MODEROID バクリュウオー

グッドスマイルカンパニー MODEROIDシリーズ

定価:6112円(税込み)

原型制作:ユニテック

制作協力:エルドラモデル

MODEROID バクリュウオー
ライジンオーをサポートする2号ロボがMODEROIDに登場!

発進!無敵の最強戦士
ロボットアニメの例に漏れず、エルドランシリーズでも2号ロボが登場する。ライジンオーでは、バクリュウオーという遠隔操作で操縦するメカが、それに相当する。 このバクリュウオーは、総集編の18話でシルエットとして登場していたが、本格的に出現したのは22話である。この回では、五次元帝国の罠にはまり、戦力を分断されてしまった剣王たちを助けるべく、クラスメイトの小島勉の奮闘で封印が解かれた。

出撃時にはバクリュウドラゴンと呼ばれるドラゴンモードで、学校の校舎地下から発進する。これが、「バクリュウオー、無敵変形!」の掛け声で人型形態に変形するのだ。操縦は、パイロットがいない代わりに司令室から遠隔操作する。単純なパワーではライジンオーを上回るが、ライジンオーのパイロット3人を除く15人の力を合わせないと、真の力を発揮することは出来ない。また、ダメージを受けると、司令室側にダメージがフィードバックされるという仕様。さらに、遠隔操作のため細かい操作が聞かないのが難点。無人のメリットがあるのかないのかわからないが、これで司令室にいる児童たちにも、目に見える活躍の場が与えられたというわけである。

おもちゃとしては、同じくトミーから大型のおもちゃが販売されていた。エルドランにおける2号ロボは、合体パーツになるという特性を生かして組み換え変形である。勇者の2号ロボは組み替える必要がないロボットが多いが、こういった相違点があるのだ。おもちゃの出来は、単体としてはすばらしいもので、特にバクリュウドラゴン形態の巨大さは迫力あるものである。

2006年になると、今は亡きCM'sコーポレーションがBRAVE合金のブランドでゴッドライジンオーのセットとして商品化した。しかし、ライジンオーは傑作と名高い評価を得たものの、バクリュウオーに関しては合体ジョイントやボールジョイントが破損する人が多数、あまりの出来の悪さに筆者は改造コラムを立ち上げるほどであった。

その後、ライジンオーはD-Styleなどで商品化されたことがあったが、バクリュウオーに関しては長らく商品化されずにいた。しかし、バンダイスピリッツが2018年にHG 1/300 ゴウザウラーを発売したことを皮切りに、エルドランシリーズの商品化競争が始まった。バンダイから移籍した田中宏明氏はグッドスマイルカンパニーにてプラモデルブランド、MODEROIDを立ち上げ、様々なロボットの立体化を実現させた。ライジンオーもそのうちの1体で、2019年8月に発売、翌月の9月にはバクリュウオーも早速の発売となった。

このMODEROIDのバクリュウオーのコンセプトは、劇中の再現を行うというもので、ライジンオーとの合体機構も差し替えながら実現している。

発進!無敵の差し替え戦士
パッケージを開けて早々に驚くのが、ランナーがすべて縦置きで配置されている。これは一部に繊細なパーツが存在するためで、ゴッドライジンオー時のアンテナパーツは小さい小箱に入っているという驚きの仕様である。また、翼のパーツは組み立て済みでユーザー負担を軽くしている。

まず、キットではバクリュウドラゴンから組み立てることになる。組み立ては、取扱説明書がカラーで作られており、色でどのパーツを使うのか識別しやすく作られている。

バクリュウドラゴン 前 バクリュウドラゴン 後

バクリュウドラゴン 横
迫力のドラゴンモード!
ライジンオーを載せた時の迫力も考慮に入れられた比率となっている。

シーエムズ時代の際は、ドラゴンの首の付け根が非常に細く心もとなかったが、MODEROID版はドラゴンの首として不自然にならないよう配慮されている。ただし、見栄えを重視したためこちらはドラゴン専用パーツとなっており、バクリュウシールドに変形させることはできない。ドラゴン形態の時も空中ディスプレイができるよう専用のスタンドパーツが付属している。

スタンドディスプレイ スタンドディスプレイ
ライジンオーを載せても安定するように設計されたスタンドーパーツ

バクリュウオーへの変形は、一部差し替えで再現している。せっかくなので、劇中バンクを再現しながら変形を見てみよう。

バクリュウオーが回転する図
マリア「バクリュウオー!無敵変形!!
ロールオーバーで画像が変わります

脚の変形
ロールオーバーで画像が変わります

パーツが合体する図
ロールオーバーで画像が変わります

頭部がせり出す図
ロールオーバーで画像が変わります

頭部がせり出す図
ロールオーバーで画像が変わります

バクリュウオー完成!
ロールオーバーで画像が変わります

脚部の変形は、ドラゴンの後ろ足の爪を内部に収納し、ロボット形態の太ももパーツを後付けする形に変更されている。

脚部の差し替え

また、ドラゴンのしっぽをつなげる中間パーツとドラゴンの首から頭にかけてのパーツは余剰となる。そして、ロボットモード専用の頭部と胸飾りを取り付ければバクリュウオーの完成である。

MODEROID バクリュウオー 前 MODEROID バクリュウオー 後
差し替えを多用しただけあり、プロポーションは非常に良い
翼パーツを三角形にできないのが残念。

BRAVE合金時代、地雷となっていた股関節には太もも側に大型のボールジョイントが仕込まれており、破損の心配は少ない。また、可動軸が設けられているため、足を前に出したり横に広げたりすることが可能となった。それゆえ、ゴッドライジンオーへの合体時のポーズを取らせることが可能である。

合体時のポーズ
旧DXやBRAVE合金ではできなかったこのポーズが取れる!

付属のバクリュウシールドやバクリュウカノンを持たせることももちろん可能である。

バクリュウシールド
バクリュウシールド!
ロールオーバーで画像が変わります

バクリュウキャノン
バクリュウキャノン!
ロールオーバーで画像が変わります

バクリュウキャノンを構える図
ロールオーバーで画像が変わります

バクリュウキャノン発射!

このように、過去製品で難点だった可動面はクリアされている。差し替えに頼ってしまっているのが完全変形派の人には残念だろうが、これまでの製品で問題となった強度や可動範囲を考えるとMODEROID版が一番良いと言えるだろう。そして、このバクリュウオーの真価はライジンオーと組み合わせることで発揮される。

ゴッドライジンオー!超無敵合体!!(MODEROID ゴッドライジンオーのコラムへ)

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