THE合体 ダ・ガーンX

グッドスマイルカンパニー THE合体シリーズ

設計:GOD BRAVE STUDIO Mr.田

定価:24900円(税込み)

THE合体 ダ・ガーンX
20年前のコラムを元に伝説の勇者が遂に復活!

このコラムは、20年前に筆者が執筆した第1号コラムシリーズ、『伝説の勇者 ダ・ガーン』のコラムを再編集しTHE合体 ダ・ガーンXについて語っています。筆者の思い出・体験談を踏まえたコラムになっています。私個人の主観とマニアックな話ばかり書いている(いつものことですが)ので、読んでいてあまり面白くはないかもしれないが、共感してくれる方がいらっしゃれば、うれしく思います。

隊長になった少年
勇者シリーズ第3作に当たるこの作品。全46話で放送年度は1992年~1993年で関西ではテレビ朝日で毎週金曜日午後5:00~放送していた。(関東では土曜日の5:30~)丁度、私が小学校1年生だった頃にやっていて毎週金曜日の放送日は欠かさず観ていた。勇者シリーズ第1作に当たる『勇者エクスカイザー』の頃から決まってこの日時にテレビに向かっていたものだった。

まず、勇者シリーズとは、トランスフォーマー終了後の株式会社 タカラの主力男児玩具シリーズのアニメである。具体的には基本的には意思を有する機械(生命体の物もあり)と少年とのふれあい、そして平和を乱す悪との戦いを描く勧善懲悪ものといった感じである。ただのおもちゃ宣伝アニメではなく、要は毎回ロボットを出して戦わせ玩具の売り上げに貢献すれば、後は好きに作ってよいといった雰囲気のアニメだったので、そういった自由な気質が単なる子供だましに終わらない良作を生んだ。

この作品の登場ロボットであるダ・ガーンたちは地球の意思ともいうべきオーリンのもとで太古の昔から地球を守っていた存在で、勇者の石に姿を変え眠っていたのだが、生命あふれる惑星に存在するプラネットエナジーを狙うオーボス軍団の侵略に際し、蘇った。オーリンは小学5年生の高杉星史をダ・ガーン他7人の勇者の隊長として選び、これら8体のロボットとともにオーボス軍団に立ち向かっていくという話である。(注1)

ダ・ガーン登場!
私の名はダ・ガーン。命令をどうぞ。君は私に命令を下すことができる。

これまでの勇者シリーズは宇宙からやってきたエネルギー生命体が車などに宿って彼らと少年の生活を描くといったタイプのものだったが、この作品は普通の少年がロボットたちの隊長となって彼らに指示を与えて侵略者たちと戦い、その過程のなか主人公が成長していくという話で少々趣が違う。また、話の流れも前作と前々作は1話完結式の単純明快なものだったが、本作品は連続したストーリーとして楽しめる作品だった。その分子供にはウケが悪かったようで(私は好きだったが)何も考えない爽快感は多少は減ったが、作品の内容はシリーズ中1、2を争うくらいしっかりしたものである。

ダ・ガーンは星史の住む町、緑が浜の厳光寺の大仏の額にあった勇者の石から誕生した最初の勇者で、オーボス軍団の円盤が最初に攻めてきたときに近場にあったパトカーと融合し、星史の叫びに呼応して円盤を撃破する。尚、この融合したパトカーはランボルギーニ・ディアブロというスポーツカーである。現実では1台3000万するスポーツカーで、時速360キロまで出る。「バブルがはじけた頃」の作品だったとはいえ、なんともリッチな警察である。(笑)

ちなみに、ダ・ガーンという名前の由来は「男玩」で企画段階のときに冗談で言っていたら本当にこうなったそうだ。

ダ・ガーンは新幹線ののぞみの形をしたアースライナーと戦闘機のアースファイターと合体してダ・ガーンXになる。

アースライナーダ・ガーンアースファイター
ダ・ガーン ビークルモード
パトカーがダ・ガーンに変形する
戦闘機と新幹線がサポートメカとしてダ・ガーンと合体する

どんな形かというとアースライナーが変形して足になってアースファイターが変形し上半身になり、その間に変形したダ・ガーンが収納され、翼がXの形をして、胸にシンボルである球体がある。丁度、ガンダムのコアブロックシステムのようなものと考えてもらって差し支えない。

合体構成
ダ・ガーンが腹部に変形し、収納される
見事にコアブロックシステムである

アニメでは前作と前々作は合体の度に、バンクの関係で雷が走ったりしてかなり格好良い物であったが、よくよく考えると合体の度に雷が走るわけないということでダ・ガーンXへの合体シーンは背景は昼間なら昼間の空、夜なら夜の空という風に現実的なのだが絵的にはいまいちぱっとしなかった。

また、勇者シリーズにおける必殺技は剣を使用するが前作品は大張正巳氏作画の迫力のバンクシーンですごく格好よかったが、ダ・ガーンの場合、上にジャンプして一刀両断するだけのなんともしょぼいものだった。(注2)もう1つの必殺技のアースキャノンも前作『太陽の勇者ファイバード』に登場したグランバードの必殺技、グランキャノンの使いまわしという有様であった。

ただ、最後の手段である必殺技ブレストアースバスターは、大気圏を突き抜けるというなんともすごいビームの必殺技でこれは好きだった。
注1 後から2体増える。

注2 合体バンクは大張氏作画だったが、ダ・ガーンブレードは2話で作画監督だった佐々門信芳氏のものがバンクとして流用されていた。

21世紀初頭によみがえった勇者 ~新世紀勇者復活計画~
玩具会社がスポンサーだけあって玩具のほうも当然発売されている。劇中の合体はすべて玩具で完全に再現できるのはすごいのだが、変形を重視しているためプロポーションのほうががたがたになってしまうのが残念なところである。特に第1作のキングエクスカイザーはキングローダーの中にエクスカイザーが丸々収納されるといういわゆる「ゴーディアン式合体方式」を取っているので、限りなく箱の集合に見えてしまう。30年前の技術なのでしょうがないといえばしょうがないが途中で出てくるドラゴンカイザーはキングエクスカイザーとの合体を考慮しているので完全に箱型なのだ。

当のダ・ガーンXはどうかというとダ・ガーン自体が小型なので箱型ではない。変形・合体ギミックも結構技がきいていて、コンコルドを髣髴とさせる大型ジェット形態のダ・ガーンジェットに変形できたり、劇中で1回登場したアースライナーとダ・ガーンの合体の「空飛ぶパトカー」モードも再現できる。ただ、アースライナー側に膝関節がないので、足が曲がらないという欠点がある。

実は、ダ・ガーンXは新世紀勇者復活計画と銘打ち、2002年1月末に再販されている。当時価格6000円が6980円に値上がりしているが、私のような少年の心を捨てきれないような人間にはうれしい話であった。当然のごとく、私もその当時トイザラスでアルバイトをしていた友人より情報を得て購入した。(注3)しかし、やはり当時から見て10年前の玩具だけあって今の安値で高精度な玩具よりはどうしても見劣りしてしまう。そんな中、面白い現象が起きた。

なんと、どう考えても当時世代でないような子供がダ・ガーンXを購入していくという現象が起きたのである。

現に、発売して1ヵ月後には2カートンあったものが全て売り切れていた。同時に、ファンの間でも人気の高い武装合体 ファイバードも同じ値段で再販されていたがこのようなことは起きず、半年後でもそのままだったという悲惨な状況を生み出していた。ネットで話を聞く限り、私の住んでる地域以外でも同様なことが起きたようで、仰天した。

このような現象がどうして起きたかを自分なりに考えてみると、やっぱり「新幹線と戦闘機とパトカーが合体してジェット機になったりロボットになる」というのは、いつの男の子の感性をくすぐるのかもしれない。当時の私も、毎週の放送での活躍が楽しみで好きだったし、自分の好きな乗り物がロボットになるというのでかなり玩具も欲しかった。しかし、親になかなか買ってもらえず、何とか放送終了後叩き売りされてる時の誕生日にグレートダ・ガーンGX(定価13000円が半額だったと思う)を買ってもらってものすごくうれしかった記憶がある。すでに、次回作の『勇者特急 マイトガイン』の放映が始まっていたが放映当初のはじめは見向きもしなかった。(まぁ、その年のクリスマスにグレートマイトガインを買ってもらったが)マイトガインを買ってもらった後も一緒に遊び倒して数年後には、もはやボロボロになってしまいやむなく捨ててしまったが、遊んだ記憶は美しいものである。

この2002年当時に、購入したダ・ガーンXは今でも保存されている。ただし、初版のものよりシールの質が悪く、はがれてしまった部分が出たのと、経年劣化により股間部と膝のスプリングがさびてしまい、クリックが死んでしまった。それゆえ、膝の引き出しのロックが不可能となってしまっている。その後、筆者は2019年ごろメルカリの力を借りてガ・オーンを中古でついに購入。グレートダ・ガーンGXの当時品を再現することに成功した。
注3 ちなみに、トイザラスでは5999円+消費税で購入できた。
令和によみがえった勇者 ~THE合体~
2000年代後半から2010年代にかけては、シーエムズコーポレーションが精力的に勇者シリーズのアクションフィギュアや完成品商品を手掛けていたが、関節のもろさなどが問題となり、満足のいく商品とは言えなかった。

そして、時代は平成から令和に移り、90年代のロボットアニメを見ていた子供たちが30代の大人となったころ、再び勇者シリーズのリバイバルブームが巻き起こった。2018年にバンダイがHG ゴウザウラーをプラモデルで出したのを皮切りに、次々と90年代の勇者ロボやエルドランロボたちがプラモデルや食玩で発売されるようになったのである。その中で完成品TOYのリバイバルの白羽の矢が立ったのが、このダ・ガーンであった。

ダ・ガーンに白羽の矢が当たったのはアジア圏での人気にある。日本国内ではマイトガインやエクスカイザー、ガオガイガーなどに押され気味で比較的地味な立ち位置であるダ・ガーンだが、アジア圏では合体ロボットのパイオニアという位置づけの様で、特に韓国では絶大な人気を誇るそうなのである。現に、今回紹介するグッドスマイルカンパニーが繰り出したTHE合体 ダ・ガーンXの設計者は、韓国にあるGOD BRAVE STUDIOMr.田氏である。当時品のおもちゃも持っており、ダ・ガーンへの並々ならぬこだわりと愛を持っているMr.田氏の設計は細かいところ隅々まで手の届く素晴らしいものとなっている。

このTHE合体は、合体ロボの変形・合体を高い水準で実現することを目標としたグッドスマイルカンパニーのブランドである。このTHE合体 ダ・ガーンXは、ダ・ガーンの変形はもちろんのこと、ダ・ガーンジェットやダ・ガーンXへの合体、さらにはグレート合体も再現できるという勇者シリーズ好きにはたまらない商品である。2020年12月から2021年1月に開催された超勇者展にて製品化が発表され、2021年1月のTHE合体展においてその詳細が明らかとなった。

開発当初は合金を使う予定であったが、値段を安価に抑えることと後の強化化合体を見据えた場合のことを考え、あえて合金を廃した製品となっている。そして、2021年3月には予約が開始されたのだった。

しかし、実際の発売まではかなりの時間を要した。最初の発売は2022年1月だったが、品質向上を図るため、2022年4月に延期となった。それにもかかわらず、またもや新型コロナウイルスのロックダウンの影響により、発売が延期。結果、2022年5月の発売となったのだった。

発表から発売までかなりの時間がかかってしまったが、その出来は設計者の細かな配慮や新しい提案が盛り込まれた素晴らしい出来となっている。その詳細を見ていこう。

THE合体 ダ・ガーン登場
まず、コアロボに当たるダ・ガーンを見ていこう。パトカーモードは塗装がきれいに施されており、ボンネットやフロントドア横部の星マークも塗装で仕上げられている。パトランプには当然クリアパーツが使用されている。タイヤのコロ走行ももちろん可能となっている。

パトカー形態 前 パトカー形態 後

パトカー形態横

ダ・ガーンは非常に細かく作られている。ロボット形態に変形させた時の大きさは、わずか8センチ!この大きさだが、ダ・ガーンをパトカー形態からロボット形態に変形できるようになっているのである。

ただし、変形プロセスは解釈が変わっている。車体の前部分を伸ばし脚部にして車体の後方を展開して肩から手に変形するのだが、そのプロセスが劇中のものとは違うのである。まず、パトランプの部分を持ち、車体の天井を上に引き延ばす。こうすることで各部のロックが外れる仕組みとなっている。ロックを外すと車体前部分を展開して足にする。

天井を上げる図
天井を上にあげないと変形できない仕組みになっている
ロールオーバーで画像が変わります

脚部の変形
ロールオーバーで画像が変わります

当時品のおもちゃでは車体後方のドアを開けて車体後部を下ろし肩から腕にかけて変形させていたが、THE合体版では車体後方を下に倒してから左右に開いて変形させる。さらに、肩アーマーの前方部を展開させる。

肩から腕の変形
当時品から大きく変わっている方から腕にかけての変形
ロールオーバーで画像が変わります

肩アーマーの変形
ロールオーバーで画像が変わります

後は、車体天井を180度回転させ、窓部を内側に折りたたみ、脚部から踵パーツを展開させればロボットモードに変形完了である。

変形完了
チェンジ!ダ・ガーン!!

ダ・ガーン 前 ダ・ガーン 後
変形プロセスを変えることでアニメに近い肩の形状を実現!
わずか8センチの大きさだが、各部が可動します

頭部の造形も劇中の物そのものである。1センチにも満たない大きさながら顔の部分は塗装が施されている。グッドスマイルカンパニーの塗装技術の高さがうかがえる。

上半身のアップ
頭部や胸部の黄色い部分は塗装で再現

ただし、このサイズで変形させているので当然のことながら非常に細かい操作が求められる。最初に変形させるときは説明書を見ながら慎重に、ゆっくりと各部を動かして変形させよう。ダ・ガーンの武器であるダ・ガーンマグナムも非常に小さいながら付属している。その大きさは紛失注意と説明書にもあるくらいである。後で紹介するスタンドパーツの裏につけることも可能だが、非常に細かい武器になるため筆者はパッケージから取り出していない。

サポートメカであるアースライナーとアースファイターももちろん完全変形をする。アースライナーに関しては当時品ではライト部はシールで再現されていたが、THE合体ではクリアパーツが使用されている。新幹線のラインや窓の部分は塗装で再現されており、非常に質感がよい。

アースライナー 前 アースライナー 横
今は亡き300系新幹線の形状をしたアースライナー

また、列車中央部は当時品は片側が股間部合体や関節機構が丸見えだったが、THE合体では変形の解釈を見直しうまく関節パーツを隠せるようになっている。

アースファイターは、飛行機形態の薄さを求めた形状となっている。

アースファイター アースファイター

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合体時にダ・ガーンが収納される割には薄い形状をしているアースファイター

この薄さの秘密は裏面にあるダ・ガーンXの胸部パーツがヒンジで前方に移動していることにある。当時品でも胸の部分を前に傾けることで極力薄くなるようにしていたが、THE合体ではさらに薄く見えるように配慮されているわけである。

胸部のヒンジ移動
各形態に合わせてヒンジ移動させることにより各形態のプロポーションをうまく維持している
ロールオーバーで画像が変わります

ビークル形態で合体させると長距離移動形態のダ・ガーンジェットが完成する。当時品と違うのはアースライナーの後部にジョイントが仕込まれており、アースファイター内部でもロックされるようになったことである。

ダ・ガーンジェット
非常に長大な飛行形態
撮影台に入らないのでこのカットのみです

アースライナーの変形
THE合体では先頭部両方を変形させるようになった

ダ・ガーンジェット時はディスプレイスタンドを2つ使って飾るようになっている。このディスプレイスタンドは非常によくできており、手首やダ・ガーンマグナム、見栄え重視用の腹部をつけておくことができるのである。

余剰パーツの取り付け
使わないパーツのほとんどを取り付けることができる

合体前の形状は非常によくできている。これらが変形合体しダ・ガーンXになる。次のセクションでは合体プロセスを見ていこう。

無敵!THE合体 ダ・ガーンX
星史の命令を受けると、ダ・ガーンはアースライナーとアースファイターを呼び出し、合体する。合体の仕組みは先にも述べたようにコアブロックシステムそのものなのだが、大張氏の作画もあって非常に格好いい。

まず、アースライナーが変形する。アースライナーが伸びて折りたたまれ、脚部に変形する。

アースライナーの変形
ロールオーバーで画像が変わります

続いてダ・ガーンが腹部に変形し、アースライナーに合体する。アースファイターの機首部が折りたたまれ、胸部となる。

ダ・ガーンの合体
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アースライナーの足首が起き上がり、本体が起立する。頭部を引き出し、拳が出現する。最後に尾翼を展開してX字にしてダ・ガーンXの完成である。

アースライナーが起きる図
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拳の展開
合体!
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ダ・ガーンX完成!
ダ・ガーンX!!
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おおむねこのような合体を行うが、THE合体では合体のプロセスが一部変更されている。まず、アースライナーの真ん中部分は当時品は開いてサイドアーマーになっていたのに対し、THE合体では270度回転させリアスカートに回している。こうすることで両サイドがアーマーに守られて関節部が露出することがなくなっているのである。

また、サイドスカートは新幹線本体内に収納されており、細かいヒンジを動かして展開する。この箇所は非常に細かくなっているので慎重に動かそう。

リアスカートの展開
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劇中や当時品ではアースライナーにダ・ガーンを接続しアースファイターを合体させていたが、THE合体ではアースファイターにダ・ガーンを収納してからアースライナーに接続する形に変更されている。ダ・ガーンの保持はアースファイターの胸部を動かすヒンジにジョイントがありそこに接続することになる。アースライナーにはただ置くだけで接続されないのである。

ダ・ガーンの接続
ダ・ガーンの保持はアースファイター側に変更

このように合体して完成するダ・ガーンは以下のとおりである。

THE合体 ダ・ガーンX 前 THE合体 ダ・ガーンX 後
変形・合体するにもかかわらず見事なプロポーションを維持

これがとても変形・合体するとは思えないほどのプロポーションである。これだけでも十分なのだが、アースライナーには劇中の作画イメージの脚部が追加。ダ・ガーンの代わりに見栄え重視の腹部パーツまでついてくる。腹部パーツを見栄え重視にしておけばダ・ガーンXとダ・ガーンを両方飾ることも可能である。これらを両方使用すれば、アニメ作画のダ・ガーンも楽しめるという至れり尽くせりな内容なのである。

アニメイメージ 前 アニメイメージ 後
オプションパーツを使えばまるでアニメから飛び出してきたかのようなイメージで飾ることができる

この劇中フォルム重視のアースライナーを使っても新幹線モードに変形させることができる。

見栄え重視アースライナー 見栄え重視アースライナー

見栄え重視アースライナー
「選択式完全変形」ともいえる新しい方式のアースライナー

可動範囲も広く設定されており、膝の関節があるので足を曲げることも可能である。また、肩が前後にスイングするし、肘は二重関節となっているため幅広いポーズを取らせることが可能である。ただし、合体機構を仕込んだ都合で腰は回転しない。

付属しているダ・ガーンブレードを持たせれば、劇中やキービジュアルのポーズを取らせることも十分可能である。

ダ・ガーンブレード!
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キービジュアルのダ・ガーンブレードを構えるダ・ガーンXも再現できる

脚部に搭載されているアースキャノンももちろん持たせることが可能である。アースキャノンは当時品と違いグリップが展開するようになっているうえに、サイドグリップも展開する。砲身の伸縮機構も採用されており、足に取り付ける時は砲身を縮める。アースファイター時との兼ね合いから、劇中より少し小振りになっているが、両手持ちも可能となっているので劇中のポーズも取らせることが可能である。

アースキャノン
アースキャノン!

アースキャノンの決めポーズ

最大の必殺技であるブレストアースバスターは、差し替えることなく胸部パーツを展開させることができる。展開時にのぞき込む内部のメカパーツも塗装で再現されている気合の入れようである。

ブレストアースバスター
ブレストアースバスター!!!!
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ブレストアースバスター

内部の球体は地球をあしらったものだがこちらはクリアパーツで再現されている。陸地の造形も美しい。

このようにTHE合体は可動・合体ギミック・造形が3拍子揃った傑作と言える出来となっている。合体モデルとしては十分な可動範囲を誇るが、劇中のアクションをより追求したいという人は同時期に出ているコトブキヤのプラモデルシリーズを購入しよう。こちらは変形ギミックがない分、引き出し関節が充実しておりより劇中に近いアクションを取らせることが可能である。

なお、初版のダ・ガーンXには不具合がある。具体的にはアースライナーの股間のクリック幅が違っており、ハの字立ちさせたときに均等に足を広げられないのである。さらに、組み立て工程を間違えたのか新幹線の窓がまっすぐそろっておらずずれているという見かけ上の不具合が発生している。

これを受けてグッドスマイルカンパニーは神対応に出た。それは、修正したアースライナーを丸ごと購入者に送ってくれるというものである。これだけ大きな物を再生産し無償で送りつけるのは会社にとって大きな損害になるはずである。しかしながら、不具合をそのまま放置するとブランドのイメージ低下につながってしまう。今はSNSが発達しユーザーとメーカーの距離が近いうえに、悪いイメージは簡単に拡散し炎上につながってしまいかねない。それらを総合的に判断した結果と思われる。

修正したアースライナーは2022年10月以降に発送予定である。2年間はサポートを受け付けてくれるので、まだ申し込みをしてない人は申し込もう。

このダ・ガーンXは後続で発売されたTHE合体 ガ・オーンと合わせればグレートダ・ガーンGXに合体可能である。そのための布石のギミックが仕込まれているがその紹介は今後のコラムで行うことにする。乞うご期待!

目覚めよ、ライオンの勇者よ!永い眠りから覚めて戦え!!(THE合体 ガ・オーンのコラムへ)

ついに出た!あれが本当の伝説の力か!?(THE合体 グレートダ・ガーンGXのコラムへ)

隊長は俺だい!(もどる)