1/144 HG GNアーチャー
発売元:バンダイ
『機動戦士ガンダム00』1/144 HG(ハイグレード)シリーズ
定価:1260円(税込)
「これは戦いじゃないわ・・・命を守るための!」
散りゆく光の中で
地球連邦軍内部で、政府がアロウズの傀儡となっている事に不満を抱く一派がクーデターを起こした。クーデター派は低軌道ステーション内の6万人の市民を人質に、軌道エレベーター(通称:アフリカタワー)に立て籠もり、人質達に対し、アロウズの非道を説く。
連邦軍大佐、セルゲイ・スミルノフは上官からの密命を帯び、クーデター派との交渉に赴く。そこでセルゲイはクーデター派の指揮を執る旧友、ハング・ハーキュリーの真意を知る。ハーキュリーの目的は敢えて市民を危険に晒す事で真実を知らせ、市民の目を覚まさせる事にあった!
これに対してアロウズは、真実を知った市民をも反政府勢力と見なして、衛星兵器・メメントモリを低軌道ステーションに向けて照射しようとしていた。クーデター派を指揮していた、ハーキュリーは市民の避難を急がせる!
メメントモリを破壊すべく、刹那はオーライザーを伴いダブルオーガンダムで出撃。ダブルオーライザーにドッキングし、トランザムライザー(注1)を発動! メメントモリに大打撃を与える。
刹那「トランザムライザー!」
ロールオーバーで画像が変わります
しかし、それでもなお完全破壊には至らず、メメントモリのレーザーはアフリカタワーに向けて照射されてしまう! レーザーが直撃した事で、崩壊し始めるアフリカタワー。衝撃で外装がオートパージされ、地上へと降下する。このままでは付近の居住地に住む、何千万もの人命が失われる・・・。スメラギは連邦軍、カタロン、クーデター派を問わず、その場にいる全ての勢力の機体に対し、落下してくる外装を破壊する事への協力を仰ぐ。
アレルヤたちガンダムマイスターは、先行して外装を破壊しに向かう。
アレルヤ「くッ!」
降下してくる破片の多さに苦戦するアレルヤ。アリオス一機では手が足りず、撃ち漏らしてしまう。破片を追う様にマシンガンを撃つアリオス。と、その時、別方向からの射撃により、アリオスが撃ち漏らした破片が破壊された。そこに現れたのはGNアーチャー。操縦するのはマリー・パーファシー(ソーマ・ピーリス)であった!
アレルヤ「あれは・・・マリー!?」
GNアーチャーは機体を変形させると、ビームライフルを構え、アリオスと共に破片の破砕作業に参加する。
「これは戦いじゃないわ・・・命を守るための!」
ソレスタルビーイングの後に続き、カタロン、クーデター派、連邦軍。タワーより脱出してきたセルゲイ、ハーキュリーの機体。さらにはアロウズまでもが破砕作業へと参加する。全ての勢力の力が結集され、居住地への破片の直撃は免れた。しかし、生き残った人々は、軌道エレベーターの崩壊という未曾有の惨状に、ただ不安を感じるのみであった。
セルゲイの駆るティエレンが、ハーキュリーのジンクスVに接近した時、ハーキュリー機は突如飛来した粒子ビームにより撃墜されてしまう! ハーキュリー機を撃ったのはアロウズに所属するセルゲイの息子、アンドレイだった! アンドレイはセルゲイがクーデターに加担していたと勘違い、ジンクスVのビームサーベルでティエレンに斬りかかる! 作戦行動を優先して母を見殺しにした(と、アンドレイは勘違いしている)セルゲイが、クーデターに加担した事(これも勘違い)が許せなかったのである!
セルゲイを助けようと機体を飛ばすマリー。しかし、その進路はルイスのアヘッドに阻まれる。アンドレイ機のビームサーベルが、セルゲイ機の胸部を貫通。
「大佐・・・、大佐ァァァァーーーー・・・!」
爆散するセルゲイの機体を見上げ、マリーの慟哭がその場に響き渡るのだった・・・。
注1『トランザムライザー』:トランザム状態のツインドライヴによって生み出された高濃度の圧縮粒子を、全て開放。巨大なビームサーベルとして使う、ダブルオーライザーの奥の手。トランザムライザーの使用後は流石のダブルオーライザーもエネルギー切れに近い状態となり、行動不能となる模様。
鬼嫁日記
ソーマ・ピーリスは地球連邦政府の母体となった超大国連合の一つ、人類革新連盟の超人機関技術研究所が開発した超兵1号である。超兵とは肉体の強化に加え、脳改造により脳量子波(いわゆる電波みたいなもの?)を使う事が出来る、強化人間の事である。
ファーストシーズンの頃は彼女専用の機体、ティエレン・タオツーを駆り、また、最終決戦時にはソレスタルビーイングを裏切った監視者、アレハンドロ・コーナーにより齎された擬似太陽炉搭載MS・ジンクスに乗り換え、ガンダムマイスターたちを苦しめた。この戦いの中でアレルヤは、ソーマの正体が超人機関にいた頃に出会った少女・マリーである事を知る。マリーは人格を書き換えられ、ソーマとしての人格を与えられていたのであった。
連邦政府が発足してからは、アロウズの一員として戦闘に参加していたが、アレルヤとの接触により、本来の自分を取り戻し、セルゲイに見送られてアレルヤにテイクアウトされていった。
※画像はあくまでイメージです。
これにて二人の物語はハッピーエンド。イチャイチャ、ラブラブの新婚生活の始まりさッ!・・・と、思いきや、
この時、ソーマ・ピーリスの人格は消滅したわけではなく、マリーの心の奥底で眠りに就いた感じになったらしい。こんなご都合主義とも、『くさい物に蓋』とも取れる方法で根本的な解決など望めるわけもなく、セルゲイが殺されたショックで、再びソーマが復活してしまう。
アレルヤ「マリー!」
ソーマ「私はソーマ・ピーリスだ!!」
※しつこいようですが、画像はあくまでもイメージです!
気が強いソーマの復活により、アレルヤは戦闘時の主導権を完全に彼女に持っていかれてしまった。出撃前には「準備はいいかい?」「いつでもいい。やってくれ。」なんて、完全に彼女の方が上から目線気味だし、戦闘中も、
アレルヤ「さすがアロウズ、守りが硬い!」
ソーマ「ならば!」
アレルヤ「マリー!!」
刹那「アレルヤ、彼女のフォローを!」
・・・そりゃないぜ、せっつぁ〜ん!(ルパン風に)
ロールオーバーで画像が変わります
勝手に分離して飛び出していった彼女の援護をアレルヤがするハメに。・・・アレ? GNアーチャーって支援機のはずなのに、なんだか立場が逆転してないか? 超兵として普通のパイロットよりも優れた能力を持っているので、問題ないっちゃあ問題ないんだろうけど・・・。
アヘッドと互角に渡り合うGNアーチャーの図
マリーの再びの鬼嫁化に対抗するためには、アレルヤも眠れる人格・ハレルヤを復活させるしかない!ってなわけで、筆者はハレルヤ(注2)の完全復活を望んで止まない。
注2『ハレルヤ』:残忍で凶暴な性格を持つ、アレルヤの第二人格。ファーストシーズンの最終話において消滅したように思われていたが、実はアレルヤの心の奥底で眠りに就いただけであった。頭に怪我を負ったアレルヤは脳量子波を扱えず、また、ハレルヤも表に出る事はできない模様。ダブルオーライザーがトランザムを使用した場合のみ、GN粒子の加速に伴い脳量子波も活性化されるようなので、ハレルヤが表に出てくることができる。
新装備・付いても空気・悲しいな(アレルヤ心の俳句)
おうしざのロリごおるどせいんとHUYU
(三半規管の弱さゆえに3D酔いが酷く、最近のゲームには全く付いていけていない。あれもポリゴン。これもポリゴン。なんでもかんでもポリゴンゴン! そんなにポリゴンが好きなら、みんなポリゴン村の住人にでもなっちまえ!! 以下HUYU)「というワケで今回紹介するのは、ハブラレルヤ・・・じゃなかった。アレルヤの嫁、マリーが駆る支援機・GNアーチャーだ!」
電光勇者超特急ヒカリガイン
(↑お前に出来るのは、せいぜいがシミュレーションゲームか、エロゲーが関の山って事だな。以下ヒカリ)「マリーっていうか、ソーマって呼ぶほうが正しいんじゃないか? またソーマに戻っちゃった訳だし。」
HUYU「そうかもしれんな。そんじゃあ、ちゃっちゃと見ていこうか。」
GNは『ジーエヌ』ではなく『ガン』と読みます。
ヒカリ「勝手な思い込みかも知れんが、一昔前のシューティングゲームに2P用の機体として登場してそうなデザインだな。オーライザー を1P用として。」
HUYU「言い得て妙だな。GNアーチャーは空気・・・じゃなくて、アリオスガンダムの支援機としてラグランジュ3のファクトリーで開発された機体で、ファーストシーズンの頃、アレルヤが乗っていたガンダムキュリオスの装備の一つ、テールブースターを発展・強化した機体となっている。」
ヒカリ「テールブースターって言うと、確かキュリオスの加速性能をアップさせたり、GNミサイルの搭載で火力のアップとか、地味なところで輝いていた装備だな。」
HUYU「アレも地味、コレも地味で、アレルヤには本当に目立つポイントがないなぁ。・・・ま、それはともかく、テールブースターの発展機という事で、当然の事ながらHG アリオスガンダムと合体する事もできる。合体後の呼称は、アーチャーアリオスという。」
飛行形態のMSが連結しているので、とにかくデカイ!
連結用の補助パーツが不恰好なので、あまり横から見ないほうが良いかも。
ヒカリ「ウオオッ!? デカイなぁ!!」
HUYU「この巨大な物体の合体状態を支えるために、巨大なジョイントパーツが必要だったりして、見る角度によりけりで、すごくダサく見えるんだけどね。」
左:胸部用ジョイント。GNアーチャーの胸部に取り付ける。飛行形態で飾る際のスタンド用のジョイントも兼ねる。
右:連結用ジョイント。小さい方はGNアーチャーの機首に取り付け、アリオスのGNドライブ後部に内蔵されたポリキャップに接続。
大きい方は、アリオスの腰中央と、GNアーチャーの胸部ジョイントとを接続して、合体状態をしっかり保持。
このように各々のパーツを装着する
ヒカリ「スタンド用ジョイントと考えれば、それほど気にする事でもないだろ。」
HUYU「それもそうだな。GNアーチャーが有人機になっているということで、持ち前のすごい加速性能で一気に接近、敵機の前で分離してかく乱とか、挟み撃ちとか、もしくはガンダムを後ろに乗せて、移動しながら『狙い撃つぜぇっ!』なんて言ってみたり・・・色々カッコイイ戦い方がありそうなものなんだけど・・・。」
筆者の妄想です。あしからず。
ヒカリ「登場してみたら、与えられた任務は脱出艇の護衛と。」
HUYU「メメントモリ攻防戦では、母艦がトランザムを使うための、実質電池だったから2機とも出番は無し。」
ヒカリ「2方向から敵が来たって言うから、ティエリアのセラヴィーと分担して迎撃に向かえば、出番の多くを背中の人に持っていかれるし。・・・呆れるほどに空気だなぁ。」
HUYU「うーむ・・・。」
ヒカリ「っていうかこの構造だと、アリオスのバーニアがまるで意味がないよな。使ってもGNアーチャーの両肩辺りに当たるだけだから。コレだとGNアーチャーのバーニア>>>(越えられない壁)>>>アリオスのバーニアって事になるよね。太陽炉はアリオスから取り上げて、GNア―チャーに装備させてやってもいいような。」
HUYU「『太陽路との連結でGNアーチャー自体の推力が向上している。』とは考えないのか? 気持ちはわからないでもないけど。 ま、それでだ。GNアーチャーには支援戦闘機、アリオスとの合体の他に与えられた、第三の能力があった。それは・・・、」
ヒカリ「劇中再現でも見せてるくせに、もったいぶるな。MS形態に変形するって言うんだろ。」
HUYU「先に言うなぁぁぁッ!?」
女性的なラインを意識しているように思われる、MS形態
ヒカリ「ってもさぁ、飛行形態の時点で脚とか丸見えだったし、MSに変形するのなんて、結構早い段階からバレバレだったでしょ。」
HUYU「ま、俺も最初見たときからすぐに気付いたけどさ。」
下から見ると変形することがバレバレですね
ヒカリ「だろ。さて、続き、続き。」
HUYU「ハイハイ。・・・元々は第三世代ガンダム(ガンダムエクシアなど、ファーストシーズンのガンダム)の一機として開発されたガンダムだったんだけど、正式採用はされなかったんだとさ。で、製造途中で放棄されていた機体を、支援機として完成させたって訳だな。」
ヒカリ「バイザーを外すと見ることができるガンダムフェイスは、GNアーチャーがガンダムだったという証拠って訳だな。」
没になったガンダム
HUYU「そういう事になるね。オリジナルの太陽炉は5基しか存在しないから、GNアーチャーに太陽炉は搭載されてはいない。動力源として超大型のGNコンデンサーを搭載。合体時にアリオスから供給されるGN粒子を使用して稼動している。」
ヒカリ「アレ? やっぱりアリオスって、電池・・・?」
HUYU(倍速)「言うなッ!! 武器は左右対称のビームライフルが二挺付属。設定ではビームサーベルを装備している事になってるけど、キットには柄すら付属しないから、HGアリオスなどから借りてきたほうが良いな。幸い、アリオスのビームサーベルはスカートアーマーの裏なんて、目立たないところに格納されてるからな。」
(ビームライフル)センサー部分は付属のホイルシールで再現
(ビームサーベル)HG アリオスから拝借
ヒカリ「えらい早口で済ませたな、今の。・・・アリオスに妙に短いビーム刃が付属しているのは、多分コイツのためだったんだろうね。」
HUYU「そうだな。パイロットの能力面では優れているし、コレで後はアレルヤとソーマが仲良くなれば、二人で連携攻撃とかするようになり、必然アレルヤの出番も増加。もう空気だなんて言われるような事もなくなるんだろうけど。」
ヒカリ「ハレルヤに復活してもらえばそれで良いんじゃ?」
HUYU「いやー、それはダメでしょ。なにせハレルヤとソーマだと、まさしく血で血を洗う関係だから上手くいくはずもない・・・気がするし。むしろ暴走要員が増えて、他の仲間に迷惑かけるだけのような気もするぞ。
ヒカリ「あー、確かに。んじゃ、そろそろ今回のまとめだな。」
HUYU「そうだな。設定どおりに変形できるし、補助パーツが必要だけど、アリオスとも連結できるし、悪くはないんじゃないかな。90点はあげれるな。」
ヒカリ「オオー、なかなかの高評価。」
HUYU「後は本編で、アリオスがしっかり活躍してくれれば文句はないよ。マリーのままでいてくれたらアレルヤの良い引き立て役になってくれたと思うんだけど、ソーマに戻っちゃったから、引き立て役では終わらなそうっていうか、なんていうか。・・・アレルヤが今以上に空気にならん事を祈るよ。」
ヒカリ「やたらと仇討ちに走りたがる、ソーマのブレーキ役が精一杯の出番だったりして・・・。」
「私が欲しくても手に入れられない物を、何故そう簡単に捨てられるの? ・・・どうして?」(戻る)