装着変身
仮面ライダー電王 クライマックスフォーム

発売元:バンダイ(B☆SHOP限定)

装着変身シリーズ

定価:3150円(税込・別途送料有り)


装着変身 仮面ライダー電王 クライマックスフォーム
「よう、待たせたな!クライマックスはこれからだ!!
・・・ってコレやっぱ気持ちわりぃよぉ〜!」
(byモモタロス)

前回のコラムからは相当間が空いたが、今回こそは正真正銘の、『仮面ライダー電王』シリーズ最終回である!

「毒を喰らわば皿まで舐めろ」と、いうことで、電王の他のフォームでも買おうかと、画策していたのだが、クライマックスフォームの発売決定・通販予約開始を知り、「じゃあこっちの方が良いじゃん!」と、射手座サジタリアスのBP君に勧められて、乗り換えたのが確か今年(2008年)の5月の事であった。

と、いうわけで、文字通りクライマックスなテンションでお届けするので、最後までついて来てくれよな!(・・・いつもとテンション違うと、なんか疲れるな・・・。)

ツキすぎ、ノリすぎ、変わりすぎ!
時の列車・デンライナーを乗っ取り、現在、過去、未来、あらゆる時間に自在に移動できる、神の路線に入ることを企む強敵・ガオウを倒すため、桜井侑斗(ゼロノス)は、少し先の未来から、3人の野上良太郎を誘拐。それぞれの良太郎に、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスの三人のイマジンを憑依させた。

同じ時間に揃った4人の電王の共闘により、ガオウは倒された。だが、侑斗の連れて来た三人の良太郎は、記憶に残らない時間(例:寝起きの頭がボーっとしている時など。)の良太郎であったため、現在の良太郎はこの戦いのことを全く覚えていなかった。このことが原因となり、新たな異変が良太郎たちを襲う事になるのだった。

宝石泥棒の、「かつて盗んだ宝石を取り返したい」という願いを叶える為に暴れていたイマジンを止めるため、良太郎が立ち向かう!良太郎は電王・アックスフォームに変身して戦おうとするが、何故かキンタロスが良太郎の身体から弾き出されるかのごとく、分離してしまう。見かねたウラタロスが交代しようとするが、キンタロスと同様に弾き飛ばされてしまった。

二人の様子を見かねたモモタロスが良太郎に憑依すると、普通にソードフォームに変身する事ができた。「何故モモタロスだけ分離しないのか?」と、悩む二人は、リュウタロスの「沈んでるんだよ・・・。」という言葉がきっかけで、自分たちの身体が消滅しかかっている事に気付くのだった。

敵イマジンを取り逃がし、デンライナーへと戻ってきた良太郎たちは、ウラタロスたちからその話を聞かされてショックを受ける。イマジンの存在を繋ぎ止めているのは人の記憶であり、記憶から消えれば、その存在も消えてしまう。良太郎は、彼らのことは覚えていた。だが、ガオウを倒すためにウラタロスたちが憑依したのは、良太郎の記憶に無い時間の良太郎であったため、現在の良太郎と彼らの間の繋がりが希薄になってしまったのが消滅の原因であった。

その話を聞いた良太郎は、デンライナーを飛び出すと、仲間が消える悲しみに耐えるためか、激しいトレーニングを行うようになる。そんな良太郎に、ウラタロスたち三人が心を通じて、別れの言葉を送ってきた。良太郎がデンライナーに駆けつけた時には、既に三人は消えた後だった・・・。

良太郎の身体から零れ落ちる砂を見たオーナーは、それが消えた三人のエネルギーの残りカスであると良太郎に告げる。「イメージすれば、何かが生まれるかもしれません・・・。」というオーナーの言葉を受け、何かを念じる良太郎。しばらくすると、その手には携帯電話のような物が出現していた。それは「ずっとみんなと、繋がっていられたら・・・。」と、いう良太郎の切なる願いが具現化した物、ケータロスであった。

宝石を取り返し、繋がった記憶から過去へと跳んだイマジンを追い、良太郎たちも同じ時間へと降り立った。

変身
モモタロス「二人きりか・・・。最初に戻っちまったみてぇだな・・・。」

良太郎「うん・・・。でもやらなくちゃ・・・。 変身!


Sword Form!(ソードフォーム!)

ソードフォームに変身し、敵イマジンへと斬りかかっていく電王であったが、モモタロスも仲間が消えた事が悲しいのか、イマイチクライマックスになりきれない(=本調子が出ない)。それでも良太郎の言葉に励まされ、ケータロスを握り締め、自分を無理矢理鼓舞し、敵へと向かっていく!

敵へと切りかかる電王
「亀(ウラタロス)!熊(キンタロス)!ハナタレ小僧(リュウタロス)!
お前ら本当に、消えちまったっていうのかよぉっ!」

と、その時、手に握られたケータロスが、軽快な音楽と共に鳴動を始めた。恐る恐る電話に出るモモタロス。その相手は、なんと消えたハズのウラタロスであった!

電話でお話中
ウラタロス「先輩、この携帯、使ってみてよ。」

モモタロス「お前、どこからかけてるんだよ!」

ウラタロス「いいから早く♪」

ウラタロスに促されるままに、ボタンを押すと、ケータロスが再び鳴動。それに驚いた電王がケータロスを取り落とすと、本体横のボタンが石に当たって押される。するとケータロスから光のレールが現れ、その光を身に纏った電王のアーマーを変化させる。さらに周囲に、ロッドフォーム、アックスフォーム、ガンフォームの電仮面が出現。電王の周りを漂い始める。

クライマックスフォームに変身@
「どうしたんだよ、えぇ!?なんなんだよ、こりゃ〜!?」」
ロールオーバーで画像が変わります

周囲に現れた電仮面は、それぞれ電王の右肩、左肩、胸に装着されていく。

電仮面装着!@
「ぅわあぁぁあぁあー!?」
ロールオーバーで画像が変わります

電仮面装着!A
「うぅぅうぇうぇ・・・熊、熊ぁぁ〜!」
ロールオーバーで画像が変わります

電仮面装着!B
「ぅぅぅ・・・うぇぇ、おぃおぃ・・・ふぇぇ?」
ロールオーバーで画像が変わります

・・・ビビリながら変身する仮面ライダーも大概珍しいな・・・。

さらに、頭に装着されている、ソードフォームの電仮面が左右に展開。変身を完了する!

みんな大好き、あのシーン!
「ぐあぁぁぁぁー!皮が剥けたぁぁぁー!!」
ロールオーバーで画像が変わります

電王・クライマックスフォームの誕生である!作中ではここで、BGMとしてOP曲である『Climax Jump』が流れ、観ている方のテンションもクライマックスである!

参上!クライマックスフォーム@
良太郎「みんな・・・消えなかったんだ・・・!」

ウラタロス「そうらしいよ♪」

参上!クライマックスフォームA
キンタロス「良太郎、また世話になるでぇ!」

参上!クライマックスフォームB
リュウタロス「でもこれ、キモチワルイ〜♪」

参上!クライマックスフォームC
モモタロス「馬鹿野郎!気持ち悪いのはコッチだ!」

クライマックスフォームに変身した電王の、モモタロスら4人の動きが混じりあった攻撃に、敵イマジンはなす術も無く追い詰められる。

パンチ
キンタロス「泣けるでぇっ!」

キック
ウラタロス「僕に釣られてみる?」

くるりと回って、キメッ!
リュウタロス「答えは聞いてない!」

ケータロス中央のボタンを押し、ライダーパスをかざすと、エネルギーが充填され、胸と両肩に装着されていた電仮面が、右足に移動する!

エネルギーチャージ!
モモタロス「こうなったら、ヤケクソでクライマックスだぁ!」

『Charge & Up!(チャージ&アップ!)』

右足に集う電仮面

「いくぜ、いくぜ、いくぜぇ・・・!」
ロールオーバーで画像が変わります

敵に向かってジャンプした電王は、必殺技の一つ、ボイスターズキックを叩き込む!これにより、敵イマジンは大爆発した。

上空に舞い上がる図

ボイスターズキック
モモタロス「でやぁぁぁ!!」
ロールオーバーで画像が変わります

敵イマジンを倒した後のデンライナーでは、無事戻ってきたウラタロスたち三人と皆で、賑やかな時を過ごしていた。やたらと絡んでくる三人を鬱陶しく思ったのか、「一っ風呂浴びてくる!」と、ぶっきらぼうに食堂車を出て行くモモタロスであったが、三人が戻ってきた事が嬉しくて、隠れて号泣するのであった。

自分と同じように隠れて泣いていた、良太郎と同じ特異点の少女・ハナを見つけると、泣いていた事を誤魔化すため、ハナをからかうために食堂車へ戻っていく。モモタロスはそのことを恥ずかしく思ったハナによって、文字通り、デンライナーから叩き出される。・・・モモタロスってば、一言多いから・・・。

電王とイマジンの戦いは、まだまだ続く!!

ダサカッコイイ(笑)クライマックスフォーム
クライマックスフォームとは、『仮面ライダー電王』の物語中盤、第28話から登場した、電王の強化変身形態で、その奇抜な見た目から、ファンの間では「ダサいは褒め言葉」、「ダサカッコイイ」などと形容されている。

便宜上、先に登場したクライマックスフォームが『強化フォーム』、後で登場したライナーフォームが『最強フォーム』に分類されるが、スペック上の能力ではパンチ力、キック力はクライマックスフォームの方が高く、ジャンプ力、速度はライナーフォームの方が高くなっている。どちらが強いというわけではなく、一長一短と言ったほうが良いだろう。

二大最強フォーム
『力のクライマックスフォーム』、『スピードのライナーフォーム』と言ったところか?

また、防御力も全フォーム中、最強のようである。

防御力も最強!?
ウラ「ちょっと先輩、痛いよ!?」

モモ「ぜぇ〜んぜん、痛くない♪」

キン「喰らっとるの、俺らだけやないか!!」

リュウ「モモタロスのバカァ!!」

・・・って、仲間を盾にしてるだけじゃないかっ!?

クライマックスフォームに変身するためには、モモタロスたち4人のイマジンが、心を一つに合わせる必要がある。全員が良太郎の身体に入っている状態になるため、「みんなで戦える」という理由から気に入っている良太郎とは違い、イマジンたちは「気持ち悪い」等といって、変身には積極的ではなかった。そのため、心を一つに合わせるのには多大な苦労があった・・・。

・・・などと、大げさな話ではなく、実際は考えている事が一つになりさえすれば良いので、例えば、ケンカして「お前ら、邪魔!!」(×4)でも変身できるし、モモタロス以外の三人で、コーヒー飲んで「美味い!!」(×3)でも変身できるという単純さ。変身シーンを見るたびに笑い転げたのは、おそらく筆者だけではないだろう。

なお、彼らは基本的に互いを仲間と考えて心配しているからなのか、後半からは特に苦労することなく変身に成功している。で、その時に言った台詞が「コーヒー無しでも、クライマックスだ!」だから、余計に笑える。ホント、ネタには事欠かないフォームである。

この通り、色々とすごいクライマックスフォームであるが、一番すごいのは、各フォームの特徴的な動作をこのフォーム一つで演じ分けた、スーツアクターの高岩成二氏だと思うのは、おそらく間違いではあるまい・・・。

こうなったら、ヤケクソでクライマックスだぁ!!
さてここからは、先日「降臨、満を持して・・・。」(←別のフォームの台詞です!)ってカンジで、やっと手元に届いた、装着変身のクライマックスフォームを紹介しようと思う!

まず、これが素体である。

素体・正面 素体・背面

「別に新素体とかが使用されているわけじゃないんだから、特に気にする必要もないだろう?」と、侮るなかれ。クライマックスフォームの特徴とも言える全身のレールが、モールドで再現されているのだ。さすが限定版。気合の入り方が違うぜ。

股関節の付け根部分にはモールドがないので、パンツ部分から太腿へレールが繋がっていないのが微妙だが、あったらあったでおそらく可動範囲を妨げていたであろうから、コレはコレで良いと思う。なお、左腕と右足に、不恰好な事極まりない穴が空いているが、これはあるギミックを再現するための仕様なので、ここではスルーしておこう。

付属する各種パーツを素体に装着することで、クライマックスフォームへの変身を再現している。

素体+各種パーツ
劇中再現で使った電仮面はソードフォームのものを使用している。
クライマックスフォームには付属しないので、あしからず。

で、各種パーツを装着した姿が、コレである。

クライマックスフォーム・正面 クライマックスフォーム・背面
「三つの心が一つに」なっているだけのゲッ○ーロボなんて目じゃないぜ!
なんせこっちは、「四つの心が一つに」なっているんだからな!!

通販限定の商品であっても、対象年齢は3歳以上であるため、各種電仮面はPVC(軟質素材)で成型されているのが、「流石はバンダイ」といった所か。

電王の他のフォーム同様、胸アーマーを固定するためのヒンジは目立たないように後ろに回されているし、肩アーマーも腕の可動を妨げる事はない。ここら辺に不満は一切無いぞ。

劇中再現を見ていただければわかる事だが、クライマックスフォームの各種必殺技は両肩と胸についている電仮面を各部に移動、エネルギーを一点に集中する事によって放たれる。劇中では、この移動に際してCGをフルに活用し、体に設けられているレールを介して移動するが、そのような再現は装着変身では無理!ということで、差し替えて移動させる。というわけでここからは、各種必殺技を見ていただこう!

ロッドフォームの電仮面を先頭に、右足に電仮面が集中した状態から放たれる必殺技がボイスターズキックである。この技はロッドフォーム時の必殺技を継承したもので、足先にエネルギーを集中させ、電仮面の角部分から敵に対し、エネルギーを叩き込むという技である。この技の再現のために、ロッドフォームの電仮面の角は回転するようになっている。

ボイスターズキック

電仮面と脛の形状が合わないため、補助パーツ無しではしっかり固定させる事が出来ないのが残念なところ。パーツリストにあった謎のパーツは、このための物なのであった。

補助パーツを付けた脛
そのままでもくっつかないことはないが、外れやすいのでこのパーツは必須

どうせ補助パーツを介して装着するんだったら、脛には四角い穴は必要なかったと思う。パッケージに載っている写真では、脛に四角い穴が空いていない事から、試作品の段階では別の固定方法が採られていたのだろう・・・。しかも、表面の写真では東映の版権マークが脛部分に重なる形でついているので、巧みに隠蔽されている。上手いなぁ、オイ!!

版権マークで隠蔽された脛の穴
・・・

アックスフォームの電仮面を先頭に、左腕に各種電仮面が集中した状態から放たれる必殺技がボイスターズパンチである。この技はアックスフォームが得意とする、素手による格闘攻撃を継承したもので、拳にエネルギーを集中し、キックと同様、電仮面の角部分から敵にエネルギーを叩き込むという技である。ボイスターズパンチの状態にするために、アックスフォームの電仮面は角部分を差し替えて、上下逆にすることが出来るようになっている。

ボイスターズパンチ

アーマーを装着しても可動範囲が殺される事はないので、ソードフォームの時と同様メイン武器であるデンガッシャー・ソードモードから放たれる俺たちの必殺技・クライマックスバージョン(ボイスターズスラッシュ)の動きも完全に再現することが出来る。

ボイスターズスラッシュ
モモタロス俺たちの必殺技・クライマックスバージョン!!
ロールオーバーで画像が変わります

ただ惜しむらくは、ガンフォームの電仮面から放たれる必殺技、ボイスターズシャウトが再現できないことが挙げられよう。ボイスターズシャウトは、ガンフォームの電仮面が龍の口のように開き、その中から大量のミサイルを放つ技なのだが、電仮面に展開ギミックが付いていないので再現できないのである。

ボイスターズシャウト
今回は両面テープで電仮面を固定 、画像を加工して誤魔化しております・・・。

展開ギミックがあればその分、電仮面の厚みが増してしまい他の電仮面と整合性が取りにくくなるだろうし、見た目を損なう事この上なしである。スタイル重視という意味ではしょうがないと言える。

しかし、スタイル重視というのであれば、ボイスターズキックもボイスターズパンチも再現する必要は無かったのではなかろうか。やっぱり左腕、右足に設けられた四角い穴は気になってしょうがないからな。せめて、マニアしか買わないであろう限定品なのだから、技の再現をするなら徹底的に、というワケでボイスターズシャウト再現用・差し替えパーツとか用意してくれれば良かったのだが・・・。前々から言ってる事だが、バンダイはあと少しというところで、詰めが甘いんだよな。この商品、ライダーパスも付属しないしね。

クライマックスフォームの出番は、ライナーフォームの登場以降、過去でイマジンが憑依できなくなった所為もあってか、結構少なく、たったの6回しか出番が無い。噂によると、あまりの複雑な動きに、スーツアクターの高岩氏が監督に泣きを入れたから登場回数が少なくなったらしい。・・・まぁ、あんな複雑な動き、リハーサルの段階から綿密にやってないと出来ないだろうから、泣きを入れたのは高岩氏だけではないのかもしれないが・・・。

それはともかく、いくら人気があっても、登場回数が少なくては、限定品となってしまうのも仕方の無いことである。

このコラムを読んで欲しくなってしまったマイノリティな方には、通常販売の品ではないので、「ご愁傷様でした。」としか言えない。ただこういう商品は往々にして、転売屋さんたちが多めに購入していたりする事請け合いなので、ネットオークションや、中古ホビーショップを探してみると良いだろう。・・・確実に定価より高くつくだろうけど。

今年(2008年)の10月に、異例の劇場版第3弾、『仮面ライダー電王 さらば電王』が公開されるので、再販される可能性もなきにしもあらず。ただ、その時にボイスターズシャウトが再現できるようになっていたら、俺はどうすればいいんだろうなぁ?とりあえず、バンダイにでも、恨みをぶつけようかねぇ・・・!?

「やっぱり主役は、俺だな!」(装着変身 電王ソードフォームのコラムへ)

「良太郎!よく持ち堪えたな!」(装着変身 電王ライナーフォームのコラムへ)

俺、フィーバー!
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