スーパーミニプラ ダイナドラゴン
スーパーミニプラ ダイナドラゴン

バンダイ スーパーミニプラシリーズ

ダイナドラゴン 定価:4860円(税込み)(プレミアムバンダイ限定)

キンググリッドマンセット 定価:6480円(税込み プレミアムバンダイ限定)

スーパーミニプラ ダイナドラゴン
復活、恐竜帝王!!
スーパーミニプラでダイナドラゴンが登場!

龍の伝説
平成の初期に放送された『電光超人 グリッドマン』は、サポートメカによる合体によって強化されるということは、述べた。さらに画期的だったのは別のサポートメカと合体することで別の姿の強化形態が用意されている点である。これは、今のウルトラマンシリーズや仮面ライダーシリーズでいうところの「フォームチェンジ」の走りともいえる。今回は、グリッドマンの3つ目ののアシストウェポンであるダイナドラゴンを紹介しよう。

グリッドマンは、ゴッドゼノンにも合体する3機のアシストウェポン、サンダージェットツインドリラーゴッドタンクと合体することでサンダーグリッドマンに合体することができるようになったが、番組前半でのゴッドゼノンとサンダーグリッドマンの活躍は大体5話程度であった。というのも、ゴッドゼノンは17話、「孤独なハッカー」で破壊されてしまうのである。

破壊されるゴッドゼノン
スニーカーのハッキングにより、プログラムに損傷を負っていたゴッドゼノン。
偽アノシラスによって無残にも破壊されてしまう。
ロールオーバーで画像が変わります

ゴッドゼノンを破壊された一平はゴッドゼノンのプログラムを修復する傍ら、新たなアシストウェポンを作成していた。まず最初に作成したのがドラゴニックキャノンである。このドラゴニックキャノンは、グリッドマンが実際に担いで使用する火炎放射器で、なりきりのおもちゃとDXおもちゃに持たせるものが発売された。このドラゴニックキャノンは続く19話で戦闘機形態であるダイナファイターへの変形機構が付与された。

ダイナファイター 前 ダイナファイター 後

ダイナファイター 横
一平が新たに開発したアシストウェポン
テレビ放送で見た龍の宝具から着想を得ている。
ダイナファイターは一平が適当にプログラムをいじっていたらたまたまできた形態である。

また、20話ではダイナファイターに続きキングジェットが登場した。このキングジェットは、一平が雑誌を読んでいたらひらめいた大型戦闘機で、サンダージェット以上の攻撃力を誇る。

キングジェット 前 キングジェット 後

キングジェット
ダイナファイターと連携するために作られたキングジェット。
かなり大型の戦闘機である。

この2機は上下に合体することでドラゴンフォートレスという形態にもなる。キングジェットの下にダイナファイターが合体する単純なメカだが、元のキングジェットの大きさと相まって迫力のある戦闘機が誕生する。

ドラゴンフォートレス 前 ドラゴンフォートレス 後
キングジェットの下にダイナファイターが合体してキングフォートレスになる
キングジェットの後部にダイナファイターの尾翼が追加される形になる。

形態数が多いためとおもちゃのギミックをじっくり見せたかったためか、ドラゴニックキャノン登場からドラゴンフォートレスの登場までで3話使用している。今のアニメの流れではこれら2機の登場はまとめて1話で収めてしまうところだろう。

復活!恐竜帝王
このドラゴンフォートレスが変形することで誕生するのがダイナドラゴンである。このダイナドラゴンは、桜ヶ丘から発掘されたニホンティラノサウルスのデータを元に一平が開発した形態で、そのパワーはゴッドゼノンを上回る。ネオメタラスに苦戦するグリッドマンを助け、武史とカーンデジファーの魔の手からニホンティラノサウルスの化石を守ったのだった。

タカラから発売されたDX玩具は、ドラゴニックキャノン→ダイナファイターの変形、キングジェットとダイナファイターの合体、そしてダイナドラゴンへの変形をすべてこなすことができた。もちろん差し替えはなく、劇中そのままの変形を楽しむことができるのである。しかも、ダイナファイター側には音声ギミックが内蔵されており、攻撃音やダイナドラゴンの鳴き声を鳴らすことも可能であった。

このDXダイナドラゴンを開発したのが、天野幹俊氏である。高谷氏がゴッドゼノンを作っている傍ら、天野氏がダイナドラゴンを開発し、コストと自重の都合からゴッドゼノンではオミットされた電飾・音声ギミックをダイナドラゴンでは取り入れ、さらにはグリッドマンとの合体も可能にするという芸当をやってのけている。

しかし、その変形・合体機構の複雑さからこのダイナドラゴンはなかなか立体化に恵まれなかった。ULTRA-ACTでは、非変形のキンググリッドマンとゴッドゼノンとのセットでドラゴニックキャノンが発売されただけで、しかもこれらはプレミアムバンダイ限定の商品であった。特に、ダイナドラゴンとキングジェットはULTRA-ACTでは発売されず、不遇な扱いであった。

一方、2018年に入りグリッドマンがアニメ化されブームが再燃しているところに、スーパーミニプラでキンググリッドマンの発売がアナウンスされた。しかも、ダイナドラゴンへの変形合体、キンググリッドマンへの合体も可能であるという触れ込みだったうえに、てれびくん誌上限定の登場だったグリッドマンシグマとのセット販売も発表された。

すでにグリッドマンを入手していた筆者は、キンググリッドマンセットを予備パーツもかねて2つ購入した。そして、後になってアニメグリッドマンのヒロイック作画を担当した浅野元氏と牟田口裕基氏がパッケージデザインを担当しているということで、急遽ダイナドラゴン単品も1つだけ購入した。

ダイナドラゴン単体版のパッケージ
予約終了間際ギリギリで告知されたので大急ぎでダイナドラゴンも予約しました。
この格好良さは反則・・・。

スーパーミニプラでよみがえったダイナドラゴンは一部差し換えなければならない部分が発生してしまったが、昔のDX玩具の縮小・発展版と言える出来となっている。その詳細を次で見ていこう。

スーパーミニプラで吼えろ!究極の巨大恐竜
先にも述べたように、ダイナドラゴンはグリッドマンシグマとのセット版とダイナドラゴン単体版が発売されている。筆者はセット版を2つ購入していたがパッケージ目当てで単体版をもう1セット購入し、予備パーツとして温存している。

ダイナドラゴン単体の組み立ては、ドラゴニックキャノンとキングジェットをそれぞれくみ上げてからダイナドラゴンへ変形・合体するよう指示されている。パーツは金色の部分やウイングの白色の部分には塗装が施されており、素組みでも美しい質感になっている。また、オレンジ色のクリアパーツが随所に使用されており、これもなかなかの迫力である。

まず、ドラゴニックキャノンから見ていこう。このドラゴニックキャノンは、18話でメカバギラに苦戦するグリッドマンを支援するために送り込まれたアシストウェポンである。このドラゴニックキャノンは、DX版となりきりセットのおもちゃの両方が発売されているのだが、使用されたのはこの18話のみである。これは一説には、同年にバンダイが展開していた気力バズーカとモチーフがかぶっていたためという話もある、

このドラゴニックキャノンは劇中同様グリッドマンに担がせることができるので、実際にそのシーンを再現してみよう。

ドラゴニックキャノン、GO!
一平「グリッドマン、ドラゴニックキャノンだ!!」

ドラゴニックキャノンを受け取るグリッドマン
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ドラゴニックキャノンは、グリッドマンが使用する巨大な火炎放射器である。強力な炎でメカバギラを弱らせ、グリッドマンはグリッドビームでとどめを刺した。

ドラゴニックキャノンを受け取るグリッドマン
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ドラゴニックキャノンはでかいのでバランスを取らせるのが難しい。ダイナファイターを空中ディスプレイする都合で3mmのジョイントが後部に設けられているので魂STAGEなどで支えればグリッドマンに安定して持たせることが可能である。

劇中通り、ドラゴニックキャノンはダイナファイターに変形することができる。

ダイナファイターへ変形だ!
一平「よし、ダイナファイターへ変形だ!」

尾翼が展開する図
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エンジン部が浮き上がる図
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前の翼が展開して完成!
ダイナファイターへ変形完了!

ダイナファイター時の武器は機体下部に搭載されているミサイルである。このミサイル発射口もしっかりと色分けされて再現されている。

このダイナファイターはキングジェットと合体してドラゴンフォートレスになるギミックが搭載されている。このドラゴンフォートレスへ合体させる場合は機体上面のクリアオレンジのパーツを取り外す必要がある。このパーツは外れにくいので奥までジョイントをはめ込むのはよしておいたほうが良い。劇中ではキングフォートレスの状態で転送されるのがほとんどなので、分離シーンを再現してみよう。

分離する図
一平「ゆかはダイナファイターを頼む!分離!!」
ロールオーバーで画像が変わります

分離完了!
ロールオーバーで画像が変わります

スタンドを2つ使用すれば劇中のようにキングジェットとダイナファイターを空中ディスプレイできる点が最高である。

この2機が合体したドラゴンフォートレスが変形することでダイナドラゴンに変形させることも可能である。取扱説明書ではダイナドラゴンとキングジェットを分離させておきそれぞれの形態にしてから合体させるよう指示されているが、劇中同様の合体をこなすことも可能である。今回は劇中準拠で変形シーンを再現してみよう。

まず最初に機体後部に収納されている後ろ脚を展開する。

後ろ足の展開
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後ろ足が展開されるとキングジェットは後ろ足を使って着地し、後ろ足の太ももに当たる部分が回転し機体が起き上がる。このシーンは、スーパーミニプラでもばっちり再現することが可能である。

太ももが起き上がる図
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機体全体が起き上がる図
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機体全体が起き上がると、キングジェット機首部分が倒れ、胸が形成される。この時、空いているスペースにドラゴニックキャノンの頭部を通す。

機首が倒れる図
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胸の形成
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続いて、胸の横に取り付けられているアーマーから前脚パーツが展開される。

前脚の展開
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そして最後に、上を向いている頭部を倒し、角を展開すればダイナドラゴンが完成する!

頭部が変形する図
ロールオーバーで画像が変わります

ダイナドラゴン完成!

このように大体の変形合体をこなすことが可能だが、前脚の変形のみ、追加パーツを使って展開する。これは大きさと強度の兼ね合いでやむなく差し替えにしたとのこと。

前脚の追加パーツ

完全変形とはいかなかったが、大体の変形は劇中と当時のDXおもちゃを踏襲しており、十分変形遊びを楽しむことが可能である。変形したダイナドラゴンはこのようになる。

スーパーミニプラ ダイナドラゴン 前 スーパーミニプラ ダイナドラゴン 後

スーパーミニプラ ダイナドラゴン 横
変形合体をこなしながらほぼ劇中通りのプロポーションを誇るダイナドラゴン

ゴッドゼノンの時と同じく、前脚のアーマーにはジョイントが二つ設けられているので下部のジョイントを使えばダイナドラゴンの腕を上の位置に取り付けることも可能である。

可動範囲は、後ろ足が動き前足がボールジョイントで動くようになっている。やろうと思えば前傾姿勢も取らせることが可能である。ダイナドラゴン単体でも圧倒的なプレイバリューを誇るのが驚きである。

グリッドマンと比べてもその大きさがわかるだろう。

グリッドマンと比較
グリッドマンとの比較。圧倒的な大きさである。

このほか、追加パーツを使用することでこのダイナドラゴンはグリッドマンと合体し、キンググリッドマンにすることも可能である。次のコラムではキンググリッドマンの詳細を見ていこう。

グリッドマン、龍帝合体だ!(スーパーミニプラ キンググリッドマンのコラムへ)

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