ROBOT魂 紅蓮可翔式
バンダイ ROBOT魂(SIDE KMF)シリーズ
定価3675円
黒の騎士団のエース機が新ブランドに登場!
飛翔せよ、紅蓮可翔式!!
2008年に夏に発表されたバンダイの新ブランド、ROBOT魂は、10月から『機動戦士ガンダム00』のメカを中心にリリースされていった。夏の発表会の公約どおり、放送を終了した『コードギアス 反逆のルルーシュ』のナイトメアフレーム(KMF)が年末12月に発売される。その記念すべきナイトメアに選ばれたのが、ROBOT魂 ガウェインとこの紅蓮可翔式である。今回は、ガウェインに引き続きこの紅蓮可翔式を紹介しよう。
紅蓮弐式は黒の騎士団のエース機だったが、ブラックリベリオン以後は補給がままならず、性能が劣化した甲壱型腕を装備し、運用され続けていた。しかし、ブリタニア側でフロートユニットが開発されたため、徐々に飛行できるナイトメアが台頭しだした。そういうことで、紅蓮弐式の性能では非常に苦しく、だんだん戦力に乏しくなってきていた。
性能劣化した紅蓮・・・。このままでは限界にぶち当たるのが目に見えている
というわけで、黒の騎士団も亡命していたラクシャータがガウェインのデータを元にして黒の騎士団特製のフロートユニット、飛翔滑走翼を開発した。更に紅蓮の新たな右腕、徹甲砲撃右腕部も開発し、後は紅蓮に取り付けるだけとなっていた。これらを装備することで、紅蓮弐式は紅蓮可翔式にバージョンアップされるのである。
バージョンアップした紅蓮は、R2のオープニングでその姿を現し、劇中でも第6話から華々しくデビューした。後でこの様子を劇中再現でお届けするが、スーパーロボットみたいな空中換装とナイト・オブ・ラウンズ3人を相手に互角以上の戦いを披露するなど、黒の騎士団もこれで安泰かと思われた。
しかし、紅蓮可翔式が恵まれていたのはここまでなのであった。というのも、これだけ華々しくデビューしたにも関わらず、中華連邦に戦いの舞台を移すと、エナジー切れであっけなく敵に捕縛され以後、出番がなし。しかも、プラモデルの紅蓮弐式が好評だったにもかかわらず、そのプラモデルが紅蓮可翔式にバージョンアップされるのはついぞかなわなかった。
変則2クールということで、尺があるようでなかったのかコードギアスのメカは登場した時だけ強く、後はかませ犬という役回りのナイトメアが多い。しかも、商品化にも恵まれないものが多いため、今後のROBOT魂での展開に期待が寄せられるところである。
行ける!このROBOT魂 紅蓮可翔式なら!!
元々、コードギアスのナイトメアはIN ACTION!! OFFSHOOTシリーズを中心にして展開されていった。これは、複数の素材を使用し従来商品よりも優れた造型と安定した広範囲の可動を実現したシリーズである。ROBOT魂は、このシリーズのコンセプトを引き継ぐ形で展開されている。前シリーズの段階で、甲壱型腕とセットにしたIN ACTION!! OFFSHOOT 紅蓮弐式が発売されていたが、この紅蓮可翔式はこの紅蓮弐式を元にして作成されている。
では、まず全身画像から見ていこう。
ROBOT魂 紅蓮可翔式全身画像
紅蓮弐式を元に、頭部と右腕が変更されているのがわかる
IN ACTION!! OFFSHOOT 紅蓮弐式を元に、飛翔滑走翼を追加し頭部と右腕を変更すれば紅蓮可翔式となる。元となった紅蓮弐式の出来が良かったため、ほぼ劇中の紅蓮可翔式のプロポーションに近づいている。また、アニメではこっそりと塗装されていた頭横の四角いディティールも、ちゃんと黄色で塗装されている。
可動範囲は、基本的に紅蓮弐式と同じである。しかし、股関節に改良が加えられており、紅蓮弐式以上に足を開くことが可能。単なる金型流用というわけではなく、しっかりと過去の反省点を改良している点は賞賛に値するだろう。
難点としては、飛翔滑走翼が後に出っ張ったデザインとなっているため重心が後寄りになってしまい、そのままではこけ易いということである。踵をしっかりと、接地させてバランスを取れば立たない事はないのだが、ディスプレイするときは安全面を考慮に入れるためにランドスピナーを展開するか魂ステージなどのスタンドを使用することが望ましい。
飛翔滑走翼の接続であるが、紅蓮弐式の時点でコクピット後部に意味深なジョイントパーツが付与されていた。
あからさまに何か付けますと言いたげなジョイント
案の定、これは飛翔滑走翼の取り付けジョイントで、飛翔滑走翼本体側の凸パーツをこの穴に差し込むことで接続される。更にコクピット下部のへこんでいる箇所にも引っ掛けて2点で固定する構造となっているため、固定と強度はバッチリ。ジョイントパーツはどうやら、磨耗に強いPOMを使っているようなので、磨耗して緩くなるということはあまりない。
飛翔滑走翼自体のギミックは、翼の部分が回転することと、ゲフィオンネットのハッチが取り外せるという点である。
蓋をそのまま取り外すと、ゲフィオンネットのディティールが現れる
ロールオーバーで画像が変わります
ゲフィオンディスターバのパーツは別パーツになっており、メタリックシルバーの塗装も美しく施されているため非常に見栄えが良い。
更に、紅蓮弐式の特徴である右腕の輻射波動機構が、徹甲砲撃右腕部に改良されたのに伴い、紅蓮弐式の頃以上にパワーアップしている。まず、前の紅蓮弐式では成しえなかった五指可動が実現されている。これにより、右腕の表情が豊かになりポージングに幅が出た。
また、手首パーツと下腕部分は取り外すことが出来、ワイドレンジモードの下腕部とも取り替えることが出来る。これにより、劇中のワイドレンジの輻射波動砲を放つ紅蓮が再現できるようになった。
伸縮ギミックを当然再現し、かつ可動範囲も広くなっている
電磁アンテナが出ている造型の下腕部と交換することでワイドレンジモードを再現
ただ、難点としては右腕部の肩の形状のせいで、肩を90度にあげることが不可能となった。これは、元デザインの右肩のトゲのせいで、肩の回転基部が設けられなかったのが原因である。この点を除けば、よく動く構造となっているため、非常に惜しい。
手首パーツは、紅蓮弐式の頃と同じものが付属する。当然、呂号乙型特斬刀も付属している。
IN ACTION!! OFFSHOOT 紅蓮弐式で付いていたものがそのまま付属
飛翔滑走翼が付いたせいで、3000円超えの価格となってしまったものの、非常に安定した出来で遊んでいて楽しい。今後は、3月に斬月と暁(直参仕様)が、4月に蜃気楼が、5月にランスロットアルビオンが発売される運びとなっている。特に、後者2つは変形ギミックやスラッシュハーケンなどの各ギミックなどが充実しているようである。
放送終了となっても、ROBOT魂での展開はまだまだ続く。この調子で、神虎やモルドレッドなどもリリースしてほしいものである。
太平洋 奇襲 作戦(その2)
今回の劇中再現は1/35 メカニックコレクション ランスロット・コンクエスター
の続きの位置づけとなる。こちらも参照してほしい!
藤堂たちを救い出すことに成功したものの、ルルーシュのブリタニアへの反抗作戦は困難にぶち当たる。まず、ナイト・オブ・セブンとなったスザクがアッシュフォード学園に復学した。その理由はもちろん、ルルーシュの動きを直々に監視するためである。平静を装うお互いであったが、互いの心境は複雑なのであった。
ルルーシュがゼロの記憶を取り戻したと踏んだスザクは、エリア11総督として新しく赴任することとなった妹、ナナリーと電話で会話させる。記憶を失っていなければ、お互いは赤の他人同士。動揺するそぶりをみせたら、正体がばれてしまうというルルーシュにとっては過酷な状態に追い込まれる。
しかし、懐柔したロロが機転を利かせ、絶対停止のギアスを使いスザクの意識をとめた。わずかな時間であったが、ルルーシュはナナリーに自分の状況と本心を伝えるのであった。
補給を済ませたルルーシュは、ナナリーを救出するために黒の騎士団を引き連れ、ナナリーを運ぶ輸送船団に奇襲をかけた。航空戦力に乏しい黒の騎士団は、KMFをそのまま小型艇で空に上げ、サーフェイスフレアと弾幕を駆使してブリタニア側の航空戦力をそぎ落とす。そして、そのまま船の上にKMFを取り付かせ、白兵戦で護衛艦を落としていった。
戦局は黒の騎士団が優勢に事を進めていたが、黒の騎士団が奇襲をかけてくると予見していたギルフォードが新型KMFヴィンセントでフロートを装備したKMFを引き連れて増援に現れた。
千葉「トウキョウからの援軍!・・・早過ぎる。」
藤堂「いや、方角としては後備え!それに、フロートユニット!?」
カレン「ナイトメア!?そんな・・・あの機体は・・・!!」
ギルフォード「さあ、幕を下ろそう。」
フロートを装備したKMF郡の前に、連携プレイで何とか抵抗を試み善戦する黒の騎士団であったが、そこにナイト・オブ・ラウンズであるジノとアーニャが増援として現れ、次々と戦力を削られていく。さらに、追い討ちをかけるかのように、スザクの乗るランスロットコンクエスターも出撃するのだった!
カレンは、出現したランスロットに対して応戦しようと立ち回る。そんなカレンに対し、スザクは新装備であるハドロンブラスターを構える!
スザク「カレン、僕はナナリーを助けなくちゃいけない。
今更、許しは乞わないよ!」
味方の退却の時間を稼ぐためにカレンは、輻射波動を再び展開する。
カレン「みんなが、逃げ切るまで!」
しかし、ハドロンブラスターの威力はすさまじく、甲壱型腕が破壊されてしまう!
カレン「まさか!」
ロールオーバーで画像が変わります
甲壱型腕と頭部の一部を破壊された紅蓮は、衝撃でそのまま船から落下してしまう。脱出レバーを引いても脱出装置が作動せず、紅蓮はそのまま海面へまっさかさまに落ちていった。
カレン「うう、落ちちゃう!ごめんね、紅蓮・・・。お母さん・・・、お兄ちゃん・・・」
落下する中、死を覚悟したカレンであったが、そんな彼女の下にラクシャータから通信が入った。彼女は、黒の騎士団のピンチに黒の騎士団特製のフロートユニット、飛翔滑走翼を引っさげて駆けつけたのであった。
ラクシャータ「ベストポジションじゃな〜い♪」
カレン「え?ラクシャータさん!?」
ラクシャータ「お待たせ、黒の騎士団の飛翔滑走翼!教本の予習は、ちゃんとやってた?」
カレン「はい・・・大丈夫です!」
ラクシャータ「じゃあ、本番行ってみようか♪」
ラクシャータは、潜水艇から飛翔滑走翼を打ち上げる!
ラクシャータ「舞い上がりな!飛翔滑走翼〜♪」
飛翔滑走翼の射出にあわせて、カレンは破壊された甲壱型腕と頭部パーツを排除し、機体を回転させた。
カレン「回れ!」
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潜水艦側で、誘導信号と同調させ紅蓮と打ち上げられた飛翔滑走翼が連結される。
ラクシャータ&カレン「連結!」
ロールオーバーで画像が変わります
飛翔滑走翼と連結を果たした紅蓮は、飛翔滑走翼の推力を利用し海面すれすれで水平飛行した。
カレン「飛べえ!!」
フロートを手に入れ飛翔した紅蓮の下に、さらに新たな兵装である徹甲砲撃右腕部が射出された!
ラクシャータ「続けて、徹甲砲撃右腕部〜♪」
C.C.「カレン、頼む!」
ロールオーバーで画像が変わります
右腕部が接続されると、飛翔滑走翼をカバーしていた装甲が排除され新たな頭部が出現する!紅蓮弐式は紅蓮可翔式に生まれ変わった!!
フロートと新装備を手にしたカレンは、徹甲砲撃右腕部の輻射波動機構にエネルギーを集中させた。
カレン「敵がどれだけいようと!」
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一方その頃、ブリタニア側は藤堂の月下を撃破し、脱出したコクピットを追跡しようとしていた。紅蓮可翔式の姿を確認すると、紅蓮に対して砲撃を仕掛けた。しかし、それは輻射波動に阻まれた。
ギルフォード「ほう、空とシールドを手にしたか・・・。しかし!」
カレンは輻射波動を構えながら逡巡する。
カレン「この紅蓮が通用しなかったら、おしまいね・・・。」
しかし、その逡巡をラクシャータと同伴していた神楽耶の一言が断ち切る!
神楽耶「でも、やるしかないから撃ってみましょうか!」
その一言にカレンが応える!
カレン「そりゃ、そうですね!!」
ロールオーバーで画像が変わります
輻射波動のエネルギーが放出され、遠距離にいたはずのヴィンセントとサザーランドに直撃!サザーランドは一瞬のうちに蒸発し爆発四散し、ギルフォードも脱出を余儀なくされる。
ギルフォード「遠距離で・・・!?くっ・・・!」
ロールオーバーで画像が変わります
ギルフォードのヴィンセントを撃破したカレンは、紅蓮可翔式の性能に喜ぶのだった!
ギルフォードが撃墜されたのを目の当たりにした、ナイト・オブ・ラウンズたちは紅蓮可翔式に対して迎撃行動に出る!
ジノ「スザク、お前は総督を!」
スザク「油断するな!相手はジェレミア卿に勝ったこともあるパイロットだ!」
ジノ「あのオレンジにかよ!?」
トリスタンを変形させ、ハーケンと機動力で紅蓮可翔式に迫るジノだったが、難なく攻撃をかわされてしまう。
カレン「この!」
ジノ「おいおい、ラウンズ並の腕前か!?」
その光景を見た、アーニャはモルドレッドのスタルクハドロンを構えた。
アーニャ「でも、これで・・・」
しかし、その大出力ビーム砲もカレンは難なくかわし、モルドレッドに蹴りを食らわせた!
カレン「紅蓮を舐めるなあ!」
アーニャ「!・・・土足で!!」
ラウンズの機体をわずらわしく感じた紅蓮は、右腕部のモードを切り替えた。
カレン「あんたらは、後回し!!」
ロールオーバーで画像が変わります
右腕から電子棒が出現し、再び輻射波動が放たれた。この輻射波動は、広範囲に渡り展開されたのでロイドたちを驚かせた。
ロイド「え!?」
セシル「更にワイドレンジで!!」
ロイド「エネルギー総量は?」
セシル「拡散させただけです。しかし機体ダメージから、しばらくは動けないかと・・・。」
ロールオーバーで画像が変わります
拡散し威力が落ちていたとはいえ、輻射波動を受けたモルドレッドとトリスタンは機体を動かすことが出来なかった。カレンはカレンと紅蓮可翔式に驚きを示した。
アーニャ「何・・・、あのナイトメア?」
ジノ「いや、パイロットでしょ。本気出しときゃ良かった。」
飛翔滑走翼を装備してまで反撃に出てきたカレンの行動に、スザクは不審を持った。そして、旗艦の中にゼロがいるのではないかという結論に達する。
スザク「カレン、この状況でまた来るなんて。まさか、旗艦の中にゼロが!?」
ラウンズの機体2機を蹴散らしたカレンは、スザクのランスロットにも襲い掛かる。カレンは、飛翔滑走翼に装備された新装備を展開する!
カレン「どけええええええ!!」
ロールオーバーで画像が変わります
そして、潜水艦にいるはずのラクシャータが意気揚々に高らかと新装備名を言い放った!
ラクシャータ「食らわせな!ゲフィオンネット〜!!!」
ゲフィオンネットと呼ばれたその装備は、ナイトメアの動力源であるサクラダイトに干渉を与え機能停止させるゲフィオンディスターバを展開させる兵器であった。小型のフロートユニットが備え付けられており、対象の周りを浮遊させることで機能停止に追い込むのである
しかし、幾度となくゲフィオンディスターバに辛酸を舐めさせられたため、ランスロットにはゲフィオンディスターバへの対策が施されていた。ランスロットはハドロンブラスターを構える。
スザク「それは、対策済みさ!」
しかし、一瞬とは言えランスロットの動きを止めることに成功したので、その隙をついてカレンは紅蓮をランスロットへと突撃させる。
カレン「でも、足は止まったね!」
迫る紅蓮可翔式に、ランスロットはメーザーバイブレーションソードを引き抜き、応戦するが、組み付いたと同時に剣を蒸発させられてしまう。瞬時にブレイズルミナスを展開し、輻射波動をしのいだが、紅蓮の性能にスザクは驚きを隠せなかった。
スザク「そんな!?ユグドラシルドライブのパワーも上がっているはずなのに!!」
紅蓮ともつれ合っている最中、セシルからナナリーが船のガーデンスペースにいるという報告が入る。同時に、墜落までの時間が47秒しかないことも伝えられるが、その通信に気を取られている隙に紅蓮のスラッシュハーケンを受け、頭部に傷を負ってしまう。
スザク「しまった!」
ロイド「イターーーーーーーーッ!!」
ランスロットが顔に破損すると、何故かそれに同調したかのように、アヴァロンの中のロイドももがいた。スザクは、紅蓮に背を向けて落ちる空母の中へと突入していった。一方、カレン側もゼロ救出に焦る。
一方、落ちる空母の中ではゼロとナナリーがにらみ合っていた。ナナリーは、ブリタニアの傀儡ではなく自分の意志で総督に志願したことをゼロに告げる。更に、亡きユーフェミアの意思を継ぎ、行政特区日本を再開したいとゼロに申し出る。その姿に、ルルーシュはナナリーの意志を目の当たりにし、思い悩む。
そこに、紅蓮を振り切ったランスロットが割って入ってきた。ルルーシュは、ナナリーと一緒に逃げようと手を差し伸べるが、ナナリーはゼロではなくスザクを選んだ。その姿に愕然としてしまうルルーシュ。吹きすさぶ暴風に巻き込まれ、ルルーシュも外に放り出されてしまう。ナナリーの名を叫びながら、落下するルルーシュ!
ナナリーッ!!!!
落下するルルーシュは紅蓮可翔式に保護されたものの、ナナリーがスザクを選んだことに非常に動揺する。
・・・彼と黒の騎士団の運命や、如何に!?
ゼロ、親衛隊隊長紅月カレン、ただいまを以って戦線に復帰しました!!(ROBOT魂 紅蓮聖天八極式のコラムへ)
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