ROBOT魂 トリスタン

バンダイ ROBOT魂(SIDE KMF)シリーズ

ROBOT魂 トリスタン 定価:3990円(税込み)

ROBOT魂 トリスタン・ディバイダー 定価:4200円(税込み)


ROBOT魂 トリスタン
ナイト・オブ・ラウンズの可変KMFがROBOT魂に登場!

そんなに軽いのですか、ナイト・オブ・ラウンズは・・・?
第2期に入ってから、一般ファンをつかもうと敵味方問わずさまざまなキャラクターが追加された。男女問わずファン層を獲得したかったのか、R2では美形男キャラクターも大量に追加された。今回は、追加された美形男キャラの一人であるジノ=ヴァインベルクと彼のKMFであるトリスタンを紹介しよう!

ジノは、皇帝直属部隊であるナイト・オブ・ラウンズに所属し、ナイト・オブ・スリーに位置する実力者である。しかし、性格は非常に軽く、ナンバーズ上がり出身であるスザクに対しても対等な友人として接し、いつも陽気にふるまっている。また、名家の出身でありため俗世の事情に疎い。そのため、興味本位からスザクの通っているアッシュフォード学園に入学し、生徒会に所属するようになった。

このような彼だが、ブリタニアに対する忠誠心は厚く、騎士道精神も重んじる潔い部分もある。また、フレイヤ弾頭が炸裂した時学園の心配をしたり、スザクやシュナイゼルが皇帝打倒を画策した時も憤りを見せたりするなど、他人思いで真面目な性格だったりするのである。

このような性格に設定されているジノは、典型的なお姉さま対策用の男性キャラクターである。高身長に甘いマスクとヴィジュアル面もさることながら、初登場の時からスザクの肩に手を回し、スキンシップを図り「いけない」関係をほのめかしている。ルルーシュに絡むロロや天子に萌え萌えしている星刻と並び、スザクと新たに絡む男性キャラとして作品内で活躍するのだった。

彼の乗るKMFトリスタンは、KMFとしては初じめて可変機構を備えている。トリスタンは人型形態から戦闘機形態(フォートレスモード)に変形することで、機動力が大幅にアップする。フォートレスモードに変形すると直線的な動きが通常のKMF状態よりも速くなり、巧みに二つの形態を切り替えることでスピーディーな戦闘が可能となっているのである。

カラーリングも彼の性格を反映してか、機体の色もガンダムと同じ赤・青・白のトリコロールカラーとなり派手である。さらにのっぺりとした頭部に角が生えているという独特なデザインをしており、一部からは「ハゲ」という不名誉なあだ名を付けられていたりする。

ほかのラウンズの機体と比べてアニメでは頻繁に登場しているものの、シリーズの宿命から序盤以外は目立った戦果を上げていない。さらに、スザクがランスロットアルビオンに乗り出すと主力武器をすべて破壊された上にハゲと言われるゆえんの頭部にキックを食らわされて、あえなく撃墜されたのだった。

トリスタンの末路
蹴りをくらって影響で片側の角がへし折られ顔に大きなヒビが入ってしまいました

その後、近くに落ちていたギャラハッドのエクスカリバーを入手してラクシャータに強化改造されトリスタン・ディバイダーにパワーアップしたが、アルビオンにはかなうはずもなくスザクに「どれだけ機体を強化しても、君では僕に勝てない」と一蹴されてしまう。ジノの声優はガンダムSEEDの主人公であり無敵のスーパーコーディネーターであるキラ=ヤマトも演じた保志総一朗氏なのだが、作品が変わったとたん立場が逆転してしまったのは何たる皮肉か・・・。

貴公子の翼、テイクオフ
アニメでのトリスタンの設定画では、細かく変形プロセスが明記されていた。どこの軸でどこのパーツが回転し、どの軸でパーツが折れ曲がって変形していくかということが図で説明されており、立体化しても破綻のない変形パターンであった。明らかにこれは商品化を意識して作ったものであるが、プラモデルでの製品化は行われなかった。せっかく綿密に作られた可変機構も、商品で発売されなければ意味がない。

これに目ざとく反応したのがROBOT魂シリーズである。トリスタンの商品化決定の報は、2009年3月に行われた魂NATIONSで発表され、同時期に刊行された各種ホビー雑誌でも取り扱われた。発売時期も2009年7月と早めに設定され、スザクを除くとはじめてのラウンズ機が立体化されることとなった。実際に発売された製品は、高水準でまとまった納得の行く出来となっているので、その模様を詳しくお伝えしよう。

それでは、人型形態時の全体的なプロポーションを見てみよう。

ROBOT魂 トリスタン 前 ROBOT魂 トリスタン 後
ナイトメアとしては珍しいトリコロールカラーのトリスタン
ウイングや角がシャープに造型されております

劇中のシャープなイメージのトリスタンを見事に再現したプロポーションである。腕や足、翼などにはABSが使用され、かっちりとした印象を与える。また、頭部の角の造型が非常にシャープになっており好印象を与える。このシャープさに関わらず、材質は軟質素材が使われているので、角を折ってしまう心配はほとんどない。

トリスタンはナイトメアにしては珍しいトリコロールカラーの派手な機体だが、複雑な色分けは成型色と塗装で再現されている。特にボディと角の金色の部分と頭部のシルバー部は全て塗装である。

可動範囲は広めに取られているのだが、変形機構を優先させた関節構造となっているためポージングを付けることが難しくなっている。それでも、腰を捻ったり肩部ボールジョイントでフレキシブルな可動が出来たりする点は好印象である。

KMF時のギミックとして、コクピットハッチの開閉が再現されている。通常のKMFと同じく、トリスタンのコクピットは背中に設けられており、後部から乗り込む仕組みとなっている。また、フォートレス形態時に乗り込むことも考慮に入っているのか、天井部分が展開すると設定画に明記されている。天井が展開する方法でのハッチ開閉は製品では再現されていない。

コクピットハッチの開閉
ロールオーバーで画像が変わります

製品では、シートのスライドが再現されていないが内部のシートも再現されている。干渉するギミックがないため、ハッチの展開はフォートレス形態に変形しても行うことが出来る。

付属武器として、トリスタンの主力武装である鶴嘴型MVSが付属する。この武器は、鶴嘴状に展開する刃が付いた2本のMVSで、2本の剣を一つに組み合わせて使用することも可能な武器である。

鶴嘴型MVS
二本に分割可能なトリスタンのMVS

持たせたところ
劇中ではもっぱら1本の剣に組み合わせて使っていました

MVSの刃の部分はいつもどおり赤いメタリック塗装が施されている。劇中と同じく分割して持たせることも可能である。ただ、持ち手をしっかりとボールジョイントにはめなければ重さで手首が外れてしまうことがあるため、注意したい。また、手首を回転させたりすると腕の装甲部分と干渉してしまい、これまた外れてしまいやすいので注意すること。この欠点は魂NATIONSからの宿命だったようで、展示の際に持ち手とMVSが床に落っこちていたというしまらない状態になっていた。

また、腕部の青いパーツを展開してスラッシュハーケンとして射出することが出来る。トリスタンのスラッシュハーケンはメギドハーケンと呼ばれる。このメギドハーケンは、フォートレスモードでも使用可能で、ブースターを利用して変則的な攻撃を可能にし、2本のハーケンを組み合わせて高出力ビームを発射できるようにもなっている。

本製品では、ワイヤーが付属しないがハーケン部分を取り外してハーケン射出を再現することが可能である。その際は魂STAGEなどを利用してハーケン部分を支えればよいだろう。ハーケンを取り外した後の腕部分もメタリックで塗装されており、リアルな質感になっている。

メギドハーケンの射出
ワイヤーが付属しないので、ワイヤーをペイントで描き足しています
ロールオーバーで画像が変わります

ハーケンを取り外した腕
ハーケンの下はこのようになっています
目に見えない部分なのに、ちゃんと再現されているところが好印象

このほかに、差し替え用の頭部が付属している。これは、トリスタンの変形完了時、内部のメカが見える演出があるのだが、そのときの頭部を再現したものである。

通常時 変形完了時
装甲外部がクリアパーツになった頭部が付属
通常頭部と差し替えることで変形完了時のトリスタンを再現可能

フォートレス形態に変形した後も破綻のないプロポーションになっている。コクピット下部にジョイントが設けられているので、フォートレス形態でも魂STAGEにディスプレイすることが可能となっているのも好印象である。

フォートレスモード 前 フォートレスモード 後

フォートレスモード 真横
角や腕などが折りたたまれ航空機形態へと変形する

この手の変形を再現すると全体的に厚ぼったくなった航空機になりがちだが、ROBOT魂 トリスタンの全体的なプロポーションは、航空機らしい薄い機体を見事に再現している。腰部分に前に折れ曲がる軸が用意されているため、全体的に機体を薄くできるようになっているのだ。腕の変形も設定画であった軸の部分で変形するようになっており、見事にフォートレスモードへと完全変形するフィギュアとなった。

変形後の様子がわかったところで、トリスタンの変形プロセスを詳しく見ていこう。劇中で変形をジックリ見せるときは、フォートレスモードからKMF形態への変形に変形しているので、変形プロセスの再現はフォートレス→KMFを再現しよう。

コクピットの中のジノの前に設置されているレバーを横へと移動させると、トリスタンが変形を開始する。まず、フォートレス形態時の機首が倒れる。

機首が倒れる図
ロールオーバーで画像が変わります

その次に、メギドハーケンの刃の部分が折れたたまれ、奥に倒れていた肩が手前に倒れて肩アーマーが縦から横になり、両腕が肩の軸で展開し伸びてくる。

腕周りの変形
ロールオーバーで画像が変わります

次にコクピット横に固定されていた脚部が回転し前に出て前に出ていた腰パーツを90度下に倒す。すると、下半身が完成する。

下半身の変形
ロールオーバーで画像が変わります

そして、機首部分を90度折り曲げるとトリスタンの胸部となり機首に保護されていた頭部が露出する。

胸部の変形
ロールオーバーで画像が変わります

そして、倒れている角パーツを起き上がらせればトリスタンの変形が完了する!

トリスタン変形完了!
ロールオーバーで画像が変わります

シンプルに見えて複雑な変形をROBOT魂では見事に再現している。フォートレスモードへ変形しても、脚部パーツはコクピット横に設けられたジョイントパーツで固定されるし、各パーツの合いもかっちりしているので非常にスムーズにストレスなく変形させることが可能となっている。

フォートレス形態時に設けられているギミックとして、機首に取り付けられている機銃が展開できるようになっている。

機首の機銃の展開
こんなところに機銃が設けられています
オミットされそうなギミックも抜かりなく再現
ロールオーバーで画像が変わります

ROBOT魂蜃気楼とランスロットアルビオンの後に発売され、シリーズとしてもこなれて頃に発売されたため、非常に安定した出来となっている。価格もこの手の変形フィギュアとしてはお手ごろな価格となっているので、興味がある人はぜひ購入しよう!

ディバイダーと言っても、ハモニカ砲は装備していません
トリスタンは、物語終盤でラクシャータによって強化改造が施される。ランスロットアルビオンとの戦いに敗れたジノは、黒の騎士団と結託したシュナイゼルと合流し、黒の騎士団に所属しているラクシャータの手によってトリスタンをトリスタン・ディバイダーへと強化してもらった。ラクシャータの手によって通常の航空機の翼をしたフロートユニットが、X字型の飛翔滑走翼へと換装された。また、アルビオンとの戦いで破壊された頭部も改修され、更にトリスタンの近くに墜落してきたギャラハッドのエクスカリバーをトリスタンが扱えるように改造し、トリスタン・ディバイダーの主力武器としている。

オープニングが変更されてから、トリスタンはずっとこのトリスタンディバイダーとして画面に登場していた。公式サイトでその名前が公表されるまで、名前は不明だったが、その名前の由来は分断されたエクスカリバーを装備していることから来ているのだろう。

複雑な変形機構があるにもかかわらず、モルドレッドや神虎を差し置いて先にリリースされたのはこのディバイダーへと金型を流用することが可能であるからと考えられる。トリスタンの発売から5ヵ月後、2009年12月からこのトリスタンディバイダーの受注生産が開始された。本体は翼と頭部を差し替えればいいだけなので、非常に簡単に作れたと考えられる。

そして、翌年2010年3月19日にこのROBOT魂 トリスタン・ディバイダーが発送された。製品は、パワーアップしたトリスタンということで、塗装がメタリック塗装に変更されている。

ROBOT魂 トリスタン・ディバイダー 前 ROBOT魂 トリスタン・ディバイダー 後
頭部とウイング部分が変更されたトリスタン・ディバイダー
メタリック塗装が高級感を演出しています

本体の使用は先のトリスタンと変わらない。ウイングが取り付けられていたところが飛翔滑走翼となり、トリスタンのときよりも若干横に大きくなった印象である。頭部は「ハゲ」と言われるくらいツルッとしたものから一転、ゴツゴツしたいかつい形相となった。

ディバイダー頭部
デザインしたラクシャータの趣味か、途端に悪役っぽくなったトリスタンの頭部
マジンガーを髣髴させる厳ついデザインである

付属武器は、ギャラハッドから接収したエクスカリバーである。アルビオンとの戦いで縦にスライスされたエクスカリバーをラクシャータが改修し、トリスタンに持たせられるようにアレンジしたものである。

エクスカリバー
鶴嘴型MVSを廃し、エクスカリバーを使用する
これでトリスタンのデザインとマッチした正統派の騎士のようになった

ギャラハッドのエクスカリバーよりも小型化しているものの、その威力は衰えを見せず蜃気楼の最強の盾である絶対守護領域を切り裂いている。更に、蜃気楼に止めを刺したのもこのエクスカリバーなのである。

製品の持ち手はトリスタン時代と同じ持ち手を使用しているため、固定が心もとない。また、本家のトリスタンと同じく剣の柄と手首の装甲が干渉し、手首が外れやすくなってしまっているのが欠点である。

エクスカリバーを装備したところ

フォートレスモードへはトリスタンと同じ要領で変形させる。巨大なエクスカリバーは飛翔滑走翼の横に柄を固定する形で収納するようになっている。このため、エクスカリバーを装備するとフォートレスモードが盾に長くなっている。

フォートレス形態 前 フォートレス形態 後

フォートレス形態 真横
エクスカリバーを装備すると、置き場所に困るようになってしまうのが難点

エクスカリバーに溝が用意されているのでその溝を飛翔滑走翼のジョイントに差し込めば固定される仕組みになっている。ただ、飛翔滑走翼とエクスカリバーの柄はともに塗装で色が再現されているため、塗装が禿げてしまう。また、全体的にメタリックレッドの部分は塗装が禿げやすくなっているので、取り扱いには気をつけておこう。

このトリスタン・ディバイダーがリリースされたことで、劇中で登場したラウンズの機体で製品化されていないものは、残すところアーニャのモルドレッドとルキアーノのパーシヴァルを残すのみとなった。ヴィンセントもROBOT魂化が決定しており、いよいよ主要ナイトメアがコンプリート出来そうな感じである。今後の展開に期待しよう。

裏切り
トウキョウ租界で、禁断の大量破壊兵器フレイヤ弾頭が炸裂していたころ、ブリタニア皇帝は専用の飛行艇であるグレート=ブリタニアでエリア11を訪れていた。しかし、皇帝の行先はトウキョウ租界ではなく神根島の方面であった。皇帝は超合集国との戦いを「俗事」と吐き捨て、フレイヤ弾頭が炸裂したことをまったく意にも介していなかったのだった。

フレイヤ弾頭が炸裂した租界では、爆発の影響と突風で推定1000万人以上の犠牲者を出していた。また、ナナリーがいた政庁は完全に消滅し、医療区画があるエリアも消滅。これにより、租界のライフラインが絶たれてしまう。トウキョウ租界は死んでしまったのである。

政庁が消滅し、ナナリーが行方不明になったことでルルーシュは錯乱し、ナナリー捜索を全軍に指示した。しかし、軍司令官である藤堂はルルーシュの意向を無視し、後退を決定する。ジェレミアは錯乱するルルーシュの乗る蜃気楼を掴み、ロロとともに一時的に撤退したのだった。

ロロは放心状態のルルーシュを自室に連れて行った。そこにロロの携帯にジェレミアからの連絡が入る。ロロの携帯に付いたキーホルダーを見たルルーシュは、突如として激昂しロロの携帯を奪ってしまう。ロロの携帯に付いていたキーホルダーはもともとナナリーのために用意していたものであり、そのナナリーが死んだことでルルーシュは今までロロに抱いていた感情を爆発させた。自分はただロロを利用し、何度も殺そうとし失敗していただけにすぎないこと。すべての真相をロロに話すと、ルルーシュはロロを追い出したのだった。

フレイヤの混乱に乗じ、斑鳩では拘束されていたコーネリアが逃亡を図っていた。しかし、ディートハルトらに追い詰められてしまう。そこに、ブリタニア軍の使節を乗せたヘリが斑鳩を訪ねてきた。そのヘリに乗っていたのは、租界防衛軍を指揮していたシュナイゼルだった。シュナイゼルは、斑鳩に講和を求めてやってきたのである。シュナイゼルの来訪によりコーネリアは危機を乗り切ったのだった。

ゼロと連絡がつかない幕僚たちはシュナイゼルとの講和にゼロ抜きで臨んだ。シュナイゼルを討つ絶好の機会ではあったが、シュナイゼルのヘリには先ほど使用されたフレイヤ弾頭が埋め込まれており、迂闊に手だしができない状態であった。

話し合いの席に着いたシュナイゼルは、ゼロの正体を自分の弟、ルルーシュであることを打ち明けた。ゼロがブリタニアの皇子であると聞いた藤堂らは驚きを隠せなかった。ディートハルト一人が、シュナイゼルに反論するも、シュナイゼルはスザクから聞いていたゼロの能力、ギアスについて話したのだった。さらに、先のスザクとルルーシュの会話を録音したテープを利用し、ユーフェミアによる先のイレブン大量虐殺事件はゼロの仕業だったということを彼らに付きつける。

重役の中で一人シュナイゼルとの会見の席にいなかったカレンは、ルルーシュの訪れた。彼女は藤堂らからルルーシュを倉庫に連れてくるよう頼まれていた。その道中、ルルーシュは救助が遅れたことを彼女に詫び、カレンは自分がナナリーと話したことを彼に伝えた。

話合いながらエレベーターを降り、倉庫にたどりついた二人の前に、突然ライトが照らしだされる。ライトの下には、ゼロに銃を向ける藤堂らが待ち構えていた。すべての事実を知った黒の騎士団はゼロを見限ることに決定、ゼロに反旗を翻したのだった。突然の出来事に状況がつかめないカレンは、ゼロを擁護する。

動揺するルルーシュの目に飛び込んできたのは、シュナイゼルの姿だった。シュナイゼルが絡んでいると知り、追い詰められたルルーシュはついにゼロの仮面を取り、彼らの前に素顔をさらした。そして、今までの自らの悪行を認め黒の騎士団は自分の手ごまにすぎないと吐露する。その言葉にルルーシュをかばっていたカレンも愕然とし、ルルーシュから離れることにする。

自分から離れるカレンに対し、ルルーシュは「生きろ」と小さな声で伝えた。その言葉はカレンの耳に届き、カレンは銃を撃とうとしていた藤堂らを止めようとする。カレンの言葉を無視し、藤堂らは引き金を引いた。

しかし、その銃弾は突然飛び込んできた蜃気楼に阻まれた。蜃気楼に乗っていたのは、ルルーシュによって追い出されたロロであった。ロロは体感時間を止めるギアスを使い斑鳩から脱走。追撃の手もロロのギアスを広範囲に使うことで次々とかわしていく。ロロのこの行いをロロに問うが、ロロはひたすらギアスを多用し蜃気楼で脱走を図った。ルルーシュとの生活は、偽りの生活にすぎなかったが自分が過ごした生活にはウソがなかったとロロは感じ、追い出されながらもルルーシュをけなげに救い出したのである。

ルルーシュを逃がすロロ
ロロ「僕は道具じゃない!これは僕の意志なんだから!!」

彼の行いに、ルルーシュはロロが弟であることを認める。彼の言葉に安堵の笑みを浮かべながらロロは息絶えたのだった。ロロによってその命をつないだルルーシュは、打倒ブリタニア皇帝を決意し、神根島へと蜃気楼を向かわせたのだった。

そのころ、フレイヤの爆心地で呆然自失していたスザクは、「何か」が吹っ切れたのか高笑いをし始める。そして、あることを決意したのだった・・・。

皇帝 失格
まんまとルルーシュに逃げられてしまった黒の騎士団は、情報操作を行いゼロの戦死を発表した。再びの英雄の死に蓬莱島の超合集国では、国民の悲嘆の声が上がっていた。また、ブリタニアでも皇帝の戦争への無関心さに疑念を持ったシュナイゼルが、皇帝に反旗を翻すことを決意、スザクに皇帝暗殺を命じたのだった。

第二皇子とはいえ、皇帝に刃を向けようとしているシュナイゼルをジノは皇帝直属のラウンズとして止めようとしたが、逆にシュナイゼルの衛兵によって拘束されてしまう。しかし、シュナイゼルはジノに対して手荒な真似はせず自分のテーブルの前に着かせ、自らの考えをジノに話すのだった。

また、記憶を失っていたC.C.にも変化が訪れようとしていた。モルドレッドに乗っていたアーニャに、中華連邦で発現した異変が再び起きたのである。アーニャの意識が別の何者かに変わり、C.C.に接触した。アーニャの意識を乗っ取ったのはルルーシュの母親であるマリアンヌであった。マリアンヌは、シャルルがかねてから計画していた計画を実行しようとしていることを察知し、C.C.にコンタクトを取ったのである。C.C.の意識に入り込んだマリアンヌは、眠っていた本来のC.C.の意識を呼び戻し、モルドレッドで神根島へと向かったのだった。

神根島に潜入したスザクは、ブリタニア皇帝を発見し、側近の神官を殺害していった。側近を殺害されても物おじしない皇帝に切りかかったスザクだったが、彼を護衛していたナイトオブワン、ビスマルクに妨害されてしまう。ビスマルクと剣を交えるスザクだったが、ビスマルクの圧倒的な実力の前に追い詰められてしまう。

スザクの危機を救ったのは、ルルーシュであった。ルルーシュは近辺の基地のブリタニア兵たちにギアスを掛け、彼らに反乱を起こさせた。その混乱に乗じ、ルルーシュは神根島に潜入したのだった。窮地を脱したスザクだったが、流れ弾のミサイルの爆風で吹き飛ばされ、気を失ってしまう。この反乱を鎮圧するため、ビスマルクはスザクを放っておきギャラハッドで出撃する。

シャルルは神根島の遺跡にあった装置を起動させた。神根島の装置は思考エレベーターを開くもので、世界各地に散らばっていた遺跡内部の思考エレベーターも起動、神根島の遺跡と共鳴した。これにより、シャルルはルルーシュが破壊したため入れずにいたアーカーシャの剣に入ることに成功したのである。アーカーシャの剣の奥では、らせん状の蔦のようなものが存在していた。それをシャルルは「神」と呼び、自らの「コード」をかざしそれに干渉しようとしていた。

「神と決着をつける」と言うシャルルの前に、ルルーシュが現れた。ルルーシュは遺跡の入口に爆薬を仕掛け、入口を破壊。シャルルを再び自分とともに思考エレベーター内部に閉じ込めた。ルルーシュは遺跡の中でシャルルに事の全貌を問いただす。

一方、遺跡の外ではC.C.とマリアンヌが気絶していたスザクを発見していた。遺跡の中に入りCの世界は、過去から未来までのすべての人類の記憶と意識の集合体である集合無意識だとスザクに話すC.C.。皇帝シャルルの計画はその集合無意識に働きかけ、ウソのない世の中を作ろうとしていたのである。彼女の言葉で、スザクはナリタでC.C.と接触したときに自分が見たヴィジョンを思い出すのだった。

装置が作動しないため、マリアンヌはC.C.に頼み意識のみCの世界へと飛ばしてもらった。その結果、ルルーシュには突然母親であるマリアンヌが突然現れた結果となった。突然現れたマリアンヌに驚くルルーシュ。そんな彼にシャルルとマリアンヌは8年前の事件の真相を話し出すのだった。

この続きは、ROBOT魂 ランスロットアルビオンのコラムで!

お前のブリタニアは、この私が認めない!(ROBOT魂 ランスロットアルビオンのコラムへ)

本気出しときゃ良かった・・・。(もどる)