マスターピース グレートエクスカイザー
タカラトミー マスターピースブレイブシリーズ
MP キングエクスカイザー+MP ドラゴンカイザー
ついにマスターピースで最強形態が登場!
本家タカラの傑作最強形態!
マスターピース キングエクスカイザーが発売されたとき、電撃ホビーマガジンなどのホビー誌でマスターピースドラゴンカイザーの試作原型の写真が掲載された。その画像は、サーフェイサーを吹いたグレートエクスカイザーとドラゴンカイザーの頭部であった。この記事の掲載に、勇者シリーズのファンならば、ものすごく歓喜した。ついに現代技術を駆使したマスターピースキングエクスカイザーのクオリティで、グレート合体させることができるというのは、思ってもみないことだったのである。
最小変形のグレートエクスカイザーで述べたように、もともとキングエクスカイザーはパワーアップを考えずに作ったために、昔のおもちゃではパワーアップ合体を行ったときのプロポーションにかなりの難が出てくる。劇中の合体シーンも、よく見てみると無茶な部分があり製作側も苦労していることが伺える。この反省を生かして、後のシリーズでは強化合体を視野に入れて1号ロボをデザインするようになった。
放送後のエクスカイザーの商品展開は、2000年あたりにユージンからマスターアクション グレートエクスカイザーというアクションフィギュアが発売された。これは合体ギミックをオミットして純粋なアクションフィギュアとして作られたため、プロポーションの崩れも一切なく、当時としては画期的だった二重関節を採用してさまざまなアクションが取れる。この商品は少数生産だったのか、今ではなかなか見つけることはできず、オークションなどで結構な値段がついている。
次に発売されたのが、最小変形キングエクスカイザーと最小変形ドラゴンカイザーである。これは、エクスカイザーの収納ギミックを体の大半をもぎ取ってプロポーションの維持にあたり、ドラゴンカイザーは胸の中にグレートエクスカイザーの腕を収納して、下半身は足の部分に収納するように解釈を変えている。これで合体変形しても、プロポーションが崩れることがなくなった。
そして、満を持して登場したのがマスターピースシリーズである。本シリーズのグレートエクスカイザーは本家タカラの技術の粋が結集したような出来なのでそれを見ていこう。
超巨大合体!グレートエクスカイザー
番組後半では、最初にドラゴンカイザーになって戦うことが多かった。ドラゴンカイザー状態で手に負えないときは、キングローダーを異次元から呼び出す。
キングローダー!!
ロールオーバーで画像が変わります
キングローダーが変形して、ドラゴンカイザーの中のエクスカイザーがキングローダーに乗り換える。
とうっ!
フォームアップ!
ロールオーバーで画像が変わります
合体させた後に、キングエクスカイザーを合体形態に変形させる。マスターピースでのキングエクスカイザーの変形は、足の部分を牽引状態にして腕の部分をガッツポーズをとらせるように上にあげる。そして、キングエクスカイザーの首を取り外す
腕を肩に逃がしてるわけですね
肩のサイド部分にバネが仕込まれていたが、これはこの腕の変形のときに肩が干渉しないように設けられたものだったわけである。
そしてドラゴンカイザーがバラバラになってキングエクスカイザーに合体していく。
ドラゴンカイザーがバラける図
ロールオーバーで画像が変わります
まず、ドラゴンカイザーの足の部分がキングエクスカイザーに合体する。マスターピースドラゴンカイザーでは、変形がハーフアイのものよりも複雑になっているが、足の部分を最小変形同様に太ももと腰の部分を収納している。
ここの変形がややこしい・・・。
足の取り付けであるが、これがよく計算されていてキングローダー牽引の時の形にしたつま先がドラゴンカイザーの太ももと腰だった部分にうまくかみ合い、ジョイントなしでもしっかりした固定になっている。このおかげで、最小変形キングエクスカイザーのときみたいにふくらはぎの後ろに穴があいていることがなくなった。
ジョイントなしでもしっかり固定!
ロールオーバーで画像が変わります
その次に、ドラゴンジェットの機首の固定を行う。最小変形キングエクスカイザーではバックパックにジョイントを設けてバックパックを平たくして機首を取り付けていたが、マスターピースではドラゴンカイザーの機首の部分にフック上のジョイントを設けてキングエクスカイザーに固定する。キングエクスカイザーのバックパックのバーニア部分にもフックをかけるので、簡単には外れることはない。
バックパックが平たくなるのもハーフアイと同じ解釈
ロールオーバーで画像が変わります
その次に腕の合体である。これもハーフアイの最小変形同様にドラゴンカイザーの胸の中からグレートエクスカイザーの腕を引き出す。最小変形ではグレートの手首は差し替えだったが、マスターピースではスライドで腕が取り出せるようになっている。固定のほうも変わった形のジョイントであるが、精度もよくてすぐに外れる事はない。劇中の腕の合体は、キングエクスカイザーの腕に、そのままグレートの腕がかぶさるような感じで合体していたが、これも二次元のウソが働いていて、おもちゃ化したときに悲惨なことになった。最初のキングエクスカイザーの変形で腕を横に逃がして、グレートの腕を別途で用意するのはハーフアイと同様の発想。
ロールオーバーで画像が変わります
そして、次にブレストの合体である。ブレストの固定はライオンの頭の上のジョイントと口の下にあるジョイントを使って行われる。まず、上からはめてその次に下の部分にはめ込めばよい。ここの合体のときに気をつけたいことは、ライオンの口を閉じた状態にしておいて、ライオンの頭を完全に前に出しておくこと。そうでないと、固定させ難くなる。
ロールオーバーで画像が変わります
そして最後にキングエクスカイザーの頭部をはずして、グレートエクスカイザーの頭に差し替えれば、グレートエクスカイザーが完成する。
超巨大合体!グレートエクスカイザー!!
ロールオーバーで画像が変わります
全体的に、スタジオハーフアイの最小変形シリーズとほぼ同じ解釈で合体させている。設計者がハーフアイを元にしてマスターピースを作ったのか、それともたまたま同じアイデアになったのかは定かではないが、ひとついえるのはハーフアイの発想は時代の1歩先を行っていたということだろう。
グゥレイト!(by ディアッカ=エルスマン)
プロポーションのほうは、肩が少し大きい印象を受けるが実際に見てみるとこれはこれで格好良いと思えてくる。ハーフアイのプロポーションと比べると、向こうのほうが若干アニメのイメージに近いと思われるが、マスターピースのほうはエクスカイザーを丸ごと収納してこのプロポーションを維持しているのは、すごいことだろう。
小ささが売りの最小変形との比較
エクスカイザーを簡略化しているので向こうのほうが若干プロポーションがいい
また、合体における細かい配慮がそこかしこにされている。説明書どおりの手順で合体させるとドラゴンカイザーのブレストが下がっていて設定とは大きく異なり美観を損ねるが、ドラゴンカイザーの腕をはずすことで劇中同様のすっきりした状態にもできる。合体シーンを見ればわかるが、腕の変形のときにドラゴンカイザーの胸が下がって腕が後ろにたたまれていたはずが、いつの間にか消えている。そのまま合体させると、どうしても背中に余計なものがついてしまうが腕をとりはずすことで、完全変形にこだわる人と美観を重視する人の両方を配慮している。
また、これだけパーツが追加されているにもかかわらず、キングエクスカイザーのときの関節が生きているのでさまざまなポーズを取らせることも可能。足の黒い部分はダイキャスト製で、さらに傾けたりできるので、無茶なポーズを取らせてもばっちり安定している。デザインの都合上、胸のたてがみに腕が引っかかることがあるが、それでも余りある可動を誇っている。
また、キングエクスカイザーのときの頭が丸ごと余ってしまうが、ドラゴンジェットの機首の中に収納できるようになっている。これは、ドラゴンカイザー時のときも同様で、ドラゴンカイザーのときに収納していたグレートの頭と同じ位置に収納することが可能。これで、余剰パーツなしの合体をこなせるのである。
これで、頭をなくす心配はないですね
ここからは「グレートカイザーソード」を流しながらお楽しみ下さい
グレートエクスカイザーの必殺技は巨大なカイザーソードによるサンダーフラッシュである。今回は、そのシークエンスを見ていこう。
まず、グレートエクスカイザーがエネルギーの玉を作り出して、天空に掲げてカイザーソードを呼び出す。このカイザーソードははナスカで入手したものである。
カイザーソード!
ロールオーバーで画像が変わります
そして、ドラゴンアーチェリーをどこからともなく出現させて、これをつかむ。
いきなり出てくるドラゴンアーチェリー・・・
そしてこの二つを組み合わせることでカイザーソードがモーフィングでグレートカイザーソードになる。
たてがみが干渉するので、劇中どおりに組み合わせられませんでした。
ロールオーバーで画像が変わります
専用の手首で劇中と同じポーズが取れる
マスターピースのサイズで、劇中と同じサイズにしたため、27,5センチの2倍くらいグレートカイザーソードが長い。50センチ以上もあるこの剣を箱にどうやって入れているかというと、柄の部分と刃の部分を分割して同梱されていた。一度柄の部分と刃の部分を組み合わせると、なかなかはずせないので注意。
その後、ライオンの口から炎を出してグレートカイザーソードをあぶる。そして、グレートエクスカイザーが金色になってサンダーフラッシュを放つ!そのまま突進して敵を袈裟斬りにする。
サンダーフラッシュ!
ロールオーバーで画像が変わります
ポーズを決めて、胸のライオンがほえてプロセス完了。
ライオンが胸にある勇者メカは
大体キメポーズの最後でライオンが吼えます
ロールオーバーで画像が変わります
このカイザーソードの必殺技に関しては、かなり枚数を使ってバンクが作られており、かなり格好いいものとなっている。一度見てほしいバンクシーンである。
また、月面の最終決戦ではヘルメットが砕かれてキングエクスカイザーの頭が露出しているが、その状態ももちろん再現できる。
勝負だ・・・。ダイノガイスト!
このときのサンダーフラッシュのバンクのとき、一瞬だけグレートの頭になっているのはご愛嬌・・・。このサンダーフラッシュは後のシリーズの必殺技バンクの中でも屈指の出来と言える。
傑作グレートは鼻ターカダカ
全体的に総じてグレート状態も格好いいと思う。ファンならば、両方そろえて損はない出来なのだが、不満点がひとつだけがある。グレートエクスカイザーはロボットにしては珍しく、鼻がデザインされている。このマスターピースではその鼻がとても高く見えるのである。
これはどこの外国人漫才師ですか?
鼻自体はそんなに高くないのだが、マスクの位置が下に来ているせいで素の顔の鼻から上の部分と組み合わさってしまって、鼻がとても長いように見えるのである。パッケージの写真や雑誌の写真を見るとそう高く見えないだけに残念である。
尚、劇中ではグレートエクスカイザーのマスクは開かれたことはなかったが、マスターピースではマスクを取り外してエクスカイザーの素顔が見れるギミックがある。これがハンサムな顔なだけに余計にマスク装着の顔が悪いのが気になって仕方がない。
マスクを取り外した状態
ここに凝るより、デフォルトの顔をもっとかっこよくしてほしかった
腕に覚えのある人は、マスクを削ってマスクが上の位置になるように調整したらいい感じになるようなのでトライしてみよう。
この点を除けば、100点満点の出来なので、ぜひともその手にとってみてもらいたいものである。
その力があれば、きっとダイノガイストをやっつけられるよね!(もどる)