HG ストライクノワールガンダム

バンダイ プラスチックモデルキット ハイグレードシリーズ

1575円(税込み)

ストライクノワールガンダム
漆黒のストライクガンダム登場!

ストライクガンダムが敵に!?
ガンダムSEED DESTINYの放送終了後に、新たなガンダムSEEDの展開が発表された。「機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER」と銘打ち、インターネット配信でオリジナルアニメを展開することが各アニメ誌にて発表され、新しい機体がお目見えになった。今回はSEED DESTINYの番外編という位置づけで、ユニウスセブン落下直後が物語の舞台となる。宇宙開発機構団DSSD(注1)の技術員、セレーネ=マクグリフと、連合軍のエクステンデッドであるスウェン=カルバヤンが、DSSDが開発している新型MSをめぐっての物語になる。

この作品で特筆すべき点は、SEEDの時代に活躍したガンダムの発展型の機体が活躍するという点である。と言っても、物語的には悪役のような形である。なぜかというと、これらの機体は地球連合軍独立第81独立機動軍ファントムペイン(注2)所属だからだ。ファントムペインとして行動するので、極秘裏に色々な虐殺を行ったり、ザフト軍の研究施設を攻撃したりと端から見てると悪役のような行動ばかり行っている。コレを受けて、番組紹介では「あのストライクガンダムが敵に?」という文句も使われた。

今回紹介する、GAT-X105Eストライクノワールガンダムは、主人公スウェン=カルバヤンが搭乗するストライクガンダムの発展型の機体である。このストライクノワールは、前身のストライクガンダムIWSPにノワールストライカーを装備し、それに対応できるように改修を施した機体である。前のストライクは、オーソドックスなトリコロールカラーだったが、今回は黒。所属している部隊が部隊だけに、その姿もあいまって完全にストライクガンダムが悪役になったという印象が強く残る。

ガンダムらしく、プラモデル展開も行われ、HGでストライクノワールガンダムが発売された。今回のプラモデルは、さまざまな新機構を搭載しており、かなり出来の良いものとなっている。その詳細を見ていこう。
注1 Deep Space Survey and Development Organizationの略称。外宇宙を開発することを目的とした機関で、ザフト資本で設立されたが現在では中立を保っている。

注2 ロゴス直属の独立部隊。公にその存在は発表されていないが、連合軍部隊でも強い権限を持っている。テレビシリーズでは、ガイア・アビス・カオスの部隊が活躍しておりミネルバと幾度も戦火を交えた。ロゴス直属のため、常に最新鋭の装備が施されている。

黒くなって安定性アップ
射手座サジタリアスのBP(射手座のロリ黄金聖闘士。海外の大学の授業数の少なさを受け暇になってしまい、就職活動どうしようか考えている男。以下BP)「今日は先日送られてきた写真がもったいなかったので、HGストライクノワールの紹介です。」

ki-pa@ばいえるん@gattina(英語が苦手なのだが、近々ドイツへ遠征することになったお姉さま属性の男。以下ki-pa)「ガンダムSEED C.E.73-Stargazer-の主役機です。一応ストライクガンダムの改造機って設定になってるね。」

BP「そこらの紹介はもうやってるので省くとしまして、まず正面のプロポーションを見てみましょうか」

ストライクノワールガンダム正面
ストライクガンダムのデザインが見事に継承されている

BP「いわゆるガンダム色のトリコロールカラーじゃなくて黒い機体ですね。」

ki-pa「VPSで装甲強度を高めてあります。」

BP「黒い装甲になると、安定性が高くなるそうですね。」

ki-pa「エネルギー消費と強度のバランスがいいらしいね。」

BP「実は、ストライクノワールはバックパックをはずすとストライクE(注3)という形態になるそうですよ。この状態の場合は、トリコロールカラーに逆戻りします。」

ki-pa「といっても明るい色じゃなくて全体的に暗めだけどね。元になったストライクガンダムの配色も黒めです。こちらはMG化されてるね。」

BP「性能のほうですが配信時間が短いせいで、短時間の間に色々なガンダムがいろいろな形で葬られた(注4)のですが、ノワールは主役機らしく強い印象です。」

ki-pa「ちゃんとバックパックの機能も十分に使いこなしたしね。隠し武器のアンカーも上手く使われてたし。」
注3 ストライクEnhancedの略称。つまり、強化型ストライクということ。

注4 1話およそ20分で、3話配信なのだが1話目はガンダムが活躍することなく終了。2話目から本格的にファントムペインの3機が活躍しだしたのだが、仲間のブルデュエルガンダムはよりにもよって、バクゥハウンドの集団攻撃であえなく撃墜され、もう1機のヴェルデバスターガンダムも3話目でビーム砲乱射した影響でエネルギーが切れ、シビリアンアストレイの総攻撃を受けて撃墜された。話の都合とはいえ、ガンダムが活躍しなさすぎでは・・・。

本キットは新規作り起こしです
BP「えー、ではプラモデルのほうを見てみましょうか。色分けに関しては下地が黒いから塗装しにくいかなという印象ですがどうでしょう?」

ki-pa「元々黒を基調としたデザインですし、塗装するときはサフ吹くでしょ?なのであまりそこは問題ないですね。」

BP「色分けはほぼ完璧でよさそうですが、どこが塗装する必要があるでしょうか?」

ki-pa「基本的な部分は色分けされているので、細かく指定するならわき腹の白いパーツ、それと肩アーマーのフレーム部分くらいですね。あと、残念ながらアンテナが2色成型ではないので、アンテナも白く塗る必要があります。」

BP「元になったストライクガンダムもアンテナ部分は色分けできてなかったしね。」

ki-pa「大まかな部分はココくらいで、あとはちょびちょびと塗る程度。」

BP「ほぼ、HGストライクガンダムと同じですね。今回はシールドがない分、塗装の手間は省けそうです。」

ki-pa「全体的にそのまま組んでも問題はない範囲の塗装ですね。」

BP「その次、各種武装を見てみましょう。ストライクノワールの主な武装はM8F-SB1 ビームライフルショーティー です。前のストライクでは1丁だったビームライフルが2丁になりまして、その分小型化されています。まあ、劇中では問題なく敵機を撃墜してましたので威力は十分なのでしょう。」

ki-pa「高機動機なので、大きな武器はジャマになるだけですね」

ビームライフルショーティ
小さくなった分、連射性能と取り回しがよくなっている

ki-pa「あと、両の手の平と両足のつま先と背中の5箇所にアンカーが隠されています。」

BP「アンカーの再現はどうやってるんでしょうか?」

ki-pa「アンカーは先の部分がABSパーツで再現されてて、アンカー自体はリード線で再現されてます。」

BP「リード線できているから、自在に曲げることができますね。」

アンカー
ノワールに追加された新たな武装
このように自在に曲げることが出来る

ki-pa「手のひらと背中にそれぞれリード線を差し込む部分も用意されてるんで、取り外しも可能です。」

アンカー
背中にもアンカーが取り付けられる
他にも足の裏にもつけることが可能

BP「キットには5本とも付いていますか?」

ki-pa「残念ながら1本だけです。述べた部分には、ちゃんとそのリード線をつけられるようにもなってますね。」

BP「後でHG化される予定のバクゥ=ハウンドと絡めたいところですね。」

大きなランドセル背負って大幅パワーアップ
BP「では、この機体の目玉であるノワールストライカーを見てみましょう。こちらは新しいバックパックですが、翼が大型化された印象を与えますね。」

ノワールストライカー
ノワールストライカーを装備した背面
今までのストライカーパックとは違った印象を与えている

ki-pa「デザインとしてはストライクのように推進力のみに特化したものではなくて、IWSPから派生したバックパックですので、これ一つで近接戦闘、中距離射撃、高機動性能を兼ね備えてます」

BP「このストライカーには同じくアンカーがセットされています。そして、これを装備すると、MR-Q10 フラガラッハ3ビームブレイドMAU-M3E4 2連装リニアガンが追加装備されます。」

MAU-M3E4 2連装リニアガン
翼にあるリニアガンも差し替えなしで展開可能

ki-pa「リニアガンは結局劇中では使用されることの無かった装備ですがね。」

BP「よく使っていたのがビームブレイドですね。これでバクゥハウンドなどを撃墜していました。」

ki-pa「雪原でバクゥハウンドを真っ二つとかは印象的。」

ビームブレイド
ソードストライカーの対艦刀を発展させた武装

BP「では、次に可動のほうを見てみましょうか。上半身はアカツキのそれを継承しているみたいですね。

ki-pa「デスティニーのときの肩関節と比較すると、デスティニーのほうが前後的可動域は広いものの、広範囲的可動範囲で言えば、ボールジョイントタイプの関節の方が大きな動きが取れます。ただ、アカツキも同様ですが、肩アーマーの干渉を受けて本来の可動範囲の3割を殺してしまってるのは残念なところですけど。」

BP「ビームライフルのポーズも腕をクロスさせて撃つとかそういうポーズが付けられますな。」

ki-pa「あと、今回のキットが初ですが、手首にも可動域が1箇所追加されてます。いつもはポリキャップによる固定式の手首も、ABS関節を使うことで、若干ながら前後への可動も追加されました。」

BP「今度は下半身の可動ですけど、ここが新しい股関節を採用したとか聞きましたが。」

ki-pa股関節フレームが回転するようになってますね。そのおかげで股関節が前後的のみですが角度をつけられるようになってます。」

BP「空中ポーズが決まりますね。」


各関節を使って銃撃ポーズ
新規関節でガンカタのポーズもお手の物

BP「では総評。今回のストライクノワールはかなり買いと思いますがどうでしょう?」

ki-pa「ストライクの改造機ということで、バンダイクオリティおなじみの金型使い回しの可能性が大きかったんですが、ノワールは完全新規金型で作られたキットですので、プロポーションも改善されてます。ぜひとも買いの商品でしょう。」

BP「今度出るスターゲイザーガンダムとあわせて並べたいものですね。」

誘い込んだつもりか!?(HG スターゲイザーガンダムのコラムへ)

長くはないな・・・。(もどる)