てのロボットは電車に変形する機能を持っている。例を挙げると、舞人が操縦する超電導戦闘機、マイトウイング新幹線つばさから、勇者特急隊のリーダーガイン新幹線のぞみから変形する。

『勇者エクスカイザー』のウルトラレイカーしかり、『勇者王ガオガイガー』のライナーガオーしかり、勇者シリーズには列車から変形するメカが数多く登場することから、勇者シリーズとJRはタイアップしていたことがわかる。昨今の列車事故を省みるに「JRも昔は、子供たちに夢を与えるのに一役買っていたんやなあ。」と、列車から変形するメカを見る度に、しみじみ思う今日この頃である。

さて、(俺にはよくわからない話ではあるのだが、)友人の射手座サジタリアスのBP君によるとメタフィクション(注4)にこそ、このアニメの面白みがあるという。

例えば、旋風寺鉄道の工場は青戸にあり、勇者特急隊のロボットたちはそこで整備・開発されているのだが、現実では青戸は(株)タカラ(現在は合併してタカラトミーになった。)の所在地でもあるのだ。また、舞人は旋風寺コンツェルンの総帥であるにもかかわらず、勇者特急計画(注5)の進行状況をほとんど知らされていないようで、友人の浜田満彦(ハマダミツヒコ)大阪工場長(注6)をはじめとする工場のスタッフたちに任せ切りなのだ。知らないわけだから、当然新メカが完成する度に「すごいじゃないか浜田君!」と、感嘆の声を上げるのである。

劇中でも、新メカや新しいギミックが紹介されるたびにこのような描写が幾度となく繰り返されたが、これはタカラを浜田君と大阪工場長、視聴者を舞人に置き換えたメタフィクションといえるのだそうだ。このほかにも数多くのメタフィクションが作品中にちりばめられており、製作側の「遊び」が垣間見られる。

このアニメのもう一つの楽しみがヒロイン吉永サリー(ヨシナガサリー)の毎回変わるコスプレである。コスプレといってもオタク腐女子の方々が着る様なキャラクターの衣装ではなく、サリーのバイト先の制服なのである。メタフィクションとか言う訳ワカラン概念よりも俺はこちらを推したい。

彼女の家は父が病気で入院中な所為もあってサリーがバイトして生活費から入院費まで稼いでいるのだ。ただ、毎回事件に巻き込まれる為、クビになっているのか、店が潰れているのか定かではないが、バイト先が毎回変わる。ある時は自然公園で鹿せんべいの売り子。ある時は電気屋の呼び込み。 またある時は自転車に乗ってアイスキャンディー売り。ああ、そういえば、アニメのセル塗りの内職(注7)なんてのもやってたな…。
注3:突然の石油枯渇により、エネルギー供給源が電気しか無い時代が到来。既存の交通機関も多くが停止することになる。旋風寺コンツェルンはそんな時代に舞人の祖父、旋風寺裕次郎が旋風寺鉄道を旗揚げ、一代で築き上げた巨大企業だ。ところで、今の常識で考えたら、石油が枯渇すれば電気自体も安定した供給がままならないはずである。おそらくこのアニメの世界では、原子力発電や風力発電などが火力発電を凌いで発展しているのだと思われる。

注4:『フィクションを超えたフィクション』のこと。作劇のための作劇ともいえる。作劇の中のキャラクターが自分が作劇のキャラクターであるということを自覚していたり、本作のように現実とのリンク、もしくはメタファー(置き換え)が行われることを指す。古くは藤子作品などでも多用されていた。これを聞いたときに、『無限を超えた絶対勝利の力』を連想したのは俺だけか?(「超えた」しか合ってねえ!)

注5:舞人の父で旋風寺コンツェルンの先代総帥、旋風寺旭が、『世界を狙う巨大な悪』とやらに対抗するために発案した計画。だが、その父は列車事故を装って暗殺されてしまう。舞人は父の遺志を継ぎ、勇者特急計画を推進、平和を乱す悪と日夜戦い続けているのだ。

注6:浜田君は、舞人の友人でメカにも強く、勇者特急隊の整備・開発にも協力している。 趣味・特技は漫画を描くことで、将来の夢も当然漫画家になること。自信作を描き、漫画賞に応募しようとするエピソード(第31話)もあった。大阪工場長は旋風寺鉄道青戸工場の工場長。本名、大阪次郎。勇者特急隊の整備もしている職人肌のおじさんである。

注7:さて、どんなアニメのセル塗りをしていたのか? 驚くなかれ、『勇者特急マイトガイン』のセル塗りをやっていたのだ。このシーンは第39話に登場する。また同エピソード中にはタカラから発売されていたマイトガインの玩具のCMが放送されていた。(発売元は、旋風寺トイという架空の会社だ。)(これもメタフィクションの例の一つです 射手座のロリ黄金聖闘士より)

勇者の秘密に迫れ -全部見せますマイトガイン-
ヒカリ「そうして出会った二人は伝説の木の下でついに告白の時を迎え…、」

HUYU「おい、そろそろ商品の解説に移りたいから、帰って来てくれんか?(現実に)

ヒカリ「夢の中で現実も何も無いだろう? まあ良いや、どうせ嘘だし。

HUYU「認めやがったよ、コイツ…。まあ良いや。とにかくコイツを見てくれ。」

BEFORE AFTER
右が変形前、左が変形後。見れば判るね。

ヒカリ「おお、コレが最小変形マイトガインか! …しかし、ロコモライザーとマイトウイングは良いとして、ガインがなんだか微妙だな。列車モードはともかく、変形するとカッコ悪いねえ。」

HUYU「そうだな、ガインの変形はネジを緩めながら行えばそんなに難しくなかったが、コレが分離状態における最大の地雷といえよう。この写真では見えにくいが、ガインショット(注8)なんか指鉄砲にしか見えない省略ぶりだ。

ガインショット
ちょこんと突き出てるのは指ではありません

ヒカリ「握り拳になってた方が良かったかもな。反面、マイトウイングはカッコいいじゃないか。どうやって変形してんの? コレ。」

HUYUウイングと列車モードの後ろ半分が差し替えになってるんだ。下手に変形させるよりカッコいいし、俺的には合格点あげても良いかな。

マイトウイングのパーツ
車体の後部分を丸ごと差し替えて、ウイングパーツを車体の下に取り付ける

ヒカリ「ふーん。ロコモライザーも結構良い出来じゃん?」

HUYU「ロコモライザーはなぁ…。パッと見は良いんだけど、機首(合体後に胸部になる)部分が小さく造ってあるから、少し長く見えるんだよね。

ロコモライザー 前 ロコモライザー 後
マイトガインへの変形ギミックが集約されているロコモライザー
人型形態のときのプロポーションを優先させたので、先端が小さくなっております

ヒカリ「なるほどな、言われてみればそんな気がしないでもないね。で、これらが合体して、マイトガインになる訳だ。(冒頭の写真参照)どうだった、変形の難度は?」

HUYU両腕の接続とか、脚部のスライドする部分が結構硬くてな。プレッシャーかかりまくりだよ。」

腕の取り付けジョイント
レジンの弾力を利用し、固定している腕の接続部分
本体側の出っ張った部分を少し削ってはまりやすくしています。

ヒカリ「なるほど、ネジが使われていない部分か。無理して壊すなよ。」

HUYU「判ってるよ! っていうか壊すわけにはいかんよ!大体正確には俺の物ではないんだ! とある事情で国外退去になったBP君(注9)の代理で買った物だからな。

ヒカリ「なるほどな、何故お前に買えたのか、最大の謎が解けた気がするよ。」

HUYU「最大の謎ってなんだよ! 何その言い方? 何かひっかかるんだけど!?」

ヒカリ「まあまあ、気にせずに。ほら張り切って次行ってみよう!」

HUYU「次は付属品の話だな。商品には動輪剣(注10)、マイティスライサー(注11)、といった基本的な武器のほか、さっきも言ったマイトウイングの差替え用パーツや塗装部分の再現用シール、さらには通販特典としてディスプレイセットが付いていたんだ。

基本武器
上が動輪剣で下がマイティスライサー

ディスプレイセット1 ディスプレイセット2
ディスプレイセットはリバーシブル仕様
片面には、大張氏のマイトガインの絵、裏面には名乗り口上がプリントされている

ヒカリ「でもまた、落とし穴&不満がありそうだねえ。」

HUYU「あったよ、あったともさ! まず武器について言うけど、動輪剣はともかくマイティスライサーの持ち方が設定と違っていて、なんだかカッコ悪いんだよ!」

動輪剣を持たせたところ マイティスライサーを持たせたところ
動輪剣のほうはバッチリなのだが
マイティスライサーは、グリップを手首に差し込む方式となっているので、違和感爆発・・・。

ヒカリ「なるほど、グリップが付いているのか。これはダサいな。やはり専用の手首と一体成型の方が良さそうだ。」

HUYU「マイトウイングの差替え用パーツは問題無しとして、次はシールだな。これも残念なことに、貼り付ける場所とサイズが違っていたりしたからな、不要箇所を切ったり、新しく切り出したり、大変だったよ。」

ヒカリ「次はディスプレイセットだが、背景のパネルにも用いられているパッケージイラストは大張正巳氏の描き下ろしだそうだね。」

HUYU「そうだよ、このイラストがまたカッコ良いんだよ。いやー、写真で見せれないのが残念だね。」

ヒカリ(殺気を込めて)「何故撮影しなかった?」

HUYU「(携帯電話のメモリとかに)余力が無かったの!」
注8:ロボットモードのときに使用する、ガイン専用のビームガン。商品では再現されていないが、設定では何気に新幹線ののぞみをかたどった形状をしている。

注9:国外退去というと語弊があるので言い換えると、要するに彼は今年のFIFAサッカーワールドカップ予選で日本と対戦した某国に留学していたので日本国内にいないだけの話だった。

注10:マイトガインの必殺武器。その名のとおり動輪が剣になっており、エネルギーがチャージアップされると動輪が回転し、刃が黄金に輝く。普段は腰アーマーの部分に格納されている。(最終話でしか使っていないが、)実は左右に一本ずつ、計2本格納されている。

注11:ロコモライザーの車輪部分を投げる、手裏剣状の武器。相手に当たると爆発する。これを使用するシーンを見る度に「車輪を投げて、どうやって基地に帰るのか。」と、疑問に思ってしまう。

ここからは射手座サジタリアスのBPが、ヒカリとHUYU君の対談でカバーし切れなかった部分を紹介させてもらおう。

まず、マイトガインの玩具はタカラからリリースされていた。先述のように、どのロボットも列車から変形するというコンセプトを掲げている。さらに、主役のマイトガインにはサウンド&ライトギミックを採用。これにより、ロコモライザーを走らせれば、走行音が、ボタンを押せば胸に装備されたマイティバルカンが発射音とともに光るというギミックが与えられている。

またマイトガインは、2005年に超勇者復古列伝というシリーズ名で再販された。マイトガインは当時の玩具はさほど売れはしなかったそうなのだが、根強いファンを獲得しており、再販前までは結構な高値で取引されていたものだった。こちらの再販版では、カラーリングを劇中のものに近づけ、なおかつメッキの色合いを調整し、劇中のマイトガインにより近づいたものとなっている。

さて、変形・合体する玩具を昔から作ってきたタカラであるが、列車から変形するロボットとなると必ずと言ってよいほどプロポーションがよろしくなくなる。というのも、列車という細長いものから変形しているので、列車モードを優先するとどうしてもロボットモードが細くて長い人型の物体となってしまいがちなのである。

マイトガインの場合、ガインを変形させると人型形態に難が出る。両足がくっついてしまっているし、列車の面影を残しまくって、細長い箱から手足が出ているようなものだったのある。マイトガイン形態になると、肩に新幹線が出っ張った状態になるのでその違和感は多少なりとも軽減される。マイトガインが放送された後でも、列車から変形・合体するロボットがいくつか展開されたことはあったが、上記のようなどれも難点を抱えてしまっている。

しかし、タカラの偉大なところは年数を経るごとに着実に進歩させてきたところである。勇者シリーズでの試行錯誤とノウハウの蓄積により、勇者の展開が終了した後に放送された、『トランスフォーマー カーロボット』JRXは単体の列車モード、ロボモード、合体形態のいずれもプロポーションがよく、可動範囲も十分保障されていた。この製品は、変形合体の方法が難しすぎるという難点を抱えていたものの、名作といわれている。

このように、変形合体するマイトガインを製品化しようとすると難しい問題に直面することとなるが、スタジオハーフアイはどのように難点を克服したのかを詳しく見ていこう。

「何だ、あれは!?」「ジェット機?いや列車が空を飛んでいる!?」
では、HUYU君が紹介し切れなかったパッケージのほうを見てみよう。

商品パッケージ
紙製の黒い箱に大張氏作画のマイトガインが描かれている

グラヴィオンまでの最小変形シリーズは、ブリスター製のパッケージに同梱され、中身も確認できたのだが最小変形 ダン・オブ・サーズデイからはガレージキットが入っていそうなパッケージに封入されている。本体はスポンジをくりぬいた中に入っているので、がたつくような事はなく、これにより輸送中に壊れることを防いでいるものと思われる。

スポンジの中に入った商品
これで輸送中に壊れることはありませんね

説明書や付属のパネル、シールは、箱の上部のスポンジの間にクリアファイルが挟んであり、その中に収納されている。このパッケージの変更により、最小変形シリーズでも完全変形シリーズ並みの高級感を出すことに成功している。最小変形とはいえ、10000円オーバーの高額商品なので、この仕様変更は良い方向である。

ガインとマイトウイングは、対談でもわかるようにかなり割り切られている。まず、双方の列車形態を見てみよう。

ガイン 列車形態 マイトウイング 列車形態
双方とも見事な列車形態を維持できている。
ロールオーバーで画像が変わります

ガインとマイトウイングともに列車形態のプロポーションは見事である。新幹線のラインは、シールで補完される形となっている。変形の都合か、ガインはのぞみのライト部分が再現されていないが、合体してしまうと省略されてしまう部分なのでこれはこれでありだろう。

しかし、このプロポーションが維持できているのは車体後部を丸ごと差し替えにしているためである。合体時と、それぞれの第二形態に変形する際は車体後部を取り外すか、交換する仕組みとなっている。これだけの小ささなので、ギミックが仕込めなかったというのもあるだろうが、少し変形時の驚きが減ってしまう。

対談でもあったように、マイトウイングは列車後部を翼が展開しているものと差し替え、先端のカナードを機体下部に取り付ける。

マイトウイングへの変形
劇中ではこのように変形しているように見えます
ロールオーバーで画像が変わります

マイトウイング(ジェット形態) 前 マイトウイング(ジェット形態) 後
劇中序盤では唯一の超伝導ジェット機だったマイトウイング

さすがに簡単な差し替え変形なため、ジェット形態の形は見事なものである。タカラ版では、列車の側面のパネルを起こしてウイングにしていたため、羽の形が微妙だったが、こちらは薄く造型された見事な羽となっている。

さて、ガインのほうはというとこちらも小さいながらロボットモードへと変形することが出来る。まず、マイトウイングと同じく、車体の後部パーツを取り外す。

後部カバーを取り外す図
ロールオーバーで画像が変わります

その次に、車体の前部分を前に倒し、腕を展開させる。

腕パーツを展開させる図
チェンジ!
ロールオーバーで画像が変わります

その後車体後方を90度になるように曲げ、車体前部に収納されている腰の前垂れパーツを展開し、首パーツを起こせばガインへの変形が完了する!

ガイン完成!
ガイン完成!
ロールオーバーで画像が変わります

車体後方が余剰パーツとなってしまうが、ものすごく小さいサイズながらガインの変形に成功させている。・・・が、HUYU君の指摘しているようにプロポーションは非常にきつい。というのも、胸の部分が大きく足が細いので、まるで太ったおじさんのように見えてしまうのである。

ガイン 前 ガイン 後
ガイン全身像
胸が大きすぎるので、どうしても太く見えてしまう

ロボット時の大きさは、およそ3〜4センチほどである。サイズ12センチのINACTION!! OFFSHOOT サザーランド可翔式と比較してみよう。

サザーランド(12センチ)との比較
サザーランドとの比較
なんとサザーランドの膝までの大きさ!

小型のアクションフィギュアであるサザーランドが、巨大ロボットに見えてしまうくらいガインのほうが小さいことがわかる。これだけ小さいガインに色々なギミックを組み込んでいるのは驚きといえる。現に、ガインの変形は、高島氏が設計中に最も苦労した箇所のようで、設計時に3回リテイクしたと秘密研究所で言及されている。余剰パーツが出るとはいえ、複雑な変形をこなすだけでも十分出来は良い。

これだけ小さいので、扱いはデリケートに行うようにしたい。特に、腕や太ももの接続の部分は小さなボールジョイントが使用されているので折ってしまわないように。また、変形時にネジを少し緩めておくと多少スムーズに変形できる。逆に、固定ポーズで飾りたい場合は足の関節のネジをきつめにすると、こけにくくなる。

このように、最小変形シリーズではその大きさゆえに主人公である小型メカが犠牲になりやすい。その大きさゆえ、細かいディティールやプロポーションは残念な感が出てしまうものの、変形へのこだわりは限界まで追求されているのがハーフアイらしいといえる。

ちなみに、タカラ版の玩具ではガインとマイトウイングはロコモライザーに収納することができたのだが、最小変形版ではこのギミックはオミットされている。

ロコモライザーへの収納はできません
足への収納が出来ないので、それらしく置いてみました

レッツ、マイトガイン!
お次は、お待ちかねのマイトガインへの合体である。ガインやマイトウイングでは歯が立たないほどの強敵が現れたとき、舞人は腕につけたダイヤグラマーでロコモライザーを呼び出す。ロコモライザーは、世界のどこにでも3分以内で駆けつけるという超絶設定が付与されており、ロコモライザーと合流することで合体が開始される。

他の勇者メカと大きく違うところは、合体時のBGMが挿入歌であるということである。今までの作品では、合体時に挿入歌が入ることは1年間の放送中で1回か2回あるかないか程度だったのだが、マイトガインには専用の挿入歌が用意されており、合体時には必ず流れる。曲名は、『レッツ、マイトガイン』という曲名で、この音楽がいかすのである。

本来ならば、歌詞付きで合体を再現したいところなのだが、JASRACに怒られかねないので歌詞の掲載は割愛させていただく。ここから先は、頭の中でこの名曲を流してほしい!尚、合体シーンの画像は、ロールオーバーで画像が変わる。

まず、舞人がダイヤグラマーのボタンを押し、「レッツ、マイトガイン!」の掛け声とともに合体指令を各々の機体に出す。すると、ガインとロコモライザーがバーニアで飛び上がり各車両が並んで合体シークエンスへと移る。

レッツ、マイトガイン!
レーッツ、マイトガイン!

先に変形を開始するのは、ロコモライザーである。車両の後部が別れ脚部を形成する。

車両の後部が分かれる図

そして、黄色い部分が起き上がり、膝パーツを形成する。更に、太ももの上にかぶさっている装甲がスライドし太ももが現れる。

脚部装甲のスライド

そして、車両後部上の装甲が起き上がり足首を形成する。

足首が出来る図

そして、車体の前方を軸に車体後部が丸ごと180度回転する。

車体後部が回転する図

ここまでロコモライザーが変形すると、今度はガインとマイトウイングが変形する番である。ガインが一度列車形態に変形し、そのまま車両の後部部分が折れ曲がり腕を形成する。

ガインの変形その1

ガインの変形その2

続いて、マイトウイングもガインと同じ要領で腕に変形する。

マイトウイングの変形

ガインとマイトウイングの変形が完了すると、マイトウイングが右腕に、ガインが左腕のほうに移動する。ロコモライザー側から、腕の連結ジョイントが現れ両機がマイトガインの両腕となる。

ガインとマイトウイングが定位置へ

ガインの合体

マイトウイングの合体

このときの合体の連結ジョイント部が、列車の連結器そのものというのが列車が合体しているという良い演出となっている。

腕に両機がくっつくと、劇中では描かれていないがマイトウイングのコクピットとガインの超AIがマイトガインの頭部へと移動する。舞人がいるコクピットが頭部に移動すると、列車のレバーが現れる。そのレバーを動かし、マイトがマイトガインを起動させる。すると、両腕から手首が現れる。

手首が現れる図
マイトガイン、

手首が現れる図
起動!

最小変形では手首パーツを赤いパーツと一緒に追加することで再現する。これは、アニメでは手首の部分がいつの間にか赤く色が変わっているという二次元のウソがあり、それへの対策だと考えられる。

腕から手首が現れると、ロコモライザーの機首部分が90度倒れて胸パーツを形成する。

機首部分が倒れる図

胸パーツが完成すると、列車の汽笛音がなる演出がある。これは、タカラの玩具では再現されており、一つの売りであった。当然ながら、最小変形ではそのようなギミックはないので頭の中で汽笛がなっているシーンを思い浮かべよう。

胸パーツが形成されると頭のパーツが競りあがり、口の部分のコクピットカバーを兼ねたマスクが閉じてマイトガインの完成となる。最小変形版では、頭パーツの収納と変形が劇中より複雑なものとなっている。

頭部パーツが起き上がる図

マイトガイン完成!
マイトガイン完成!

ここまでが、劇中どおりの変形となるのであるが、最小変形ではプロポーション維持のために独自の解釈のギミックが搭載されている。頭部パーツをせり起こすのに際し、一度背中のバックパックを開いて、車輪部分を収納し、格納されている頭を引き出す必要がある。

車輪の収納ギミックと頭部の展開ギミック
この部分はハーフアイ独自解釈となります
ロールオーバーで画像が変わります

このギミックのおかげで、ロコモライザー時に後頭部が露出することなくより劇中に近い頭部のフォルムとロコモライザーのフォルムを再現することが出来るわけである。また、車輪を収納することで劇中ののっぺりとした背面も再現されるわけである。このように細かい部分にギミックを追加することで、劇中のスタイルを追求するのがハーフアイらしい点といえる。

では、合体後の全身像を見てプロポーションがどうなっているか見てみよう。

最小変形 マイトガイン 前 最小変形 マイトガイン 後
全体的にスマートなシルエットを実現している

合体すると全体的にスマートな印象を与える。これは、オープニングの大張氏の作画のマイトガインをイメージしたものになっており、オープニングのマイトガインがそのまま画面から抜け出してきた印象を与える。

腕のジョイントは、ボールジョイントになっており広い可動範囲を誇るのはHUYU君が対談で指摘しているとおりである。後で紹介するが、動輪剣を両腕で振りかぶることも可能である。ただ、合体時の難点としては腕の接続がレジン同士の弾力を利用したものであるため、強度に不安が残る。個体差もあるだろうが、壊したくない人は保持力が落ちない程度にロコモライザー側のジョイントを削ってやる必要がある。この部分は、グレートマイトガインになるときもマイトカイザーのドリル特急との接続に使うので、壊したくない箇所である。取り扱いには注意してほしい。

本コラムでは、劇中の再現のためにあえて説明書の方法を無視して変形合体させている。説明書ではロコモライザーを頭も含めて全て変形させてから両腕を取り付けるようになっている。こちらのほうが合体させやすいので、遊ぶときは注意してほしい。

マイトガインにはこのほかにも、グレートマイトガインになるときのためにギミックがまだまだ隠されている。以後に続くコラムに期待してほしい!

(数十分間の口論の後)
ヒカリ「次は可動箇所の検証ということだが…。」

HUYU「ああ、可動範囲は結構広いぞ。さすがにガンプラと比べると物足りない感も否めないが。」

ヒカリ「いや、ガンプラと比べたらスタジオハーフアイに悪いだろ。土下座して謝れ!」

HUYU(土下座しつつ)「と、とにかく、可動範囲の広さを活かして、こんな事もできるのだ!」

ヒカリ「こ、これは!?」

こ・・・これがマイトガインなのか!?
敵「こ・・・これが、マイトガインなのか!?」

そう、そのとおり!
舞人そう、そのとおり!


銀のつばさに
銀のつばさに

のぞみを乗せて
のぞみを乗せて

灯せ、平和の青信号!
灯せ、平和の青信号!

勇者特急、マイトガイン!
勇者特急、マイトガイン!

定刻通りに
定刻通りに

ただいま到着!
ただいま到着!

ヒカリ何?

HUYU「いや、何ってオマエ、マイトガインが合体後に必ずやる、『名乗り』のシーンを再現してみたんだよ!!」

ヒカリ「あ、あー。なるほどね。言われて初めて判ったよ。」

HUYU(人選ミスったかなぁ…?)肩の接続部がボールジョイントになってるからな。割と決まってるだろ?指を指している手首パーツはスタジオハーフアイ通販特典だ。指し指だから、マイティビームの再現とかに応用が利くぞ。」

指し指で決め
ガイスターの悪党どもめ、・・・って勇者が違ーうッ!!

HUYU「さらに必殺技の縦一文字斬りのシークエンスだってこの通り。以下の画像はロールオーバーでお楽しみください。」

動輪剣を引き抜く図
舞人動輪剣!

動輪剣を構える図
マイトガイン「フンッ!」

バーニアを吹かして飛び上がる図

縦一文字斬り!
舞人縦一文字斬り!

敵を一刀両断
マイトガイン「でええええええいっ!

剣の収納

決めポーズ

ヒカリ「おおー!」

HUYU「どうだ!」

ヒカリ(なぜオマエが威張る!?)「オマエ、通販特典のパネルの撮影してないと思ったら、こういうのはしっかり撮影してるんだな…。」

HUYU「いやー、そんなに褒めると照れるなぁ。」

ヒカリ(褒めてるんじゃなくて呆れてるの!!)「さては、遊びたかっただけだろ!!」

HUYUギ、ギクリッ! そ、そんな事、あ、ある訳無いさ〜…」

ヒカリ図星か…。ま、それはさておき。そろそろ結論を出そうか。ズバリ、14000円も出して買った価値はあったのかい!?

HUYU「厳しいところだな。先刻も話したが、マイティスライサーやシールに不満があるからねえ。しかし、それらに目をつぶれば、可動範囲は広いし、大張氏書き下ろしのパッケージもカッコ良いし、マイトガインを本当に好きなら買ってみても良いんじゃないか?ま、本当に好きでも俺は自腹で買うつもりは無かったがな・・・。

ヒカリ「万年金欠なのは判るが、それを言ってはオシマイだろ・・・。(焦)」

(2006年6月某日、HUYUの夢の中にて対談。)

(2009年4月に射手座サジタリアスのBPが、大幅に画像と文章を追加。)


チェンジ、マイトカイザー!(最小変形DX マイトカイザーのコラムへ)

グレートダッシュ!(最小変形 グレートマイトガインのコラムへ)

グレートマイトガイン、パーフェクトモードだ!(最小変形 マイトガンナーのコラムへ)

正義の力が、嵐を呼ぶぜ!(もどる)