聖闘士聖衣神話
射手座サジタリアスのアイオロス
バンダイ 聖闘士聖衣神話シリーズ
定価4200円(税込み)

死して尚、受け継がれる黄金の魂!
聖域決戦の火蓋は切って落とされた
邪悪の矢を受け倒れたアテナを救うためにも
黄金聖闘士の立ちはだかる十二の宮を突破せよ!
急げ、アテナの聖闘士たち!!
第九番目の宮、人馬宮に乗り込んだ星矢を狙ったサジタリアスの矢は
わずかに星矢をはずし、壁に大きな穴を開けた
中に入った星矢たち4人を襲う様々な危機
それは、サジタリアスの黄金聖闘士であった今は亡きアイオロスが与えた試練だったのだ
「アテナを託す・・・」
アイオロスの遺した言葉にこめられた熱い想いに胸を打たれた星矢たちは
決意も新たに十二宮突破を誓うのだった・・・!
冒頭部ナレーションより。BGM「銀河戦争」を流しながら田中秀幸氏の声で読むべし!
今、明かす!忘れ去られた痛い設定
ここは人馬宮!天蠍宮を戦わずして突破した、腐女子テロリストゼロリとそのサーヴァント、デスマスクの今日の様子をご覧いただこう!
まじめにふまじめ怪傑ゼロリ(HUYU君のやおいへの寛容から生まれた腐女子のイマジン。あきれるまでの美男子への執着により、教皇の間を目指す。以下ゼロリ)「ふふふ。ようやく、9番目の宮、人馬宮についたわ!」
蟹座キャンサーのデスマスク(筆者の妄想、もといご都合主義によりゼロリによって召喚された黄金聖闘士。何かとゼロリに悪口を吐かれ、こき使われる。以下蟹。)「ここの宮を守護する黄金聖闘士は、アイオロス!おあいにくと、奴はアテナ反逆の大罪を犯し、死んじまったんだ。」
ゼロリ「・・・ということは、この宮は素通りできるわね!」
射手座サジタリアスのBP(射手座のロリ黄金聖闘士。聖闘士聖衣神話やROBOT魂を月1ペースで買ってしまい、ついに置き場所に苦難するようになったタワケ。以下BP)「それは、どうかな?」
ゼロリ「出たわね、お邪魔虫君!」
BP「この人馬宮は、この私が預かる宮なのだ!」
蟹「おいおい、何言っているんだ?」
BP「毎度毎度対談のときに、射手座サジタリアスのと付いていることをお忘れか?コラム対談では一応、射手座の黄金聖闘士は俺なんだよねー!」
ゼロリ「そういえば、毎回毎回ロリ黄金聖闘士とかいういかにも痛々しくかつキモイ肩書きが紹介されていたわね。」
BP「黙れ!好きでそんな設定を付与しているわけじゃない!!」
蟹「どういうことだ?」
BP「それがですね・・・。はじめてやった怪しいゲームがですね。どう考えても18歳に見えない双子の女の子たちにあんなことやこんなことをするゲームをやってしまってですね・・・。」
ゼロリ「このロリコンめ!」
BP「あのゲームを耐え切るには、このロリ黄金聖衣を装着するしかなかった。でなければ、双子たちに萌え死にするところだったのだから・・・。」
蟹「何だそれ?」
ゼロリ「要は、エロゲをプレイするための言い訳にしか聞えないわね!」
BP(図星)「ええい、黙れ!どうせ、黄金聖衣をまとうんだったら、一番格好いいこの射手座の黄金聖衣をまとおうと決めたわけさ。」
ゼロリ「何、その理屈?」
BP「フフフ。貴様らの宿主のHUYU君も、牡牛座の黄金聖衣をまといエロゲに耐え抜いているのだ。そして、貴様らイマジンも生まれているわけだ。」
ゼロリ「げ!私も、あの宿主の変態な性格の一部だというの・・・?」
BP「バカめ!そんなことも気づいていなかったのか!!」
ゼロリ「そんな・・・。私は・・・僕は・・・オレは・・・。ああ、ヴェーダよ!!」
蟹「おい、メガネガンダムマイスターみたいにショックを受けるな!」
BP「ゼロリがショックを受けている間に、この宮の本当の守護者、射手座サジタリアスのアイオロスを紹介しよう!」
「き、教皇…気でも狂われたのですか?」
聖闘士星矢の物語に深く関わっている黄金聖闘士の一人は、紛れもなく射手座サジタリアスのアイオロスだろう。彼は、アイオリアの兄でわずか14歳にして次期教皇候補に選ばれた逸材である。仁・智・勇を全て兼ね備えた聖闘士として、周りから一目置かれていた。
しかし、彼の運命の歯車は突然狂い出した。アテナが降臨した夜、見回りをしていたアイオロスは、教皇が降臨したばかりのアテナを刺し殺そうとしているところを目撃する。彼は、教皇の凶剣からアテナを救い出し、脱出したが、教皇により謀反を企てた反逆者にしたてあげられた。弟のアイオリアは反逆者の弟として迫害される毎日を送ることとなってしまった。
脱出の最中、山羊座カプリコーンのシュラと遭遇し、一戦見えた。その際、シュラに近寄ったアテナに気を取られてしまい、彼のエクスカリバーで重傷を負ってしまう。何とか、地の底から這い上がりアテナを抱えて再び逃亡するも、途中で力尽き倒れてしまう。
そこにたまたまギリシアを訪問していた城戸光政と出会い、アテナと射手座の黄金聖衣を託すのであった。
このように、物語の発端となった彼は、死して尚魂が黄金聖衣に宿り、アテナを守護する者たちが現れることを待ち続けるのだった・・・。
「何故、背中に翼があるんだ?」「それは、格好いいからだ!」(作者談)
このように格好いい設定がアイオロスとサジタリアスの聖衣に付与されているが、作者のひいきが見え隠れする。というのも、聖衣のデザインもバックグラウンドも、他の黄金聖衣に比べて一線を画して格好いいのである。
『聖闘士星矢』の作者の車田正美先生の星座は、射手座である。ということで、黄道十二宮をモチーフとした黄金聖衣の射手座の聖衣は、他の聖衣よりも派手めである。しかも、主人公の星矢の星座も射手座なのである!ということで、自分の星座には活躍してほしいという願いが入っているのか、射手座の黄金聖衣は星矢と物語全体にものすごく深い影響を与えている。人間は、自分と関連したことについてひいきする心理が働くことがある。マンガ家でも作者のお気に入りキャラというのはあるし、それが自分の写し身のようなキャラクターだったら、なおさらその心理は働くだろう。
まず、序盤にグラード財団主催で開かれた聖闘士の格闘技大会、銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)では優勝した聖闘士に送られる賞品としてこの射手座の黄金聖衣が用意されていた。これが、一輝率いる暗黒聖闘士によって奪われ、星矢たちがいくつかのパーツを取り返す。しかし、その後も聖域(サンクチュアリ)の教皇アーレスと残りのパーツをめぐってしのぎを削っていた状態であった。
この間の黄金聖衣の形状は、実は全く形状が違う。これは、黄金聖衣を預かった亡き城戸光政が、加工してアンティークとして見せかけていたのである。このときの黄金聖衣は翼もなく、人型の状態はまるでガンダムのようであった。
アーレス教皇との小競り合いの最中、突如聖域から黄金聖衣が忽然と消えてしまった。白銀聖闘士を倒され、後のない教皇は黄金聖闘士の派遣を決定。獅子座レオのアイオリアが日本へ乗り込み、手傷を負った星矢を追い詰めた。窮地に陥った星矢を助けるために、射手座の黄金聖衣が姿を変えて現れたのである!
射手座の黄金聖衣のオブジェ
元々は、人馬が弓を引く形の星座なのに翼が追加されています
どうやら前の黄金聖衣形状を作者は気に入らなかったようで、尋常でないほどのデザイン変更が行われた。弓を引く人馬というイメージはそのままに、翼が追加された。他の黄金聖衣は、背中がゴテゴテすることはなかったのだが、主人公がまとうということで派手な形状にしたかったのだろう。また、ヘルメット状だったマスクパーツもヘッドギアタイプに変更。これにより、人型のときにガンダムみたいなロボットのような形状ではなくなったのである。
サジタリアスの聖衣をまとった星矢はアイオロスと互角の戦いをし、アテナの仲裁もあって何とかアイオロスを説得することに成功した。これ以後、星矢がピンチに陥ると黄金聖衣が飛んできて、星矢の体に装着されるというパターンが作られることとなる。
特にこのパターンは、同時期に展開されていた映画でもっぱらよく使われることとなった。本編のアニメで星矢が黄金聖衣をまとった話が放送された同時期に、映画第1作『邪神エリス』が放映された。この映画のラストでは、ピンチに陥った星矢が黄金聖衣をまとい、エリスを退けている。
これ以後、どの映画でもラストには黄金聖衣が駆けつけてきて、その映画でのラスボスを倒すというのが鉄板の流れとなってしまった。
も・・・もうだめだ・・・。
あ・・・あれは・・・!?
サジタリアスの黄金聖衣!!
黄金聖衣が駆けつけてくるという演出が多用されたため、マンガのほうでもその展開がフィードバックされた。射手座、水瓶座、天秤座の黄金聖衣が駆けつけた映画『真紅の少年伝説』が放映された後、ポセイドン編において同様にこの黄金聖衣が星矢たちのピンチを救った。また、エリシオン編においてもタナトスとの戦いでピンチに陥った青銅聖闘士たちを救うために黄金聖衣が援軍として駆けつけている。
このように、最強格の鎧が主人公たちのピンチに駆けつけ、パワーアップさせて逆転するというパターンはわかりやすいものがあったのか、原作・アニメともに黄金聖衣頼みとなっていった。黄金聖衣を装着しては、毎回毎回聖闘士の掟を破ってサジタリアスの矢を使用し、敵を打ち倒している。
アテナーっ!!!
ロールオーバーで画像が変わります
このようにサジタリアスの黄金聖衣は、主人公もまとう黄金聖衣ということで黄金聖衣の代表格のような位置づけが成されている。当然、星座カーストの中でもトップの位置づけとなっており、その人気は非常に高い。
「お前の方こそ、死をもってその罪をあがなえこのバカ者め!」(顔的な意味で))
主人公の星矢がまとう黄金聖衣ということで、聖闘士聖衣神話の黄金聖闘士シリーズの中でもサジタリアスの聖衣は、4番目と早めにリリースされた。しかし、その弊害で(今の目で見ると)造型はかなり厳しいものとなっている。まずは、素体状態をご覧いただこう。
前3人と比べて顔が小型化されたのが特徴
でも、顔の造型は相変わらずトホホである・・・。
まず、素体の特徴としてはアイオリア、カミュ、シャカに比べて顔が小型化されたことがあげられる。これにより、聖衣を装着しても頭でっかちな不自然な体型になることはなく、より自然な体の造型となったことが特徴である。
しかし、顔の造型は相変わらずヒドイ。劇中のアイオロスのイメージとは乖離しすぎている感がある。まず、髪の毛の造型もシャープではないし、目も優しすぎる感じがある。また、劇中の14歳とは思えなくらい老けた顔を再現できていない点が残念である。記号を踏まえてはいるから、アイオロスとはわかるのだがやはりさびしいものがある。アイオリアと顔の出来の良さで兄弟げんかするのならば、間違いなく五十歩百歩のレベルである。
しかし、聖衣の造型は初期の頃であってもレベルは非常に高い。オブジェ形態は、オブジェの素体にアーマーを付けていく要領で再現する。弓を構える人馬の特徴を非常によく押さえており、好印象を与える。
実際に黄金聖衣を素体に装着すると、このようになる。
射手座サジタリアスのアイオロス全身画像
背中の羽が特徴的。とにかく派手!
背中に羽が生えている黄金聖衣は、サジタリアスの聖衣だけなので横幅を非常に取る。その分、聖衣の造型のよさもあいまって、顔さえ見なければ非常に格好良い。翼は、背中のパーツポリキャップに差し込む形となっているが、取り付けが非常に硬い。どうしても取り付けが難しい場合は、背中をドライヤーなどで暖めると、中のポリキャップが柔らかくなり簡単にはめられるようになるのでトライしてほしい。
背中の羽があるために、このアイオロスに限ってはマントが付属しない。これはキャンペーン第1弾の教皇シオンにマントが付属しているので、気になる人は少々値が張るが、それを買えば手に入る。
頭のヘッドギアは、前髪をはずして取り付ける形となっている。前髪パーツが専用に用意されていないので、髪の毛の雰囲気に少し違和感を感じてしまう。
丸穴にヘッドギアを取り付ける形となっている
ヘッドギアは原作に準拠している
ヘッドギアには、原作で施されていたデザインがあしらわれている。アニメ版準拠のデザインがシンプルなサジタリアスのヘッドギアは、ペガサス星矢(最終青銅聖衣)に付属している。こちらは、星矢専用のものなので、アイオロスに取り付けられないのが残念である。
オブジェ形態の弓矢も、当然聖衣を装着させても手にもたせることが出来る。専用の持ち手を使用し、弓を握らせ、矢も羽の部分にあるジョイントを専用手首に差し込むことで構えさせることが出来る。
弓矢も当然構えることが出来る
ただ、手首パーツのバリエーションがこれだけで、平手などは付属していないのが残念である。通常の持ち手も、この手首をつけたため付属されていない。これは、ライブラの童虎に付属しているので、何か手に持たせたい人はこちらを購入しよう。
オプションパーツとしては、星矢の頭パーツが付属している。首パーツを挿げ替えることで、サジタリアスの聖衣を装着した星矢が再現できるという算段となっているのである。
小型化された専用の星矢の顔も付属
この星矢の顔だが、初期の星矢の顔よりも小型化されている。ただ、サジタリアスの聖衣の専用の顔パーツとなっているため、青銅聖衣のヘッドギアは装着することは出来ない。サジタリアスの聖衣のヘッドギアは、アイオロスと同じく前髪パーツとの差し替えである。
首を差し替えれば、サジタリアスの聖衣を装着した星矢となる
単品でこれを再現できるのが良いところ
難点としては、首を差し替えただけなので星矢の体型が大人のそれと同じになってしまう点である。実は、同じ1st素体でも青銅聖闘士に使われているものと黄金聖闘士用に使われているものはサイズが違うのである。よって、体型まで考慮に入れて再現する場合は、初期の青銅聖衣の素体に黄金聖衣を装着させなければならない。
また、最終青銅聖衣に専用のヘッドギアが用意されているものの、2nd素体に黄金聖衣を装着すると腕や足が緩々になってしまい、非常に固定させずらい。そこで、筆者はアイオロスの首と最終青銅聖衣の首を差し替えて再現している。
そのままでも十分差し込むことが可能なので、そのまま差し替えましょう
最終青銅聖衣の顔の造型は、格段に良くなっているのでアニメの雰囲気を楽しみたい人は、最終青銅聖衣の首パーツを使うことをお勧めする。尚、少々値が張るのだが体と頭の整合性をとらせたい場合は、青銅聖闘士五戦士集結のペガサスの素体を用意し、専用の首パーツで最終青銅聖衣の首を取り付け、そこに黄金聖衣を装着させれば完璧な姿のペガサス星矢が完成する。全て持っている人はそちらをお勧めしたい。
このように、主人公がまとう黄金聖衣ということで、早めにリリースされたサジタリアスの聖衣だが、その弊害のせいで顔の造型は今の目で見ると微妙である。他の黄金聖闘士と同じように、APPENDIXによる造型の補正を行ってぜひ行ってもらいたいものである。
少年よ! 君たちにアテナを託す
今回の劇中再現は、人馬宮での出来事である。ここで、星矢たちはアイオロスの熱い想いを知り、心機一転教皇の間を目指すという聖域十二宮の戦いの物語における「ターニングポイント」となっている。この宮を突破してから、星矢たちは黄金聖闘士と互角以上の死闘を演じていくわけである。今回は、その模様を聖闘士聖衣神話で再現して
みていこう!
天蠍宮を突破した星矢たちは、氷河を心配しながら人馬宮へと向かっていた。一方その頃、十二宮の入り口で倒れたままのアテナに、聖域を守る雑兵たちが押し寄せた。アテナの傍にいた使用人の辰巳は、沙織を守るために孤軍奮闘するが、捕まってしまう。その模様を見ても動じないムウ。危機に陥ったアテナの前に、かつて銀河戦争で星矢たちと争ったユニコーンの邪武ら、青銅聖闘士(二軍)の五人がアテナの窮地を救うのだった。
雑兵を蹴散らした青銅聖闘士(二軍)は、沙織の持つ杖とサジタリアスの黄金聖衣を持ってきた。その杖を沙織の近くに突き立てるとその杖からまばゆい光が発生し、それに呼応するかのように全ての黄金聖衣が共鳴を始めた。その模様を見て、アーレス教皇は戦慄を覚える。黄金聖闘士12人が自分に反旗を翻し、教皇の間に乗り込んでくるのではないのかと。
共鳴がやむと、サジタリアスの黄金聖衣は人馬宮へと突然飛び立っていくのだった。
人馬宮に突入した星矢と紫龍は、出口を見つけずにいた。人馬宮の奥へと歩を進めると、先ほど人馬宮に降臨したサジタリアスの聖衣を発見する。
星矢は、サジタリアスの聖衣に近づくと、威嚇するかのようにサジタリアスの聖衣は星矢に矢を向けた。その模様に違和感を感じる星矢。
星矢「馬鹿な・・・。」
そして、突然サジタリアスの聖衣が星矢に矢を放った。
星矢「ああ・・・!!」
紫龍「星矢ぁっー!!」
ロールオーバーで画像が変わります
突然放たれたサジタリアスの矢は、星矢をかすめ壁に突き刺さった。射抜かれた壁が崩れ、別の通路が現れる。気絶していた瞬が目覚め、ミロと天蠍宮で争っていた氷河が合流し、一向は現れた通路に歩を進めていく。
通路を進んでいくと、突然つり天井の罠が彼らを襲った。紫龍がつり天井を支え、他の3人を先に進ませた。3人が脱出すると、紫龍は廬山昇龍覇を放ちつり天井を破壊したが、残骸に押しつぶされてしまう。
紫龍の無事を信じ、3人は歩を進める。すると、今度は光る床のある部屋にたどり着いた。星矢は、光る床の上を進める事を確認すると、他の2人も歩を進めたが突然光る床が消えてしまい、3人は人馬宮の地下に落とされてしまう。
鍾乳洞のような人馬宮の地下に落とされた彼らに新たな危機が迫る。突然、瞬のサークルチェーンが反応しだすと、岩つぶてが矢のように襲ってきた。瞬のネビュラチェーンにより岩つぶてを迎撃することに成功したが、今度は天井から水が迫ってきた。このままでは全員が溺れ死ぬということで、氷河は2人を先に進ませるとダイヤモンドダストで水流をとめようとした。しかし、水流は更に威力を増し、氷河は濁流に飲まれてしまった。
更に歩を進めた星矢と瞬は、崖のようになっている箇所に遭遇する。崖を飛び越えるために、瞬はネビュラチェーンを鍾乳洞に引っ掛け、星矢と一緒にジャンプするが鍾乳洞が砕けようとした。星矢だけでも先に進ませようと瞬は、星矢を投げ飛ばし、崖の下まで落ちていった。星矢も何とか向こう岸にたどり着いたが、崖をよじ登ることが出来ず崖に落ちてしまう。
崖の途中で何とか引っかかった星矢は、3人の意志を無駄に必死に崖をよじ登った。しかし、星矢は途中で力尽きてしまい再び落ちてしまう。
力尽きてしまった4人に、暖かな小宇宙が包み込んだ。その小宇宙を受けて4人は立ち上がり、星矢も断崖絶壁を登ることができた。断崖絶壁を登りきった星矢の前に再びサジタリアスの黄金聖衣が現れた。すると、サジタリアスの聖衣からまばゆい光が放たれ、人馬宮の中へと再び戻ってきた。残りの3人も同じように、人馬宮に戻って来、互いの無事を確認しあった。
4人の前でサジタリアスの聖衣は、再び矢を壁に放った。すると、壁の一部が砕け散り、中から文字が彫られた壁が出現した。その文字を読み、星矢は涙を流す。ギリシア語で書かれたその文字は、アイオロスのメッセージだったのである。
ここを訪れし、少年たちよ・・・。君たちに、アテナを託す!
アイオロス
アイオロスの遺言を読んだ星矢たちは、感動で涙ぐんだ。アイオロスは、いつ来るとはわからない星矢たちを信じ、ひたすら人馬宮で待ち続け、数々の苦難を乗り越えた星矢たちにアテナを託したのである!
アイオロス、今ここで改めてあなたに誓おう!
アテナの命は、俺たちが必ず守り抜くと!
決意も新たに、4人は次の磨羯宮を目指すのだった!!
風雲!人馬宮
BP「いやー、感動的な名場面でしたねえ。」
蟹「しかし、いつ見ても風雲たけし城みたいなアスレチックは無駄だよな!」
BP「原作では、星矢に矢が放たれた時点でアイオロスのメッセージだったんだけど、そのまま話があっけなく進むと原作のストックがなくなるから苦肉の策の引き伸ばしだったんだろうね。まあ、とにかくサジタリアスの聖衣がらみはいつ見てもいいエピソードだらけだね。」
ゼロリ「その格好良さにひきづられて勝手に射手座の黄金聖衣を選んだのね!」
BP「むっ!ショックから立ち直ったな。」
ゼロリ「オーッホッホッホ!この人馬宮を突破するには貴方を倒せばいいのね!積年の恨み、たっぷり晴らさせてもらうわ!!」
BP「良かろう!たっぷり相手をしてやる!出でよ、サジタリアスのアイオロス!!」
蟹「って、お前本人が戦うんじゃないのかよ!?」
BP「この十二宮のある空間は、宇宙的聖衣神話(コズミッククロスマイス)で作った空間だから、こっちは技を出せないのよ。代わりに手持ちのアイオロスに戦ってもらおうってわけ。」
蟹「おいおい、結局手を抜きたいだけじゃねーのか!?」
ゼロリ「オーホッホッホ!こいつさえ倒せば人馬宮は突破できるのね!!こちらも本気で行くわよぉ!!食らえ、強パンチ!!」
アイオロス「遅い!食らえアトミックサンダーボルト!!」
チュドーン!!
ゼロリ(吹き飛ぶ)「ぐはああ!!ブ男の癖に強いぃぃぃぃぃ。」
BP「おお、顔の造型の悪さのおかげで奴のダメージは倍増されているぞ!」
ゼロリ「おのれ!こうなったらセブンセンシズで目覚めたこの技よ!!悪役同化、魔王ゼロ!!」
蟹「おお、ゼロになってギアスをかけるんだな!?」
ゼロ「フハハハハ!お前は腕立て伏せでもしていろ!!」
キュピーン!!
アイオロス「イエス!ヨア・ハイネス!!」
BP「しまった!奴の術中にアイオロスがはまってしまった・・・。」
ゼロ「フハハハハハハ!黄金聖闘士など、ギアスの前では赤子同然!!」
蟹「ゼロリの奴、強くなってきているな・・・。」
BP「おのれ、ゼロリめ!しかし、この人馬宮は迷宮と化している!アニメの星矢たちみたいに、アスレチックを突破しなければこの宮は突破できないぞ!!」
ゼロ「フハハハ!そんなことはお見通しだ。出でよ、ガウェイン!!」
ゼロ「フハハハハ!ハドロン砲で天井を破壊してくれる!」
チュドーン
ゼロ「フロートで宮の天井から脱出すれば、人馬宮は突破できる。では、さらばだ!!」
BP「クソっ!まさか、『ナイトメア・オブ・ナナリー』版のゼロと同化しているとは思わなかった!続く磨羯宮に急がなければ!!」
ここを訪れし、少年たちよ・・・。君たちに、アテナを託す!(もどる)