ROBOT魂
マスラオ
バンダイ ROBOT魂 SIDE MS シリーズ
定価:3360円(税込)
「邪険にあしらわれるとは・・・ならば君の視線を釘付けにする!!」
反抗の凱歌
傭兵、アリー・アル・サーシェスとの激闘で傷を負った刹那・F・セイエイは、カタロンの基地に身を寄せる。ダブルオーライザーのコックピットから降りた刹那は、基地にいたマリナ・イスマイールの腕の中で気を失うのだった。
「ここは・・・?」 刹那は夜の闇に覆われた町の中にいた。その町並みに見覚えがある刹那は、傍らを通り抜けた少年の姿を見て、全てを理解した。そう、これは10年前。幼い刹那が、サーシェスが指揮する武装組織の少年兵となるために受けた洗脳の、最後の仕上げ。その光景が今、目の前で行われようとしていたのである。
両親を射殺しようとしていた少年から銃を奪うと、刹那は町のどこかにいるであろう首謀者を探し走り出す。が、その時、目の前に現れたのはロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)であった。
「刹那。過去に会って変えられるのは、今の自分の気持ちだけだ。他は何も変わらねぇ。他人の気持ちや、ましてや、命までは・・・」 そうロックオンが語ると、刹那の背後で銃声が響く。気付くと、刹那の手から少年から奪った銃が消えている。そして、暗闇の中から現れる、銃を持った幼い刹那・・・。
「刹那、お前は変われ・・・。変わらなかった、俺の代わりに・・・。」
悪夢から目を覚ました刹那の側にいたのは、マリナとカタロンで保護されている子供たちであった。マリナに介抱されていた刹那は、カタロンのメンバー・イケダから、ソレスタルビーイングの母艦・プトレマイオス2がカタロンのヨーロッパ支部で補給を受けたという情報を得る。
仲間たちと合流するべく、カタロン基地を後にした刹那はさらに、『アフリカに存在する軌道エレベーター【ラ・テール】で、クーデターが勃発。連邦軍がこれを包囲している』という情報をカタロンから受け取る。プトレマイオス2も向かうはずと考えた刹那は、ダブルオーライザーをラ・テールへと急行させた。
「カタロンからの情報・・・アフリカタワーでクーデター、連邦軍が包囲・・・。となれば、トレミーもそこへ!」
ラ・テールへと向かった刹那の眼前に、一機のMSが立ち塞がった。
刹那「このMSは・・・、」
刹那「フラッグじゃない!?」
刹那が一瞬フラッグと見間違えたその機体は、ダブルオーライザーを確認するや否や、ビームサーベルを構え、刹那の方へ斬りかかってきた!
ミスター・ブシドー「うおぉぉぉッ!!」
ガキィンッ!!
ロールオーバーで画像が変わります。
ブシドー「アフリカタワーでの出来事を知れば、必ず会えると信じていた!!」
刹那「退け! 貴様などにかまっている暇は!!」
刹那の眼前に現れた謎の機体・マスラオを操縦していたのは、アロウズに所属する仮面の男、ミスター・ブシドーであった。ダブルオーライザーは力押しでマスラオを弾き飛ばし、距離をひらく。これに対しブシドーは、親友がマスラオに搭載した、隠し玉を見せ付ける!
ブシドー「邪険にあしらわれるとは・・・ならばキミの視線を釘付けにする!」
ブシドー「とくと見るが良い・・・盟友が作りし、我がマスラオの奥義を!!」
刹那「な・・・! あれは、トランザム!?」
赤く輝かせてやりたいところですが、無理なので、心の眼で補ってください。
ダブルオーライザーと対峙するマスラオの装甲が、自分たちが操縦するガンダムがトランザムシステムを起動した時と同じように、赤い輝きを放っている事に、刹那は驚きを隠せなかった・・・。
ハム仮面色に染まるモビルスーツ
独自判断で勝手気ままに動ける、【ライセンサー】の特権にかこつけて、カティ・マネキン大佐率いる、独立治安維持部隊・アロウズの精鋭部隊を離脱した、ハム仮面もとい、ミスター・ブシドーは旧知の間柄である元ユニオン軍のMS技術者、ビリー・カタギリの元を訪れた。ビリーがアロウズに転属し、新型MS開発の任に就いているという事を知るブシドーは、ビリーが指揮する開発中の試作機を『私色に染め上げてもらいたい』と催促しに行ったのである。
トランザムを使用したダブルオーガンダムに追い詰めらたことがあるブシドーは、これに対抗するため、さらに強力な機体を望んだのであった。
普通なら「ハァ?ナニをいってるのかね、君は。」と追い返されてもおかしくは無いような気もするのだが、前述したとおり旧知の間柄であり、その正体を知るビリーは、元はアヘッドをベースに開発が進められていた計画を白紙に戻し、フラッグをベースに開発し直した、ブシドーのリクエストに応える機体を作り上げた!
それが今回紹介するブシドーの専用MS・マスラオである!
マスラオには、地球連邦軍のMSとしては初めて、トランザムシステムの搭載に成功した機体となっている。ガンダムの動力源が緑色の輝きを放つ粒子(GN粒子)であることに、早くから着目していたビリーの恩師、レイフ・エイフマン教授は、GN粒子に関する研究を手書きのメモに残していた。その研究を教授の没後に引き継いだビリーは、メモに記された理論を研究・実証し、トランザムを完成させ、それがマスラオに搭載された、と言うわけである。
なお、マスラオのトランザムは、まだ不完全であるらしく、粒子残量が尽きた状態でなお機体がトランザムの状態あった場合、爆発の危険を孕んでいるのだという。
開発スタッフは時間の許す限りマスラオに改造を加え続け、トランザムも完全な物とし、最終的には機体名称をスサノオ と改め、完成を見ている。
(今度こそ)フラッグの面影が垣間見える、見事な造型だ!
電光弾丸超特急ヒカリガンナー(エロゲー・ギャルゲーをこよなく愛する、どこかの腐女子とはまた違った意味での、イマジン界の恥部とも言える存在。以下ヒカリG)「ハッハッハッハ! 最近になってHUYUがエロシーンありのPCゲーム『夜明け前より瑠璃色な』の続編に嵌ってくれたおかげで、復活することが出来たぞ!!・・・ってワケで今回は、俺様お気に入りのエロゲーの感想レビューでも・・・」
???&???「「させるかぁっ!!」」
ヒカリG「!?」
ヒカリG「右からトランザムライザー、左からマスラオが飛んでくる!? このままでは・・・」

ギャァァァァッ!!
グシャ!!
牡牛座タウラスのHUYU(『機動戦士ガンダム00』が放送終了してから、イマイチアニメを視聴する気が起きず、最近はもっぱらマガジンコミックス『金田一少年の事件簿』に嵌っている。「真犯人の正体は、俺が必ず暴いてみせる!名探偵と呼ばれた、じっちゃんの名にかけて!!」・・・言ってみたかっただけです。以下HUYU)「ふー、危なかった。コラムでエロゲーのレビューなんかできるかっつうの!」
電光勇者超特急ヒカリガイン(イマジン三馬鹿兄弟の長兄。なのに、次男は常に下克上を狙っており、三男はエロゲーで好き勝手し放題と、兄の威厳もへったくれも無い。以下ヒカリ)「ギャグのネタにする事は度々あっても、コラムのネタにするのはどうかと思うよなぁ・・・。ところで、アクションフィギュアの紹介の担当は、電光ドリル超特急ヒカリカイザーじゃなかったっけ?」
HUYU「まぁ、それもそうなんだが・・・、やっぱり俺には、お前しかいないよ・・・! 俺のパートナーはお前しかいないって、気付いたんだ!!」
ヒカリ「HUYU・・・お前ってやつは、泣かせてくれるぜ!! よーし、任せとけ! 今回は俺とお前で、バッチリ盛り上げようぜ!!」
HUYU「ああ! (プラモデルのスサノオを紹介したときに召喚したのがヒカリだったから、今回もヒカリのほうが都合がいいってだけだったんだが・・・。単純なヤツ・・・。)」
ヒカリ「ってなワケで、こいつが今回紹介するROBOT魂のマスラオだな。」
HUYU「左右両肩は「HGには負けん!」とばかりに、胸のブロックが前後に可動し、肩口もボールジョイントで接続されている。」
HUYU「腹部も「トライパニッシャーを撃つ準備は万全」とばかりにフレームが可動、腹部を開く事ができるぞ。」
トライパニッシャーの再現はスサノオに乞うご期待
ヒカリ「トライパニッシャーが再現されてるわけではないんだな?」
HUYU「トライパニッシャーが搭載されたのはスサノオになってからだし、しょうがあるまい。」
ヒカリ「足首の付け根にある、ストッパーのような物も可動するんだな。なんか、プラモデルにできることは、全部こっちでもやっちゃってる感じだな。」
HUYU「ポイントではプラモデルを越えている部分もあるような。バイザーにはクリアーパーツを使用してるし。」
ヒカリ「これは確かにすごいな。バイザーの下のフラッグヘッドは再現されてないみたいだけど。」
ロールオーバーで画像が変わります
HUYU「マスラオの間はバイザーが取れることもなかったから、別に良いかと。ROBOT魂でスサノオが発売されるのを、待つことだな。」
ヒカリ「普通に金型流用で済みそうだから、再現されないかもしれないけどな・・・。そりゃそうと、こころなしかHGで発売されたスサノオよりも、スタイルがいいような?」
HUYU「プラモの方だと関節にポリキャップを入れるし、強度の問題もあるから、いろんな部分が太めになっちゃうみたいだな。その点、ROBOT魂は関節部にPOM樹脂を使ってるから、プラモデルよりも細身のスタイルを実現できていると。」
ヒカリ「なるほどー。」
HUYU「あと、腰左右の擬似GNドライヴの接続部が、二重ジョイントになってるおかげで設定画に近い位置にできるってのもポイントの高いところかな。HGスサノオは、これが出来なかったし・・・。」
右から、HGスサノオ ROBOT魂マスラオ HGダブルオー
ヒカリ「ってか、ROBOT魂の方が、ダブルオーとぴったり合うサイズだな。」
HUYU「設定どおりのサイズならHGスサノオの方がいいんだけど、アニメ本編を見てると、あんまりサイズの違いってのがわからないから、ROBOT魂のほうがしっくりくるかなぁ。」
ヒカリ「たしかにそうかも。」
HUYU「ではここからは、付属品について見ていこうかね。マスラオは元々格闘戦専用の機体って事もあって、付属品は割とおとなし目だ。」
後頭部に取り付けるためのエネルギーケーブルが長短二種類。
手は右から、左右開き手 左右武器持ち手 左右握り拳の三種が付属。
ヒカリ「開き手とかは腕組みさせるのに使うパーツだってわかるんだけど、ケーブルが二種類あるのは何でなんだ?」
本体の可動範囲と良い感じの開き手のおかげで、腕組みも楽勝です。
HUYU「エネルギーケーブルは、ビームサーベルに接続し、サーベルにエネルギーを充電するための物って設定なんだけど、長い方はサーベルに接続でき、短いほうは見た目重視な仕様ってわけ。どっちをつけるかはその都度選択式と言うわけだ。」
ケーブル(長)はサーベルに接続するため、先端の形状が違っている。
ヒカリ「おおー。」
HUYU「さっきチラッと出てきた、マスラオのメインウェポンであるサーベルも2本付属する。」
ヒカリ「ブシドーが戦死した部下の魂と共に戦っていると言う事を表すみたいに、ビームサーベルには部下の名が冠されているんだよな。」
HUYU「ブシドーの利き手である左手に持つサーベルが【ハワード】。右手に持つサーベルが【ダリル】という。長いほうが【ハワード】で、短いほうが【ダリル】なんだけど、ブリスターにはさらにわかりやすいよう、サーベルの名前が刻印されている。」
ヒカリ「例によってマスラオの半端ない可動範囲のおかげで、良い感じのポーズで構えさせる事ができるって寸法だな。」
HUYU「それからビームサーベルの柄は、腰左右の擬似GNドライヴの裏に収納する事が可能となっているぞ。」
ヒカリ「そりゃそうと、この付属している黒い袋はなんなんだ?」
HUYU「これはマスラオの初回特典として付属した、【武士の箴言台座】だ。」
ヒカリ「箴言台座?」
HUYU「よーするに、名台詞(の様なもの)がプリントされた台座だ。箴言は全部に4種類。その内いずれか一個が付属する。俺のはこれだったよ。」
箴言二『フラッグの面影が垣間見える。見事な造型だ、カタギリ。』
HUYU「ちなみに他の3種は、というと。」
箴言一『邪険にあしらわれるとは・・・ならばキミの視線を釘付けにする!!』
箴言三『とくと見るがいい! 盟友が作りし、我がマスラオの奥義を!』
箴言四『とんだ茶番だ。あのような温い戦い・・・私の好敵手である事を拒むか、少年・・・』
HUYU「と、なっている。」
ヒカリ「ってこれ、出番の少ないブシドーの台詞を、ただ並べただけのような。」
HUYU「言うな言うな。俺としては箴言一か四が欲しかったんだけど、こればっかりは運次第って事で、仕方ないね。台座に固定するために、専用のジョイントパーツが付属。背中のユニオンのマークを象ったパーツに接続して使うようになっている。」
ユニオンマークの中央の、円形の部分にスタンド用ジョイントをはめ込みます。
ヒカリ「んじゃあ、そろそろ総評だな。」
HUYU「スタイル良し、付属品良しで、HGダブルオーと並べた時の一致してる感も素晴らしい。文句のつけようがないね。こいつは間違いなく100点で良いかと。・・・ただなぁ。」
ヒカリ「ただ?」
HUYU「基本プラモデル派の俺としては、ここまでプラモデルとの間に差があると、複雑な気分なんだよね。」
ヒカリ「あー、なるほどー。」
HUYU「やっぱり、細身な機体はROBOT魂の方が分があるてことで、諦めるしかないのかね?」
ヒカリ「って言うか、このシリーズは異常に出来がいいからな。細身な機体に限らず。」
HUYU「このままガンプラは自社の他事業部が生み出したアクションフィギュアに脅かされる事になるのか・・・。」
ヒカリ「時代の流れさ、仕方ない・・・ってなんか、しんみりしちゃってない?」
HUYU「・・・・・・・。」
ヒカリ「おーい? HUYUー!? HUYUさーん!!」
HUYU「・・・・・・・・・・・・・・・」
なんかしんみりした感じで、サヨナラ、サヨナラ。
ヒカリ「おーい!!」
HUYU「・・・・・・・・ハァ〜・・・。」
悲劇への序章
トランザムを起動したマスラオは、目にも止まらぬスピードでダブルオーライザーに襲いかかる。
刹那「あァ、ぐゥッ!!」
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機体はマスラオの剣戟をソードで受け止めていたが、その衝撃はコックピット内の刹那にも伝わる。マスラオの剣戟による衝撃が、サーシェスに撃たれた肩の傷に響き、刹那は苦しむ。
「隙ありぃぃッ!」 手にした大型ビームサーベルで、突きを放つマスラオ! ダブルオーライザーは間一髪、GNフィールドを展開し、何とかこれを防ぐ。しかし、トランザムを使用したマスラオのサーベルの出力の前に、GNフィールドはいつ貫かれてもおかしくない状態であった。
ビームの刃がすぐ目の前に迫る中、刹那は瞬時の判断でトランザムを起動! この窮地を脱すると、反撃に転じる!
ブシドー「切り捨て・・・御免ッ!!
刹那「ぐゥッ! ・・・ハッ!」
ブシドー「なッ!?」
ロールオーバーで画像が変わります
宿敵がやっと本気になったことを喜ぶかのように、ブシドーはマスラオのコックピット内で笑みを浮かべていた。
刹那「うおぉぉぉぉぉっ!!」
ブシドー「ハアァァァァァッ!!」
トランザム状態の高速機動で、激しくぶつかり合い、火花を散らすダブルオーライザーとマスラオは、再び至近距離で切り結ぶ!
ブシドー「私は純粋に、戦いを望む! ガンダムとの戦いを!!」
刹那「戦うだけの人生・・・! 俺もそうだ!」
ブシドー「そしてガンダムを超える! それが私の・・・生きる証だ!!」
刹那「だが今は、そうでない自分がいる!!」
スメラギ・李・ノリエガ「刹那!」
突然の通信に驚く刹那。さらにそこに大口径のビームが飛来する。プトレマイオス2とガンダムマイスターたちのガンダムが援護に駆けつけたのである!
ブシドーは宿敵との決闘に水を注された事に憤りながらも、粒子残量が少ない事を確認すると、撤退していった。
ブシドー「えぇいっ、水入りか! 粒子残量も少ない・・・。」
「敢えて言うぞ、少年! 覚えておくがいい!!」
ソレスタルビーイングの面々は、刹那と生きて再会できた事を喜ぶ。刹那は自分が一番無事ではないにもかかわらず、仲間たちの安否を気遣っていた。皆が無事であることを確かめると安心したのか、脱力し、機体ごと墜落しそうになるが、仲間たちがその機体を支える。
「刹那、お前は変われ・・・。変わらなかった、俺の代わりに・・・。」 再び脳裏に響くロックオンの言葉に、刹那は返事を返す。
「わかっている、ロックオン・・・。ここで俺は変わる・・・俺自身を、変革させる・・・。」
一方、アフリカタワーでは、連邦正規軍がタワーの包囲を解除し始めていた。その異様な光景に、クーデターを指揮するハング・ハーキュリー大佐。アロウズの指揮官、カティ・マネキン。ソレスタルビーイングの戦術予報士、スメラギ・李・ノリエガはそれぞれ、その行動の裏に隠された真意を知る。
「やはり・・・もう一基あるというの・・・?」
衛星軌道上のオービタルリングには、衛星兵器・メメントモリの二号機が設置されていた。エネルギーを充電中のメメントモリ二号機は、不気味な機動音を奏でていた・・・。(HG GNアーチャーのコラムの劇中再現に続く。)
「私の好敵手である事を拒むか、少年・・・」(HG スサノオのコラムへ)
「敢えて言うぞ、少年・・・覚えておくがいい!!」(戻る)