聖闘士聖衣神話APPENDIX
乙女座バルゴのシャカ
聖闘士聖衣神話APPENDIXシリーズ
定価1890円(税込み)
神にもっとも近い造型のAPPENDIX登場!
聖域決戦の火蓋は切って落とされた
邪悪の矢を受け倒れたアテナを救うため
黄金聖闘士が立ちはだかる十二の宮を突破せよ!
急げ、アテナの聖闘士たち!!
第六の宮、処女宮に突入した星矢たちを待ち受けていたシャカは
最も神に近い男といわれる強大なパワーの持ち主だった
ドラゴンの廬山昇龍覇も、アンドロメダのネビュラチェーンも全く歯が立たず
星矢ともども倒されてしまうのだった
だがその時、カノン島で静養していたフェニックスが現れ、シャカと相対した
しかし、さすがのフェニックスもなすすべがなく、
シャカの放った六道輪廻によって逆に六道の世界に落とされてしまうのだった・・・。
冒頭部ナレーションより。BGM「銀河戦争」を流しながら田中秀幸氏の声で読むべし!
色々運べ!シャカの下へ・・・
前回の聖闘士聖衣神話 乙女座バルゴのシャカで、顔の造型の悪さを散々ネタにしたコラムをお届けしたが、今回はそのトホホなオニオン君を是正するためのアイテム、APPENDIX バルゴ シャカをお届けする。
APPENDIXは何度も紹介したように、聖闘士聖衣神話をグレードアップさせるための胸像シリーズである。シャカは初期の4商品の一つとしてラインナップされ、APPENDIXの造形力の高さを見せ付けた製品である。まずは、胸像状態を見てみよう。
ハーデス十二宮編からインスピレーションを得た胸像
初弾のAPPENDIXシリーズがリリースされた当時は、冥王ハーデス冥界編 後章が展開されていたため、それにあわせたのか全てハーデス編をモチーフにした胸像が展開された。シャカに関しては、ハーデス十二宮編でサガ・シュラ・カミュの3人との死闘の後、沙羅双樹の花びらに辞世の句を書いたシーンをイメージして作られている。
顔パーツと髪の毛のパーツは2種類用意されており、それぞれ目を閉じた顔とマスクを被せるための物である。マスクパーツもAPPENDIXに合わせた小さいものが付属しており、マスクをかぶった状態でも胸像として飾ることが出来る。顔は、より小型化され劇中のそれに近づき、髪の毛の造型も自然な形になっている。
造型面に関しては申し分がなく、単体で飾っていても文句はないできばえなのだが、手首の追加パーツなどが付属していないため、飾るときのバリエーションが他のAPPENDIXよりも少ない。本流の神話のシャカには、様々な手首パーツが付属していたため、神話とあわせたときは構わないのだが、少々さびしさが残る。
その代わりか、このAPPENDIXシャカはオブジェ形態をより原作に近づけるためのパーツが付属する。
APPENDIXを使用したときのオブジェ形態
アニメ準拠のデザインを見事に立体化している
前のコラムでも書いたように、バルゴの聖衣の装着時の肩アーマーは、オブジェ形態のときはウイングのように展開され、マスクパーツの頬の翼上のパーツも形が変化する。しかし、玩具のサイズで再現するには難しいギミックだったため、当該箇所の変形はオミットされていた。ということで、その箇所のパーツが新たに作り起こされて、ウイング状に変形した肩アーマーと変形した頬のウイングが付属している。更に、神話単体では浮き気味だった組んだ手首パーツも、メッキが施されて新たに追加されている。
不満点を克服するため、これだけの量の新規パーツが追加される
どの箇所も、形がガラッと変わっている事がよくわかる
このAPPENDIXのパーツと組み合わせて初めて、真の姿のオブジェ形態が再現することが出来るようになるわけである。このシャカのAPPENDIXの存在意義は、まさしく不満点を全て是正するためにあると言ってもよい。最初からちゃんと作れと言いたくなることはあるものの、商品を更によいものにしようという意図はありありと感じられる。こういう理由で、APPENDIXの必要性は非常に高いわけである。
伸びるかね?ニョキッと。(首的な意味で)
オブジェ形態の不満点は全て解消されたということで、今度は胸像のパーツを本体に装着させてみよう。装着させられるおパーツは、頭パーツと聖衣の肩アーマー部分となっている。肩アーマーに関しては、スリットが細くシャープになっている以外は変化に乏しい。
顔のパーツはさすがに神懸かったすばらしいものに差し替えることになるので文句はないのだが、大きな問題点が残る。まず、素体そのままの首パーツのジョイントを使うと、首が短すぎる状態になってしまうのである。

首が短すぎ
上の写真を見ればわかるように、首が非常に短くなりせっかくのイケメン顔が台無しになってしまう。しかも、ジョイントパーツの固定も甘いのも難点である。
製作者側はこの問題に気づいていたらしく、ご丁寧に首の補助パーツを素体の首に被せる形で取り付けることになっているのだが、この補助パーツをつけたらなおさら問題があふれることとなる。

首が長すぎ!
補助パーツを取り付けると、日本の妖怪のような首の長い気味の悪い状態になってしまう。親切心で付けたはずのパーツだったが、この画像を見てしまうとさっきの状態のほうが幾分かマシに見えてしまうから不思議なものである。
しかし、製作者の気の利いた配慮は意外なところに隠れていた。ホビージャパンの記事に、裏技と称してお手軽改造法が紹介されていたのである。実は、胸像側の首パーツは、引き抜くことで取り外すことが可能なのである。この引き抜いた首パーツを素体側に取り付ければ、バランスの取れた長さの首のシャカが完成するのである。首を取り付ける際、背中側のネジをはずして分解する必要が出てくるので、説明書には明記されておらず自己責任の下で行うように紹介されていたものの、対象年齢が高い製品のためほとんど問題のない改造である。
ということで、この改造を施した上でのシャカの全身像はこのようになる。
まさに神に最も近いといっても過言ではない造型に生まれ変わりました
頭でっかちで髪の毛がタマネギのようだった、シャカがまさに劇中の神秘さと優美さを兼ね備えたシャカに変貌した。髪の長いキャラクターの宿命か、髪の毛が胸像を作るときの都合で横にたなびいているので、可動に少々問題はあるものの、造型面に関しては文句のないすばらしい出来栄えとなっている。
このように、問題点が多いと一見思われるが、ちょっとした改造で劇中のシャカがそのまま立体化されたような造型のシャカが手に入る。というわけで、シャカに関しては本体とAPPENDIXの両方を買うことをお勧めする。
シャカ!もっとも神に近い男
十二宮における戦いで、シャカは圧倒的な力を見せつけ青銅聖闘士たちを追い込んだ。特に、57話は荒木・姫野作画が冴え渡り、美術や演出もともに最高レベルに仕上がっている。今回は、十二宮編屈指の激闘であるこのシャカとの戦いを、聖闘士聖衣神話で劇中再現してみた!。
カシオスという尊い犠牲を払いながら、アイオリアを倒した星矢たちは続く処女宮に向かおうとしていた。そんな彼らに正気を取り戻したアイオリアは、一瞬とはいえ黄金聖闘士の域まで小宇宙を高めた星矢を賞賛した。それと同時に、星矢たちにシャカの強大さを説き、絶対にシャカの目を開かせてはいけないと警告をした。

アイオリア「一つだけ教えてやる。絶対にシャカの目を開かせるな。
シャカの目が開かれたときその場にいる全てのものは息絶えるのだ・・・」
アイオリアの警告に疑問を感じながら、星矢たち3人は続く処女宮に急ぐのだった。
一方その頃、カノン島では火山の中で一輝が傷を癒していた。このカノン島には、代々聖闘士に協力する村があり、一輝はそこで白銀聖闘士たちとの戦いで傷ついた体を癒していたのである。そんな彼の前に、シャカの弟子の孔雀座パーボのシヴァと蓮座ロータスのアゴラが現れ、村人を人質に取り一気に襲い掛かってきた。
村人を放っては置けない一輝は彼らと戦うが、何者かの小宇宙によって金縛り状態になってしまい小宇宙を封じられてしまう。その小宇宙の主こそ、シヴァとアゴラの師であるシャカであった。窮地に追い込まれてしまう一輝であったが、アテナの小宇宙がシャカの瞑想を破り窮地を脱した。シャカとの因縁を晴らすために、一輝は十二宮に向かうのだった。
処女宮に突入した星矢たちは、宮の中に立ち込める神秘的な小宇宙を感じながら、処女宮の奥にいるシャカと対峙した。

紫龍「隙がない!」
星矢「神に最も近い男・・・」
瞬「どれほどの男なのか・・・?」
シャカと対峙した星矢たちであったが、当のシャカは瞑想を続けていた。そんなシャカに星矢は襲い掛かるが、逆に彼の小宇宙によって吹き飛ばされてしまう。
シャカ「君たち、行儀が悪いな
この処女宮に入ってくるなり、いきなりこの私に襲い掛かるとは・・・。
フッ、まるで死肉に群がる餓鬼のようだぞ」
星矢に続き、紫龍と瞬がそれぞれの必殺技を放つもシャカには全く通用せず、返り討ちにされてしまう。シャカの圧倒的なパワーに驚く星矢たち!そんな彼らにシャカが必殺技を放つ!
星矢「何だ、あれは!?」
紫龍「シャカの手の中に小宇宙!」
瞬「小宇宙が・・・小宇宙が燃焼している!」
ロールオーバーで画像が変わります
シャカ「オーム・・・!天魔降伏!!」
ロールオーバーで画像が変わります
シャカの放った天魔降伏の前にあっけなく倒された星矢たちを見たシャカは、彼らが処女宮までやってきたことに疑問を持った。シャカは青銅聖闘士が全滅したと思ったが、瞬にかすかな息が残っていたことを気づくと彼に止めを刺そうとした。
シャカ「このシャカ、黄金聖闘士の12人の中でももっとも神に近い男と呼ばれている。
しかし、神に比べたらまるで持ち合わせていないものが一つだけある。それは、弱者に対する慈悲の心だ・・・。
いや、こうして苦しんでいる者に止めを刺してやるのも、慈悲というものかもしれんな・・・。」
瞬に止めを刺そうと、手刀を放とうとした瞬間、シャカの手に何かが飛んできて、彼の手を傷つけた。彼の手を傷つけたのは、フェニックスの羽だった。そう、あの男が弟のピンチに駆けつけてきたのである!!
俺の弟たちをそこまで痛めつけた以上、

その程度の傷ではすまないぞ!
カノン島から処女宮までよく来たものだと感嘆したシャカであったが、一輝に対しても相変わらず余裕を見せ付ける。そして、手を傷つけた報いとして一輝に血の池地獄の幻覚を見せ付け、一輝を苦しめる。
シャカ「君の助かるすべは一つだけある。それは、私の前にひざまずくことだ。
そして土下座して頭をすりつけ、この私を拝め!!」
不遜な態度を取るシャカに憤りを感じた一輝は、小宇宙を燃焼させシャカの幻覚を打ち破った!一輝はカノン島で静養を取っていただけでなく、小宇宙も磨いていたのである!
一輝のパワーアップを見て取ったシャカは、自分がカノン島にいた一輝に小宇宙を送っていたことを告げる。カノン島で金縛り状態に陥った際の真相を知った一輝は、シャカの強大な力に驚きを感じた。そして、シャカは神仏であるブッダの生まれ変わりだという重大な事実に気づいたのであった。
そんな一輝に、シャカは再び攻撃を繰り出してきた。一輝は、自分の小宇宙が萎縮していくことを感じ、身動きが取れなくなっていった。身動きが取れない一輝は、シャカの必殺技六道輪廻を受けてしまい、六道に飛ばされてしまう。
シャカ「一輝よ選べ、今から見せてやる6つの世界の一つを!
一番気に入った所こそ、お前が死んでいく世界だ!!」
六道輪廻!!
六道輪廻を放ったシャカは、六道の世界を一輝に説明した。
六道とは、人々の善悪の業によって赴き住む6つの冥界の事。
まず、「地獄界」火の海、血の池、針の山。尽きる事の無い断末魔の恐怖。
ここに落ちた者は、未来永劫果てることなく苦しみもだえる。
第二は「餓鬼界」体は骨だらけ、腹だけが膨れ上がり、
常に食べ物をもとめ、死肉さえも食らい尽くす、むさぼりの日々が続く
餓鬼道に落ちた者達の世界。
第三の「畜生界」は、まさに動物の姿に転生させられた者たちが織り成す、弱肉強食のけだものの世界。
第四が「修羅界」血と殺戮・・・。常に誰かと戦わなければならない修羅の道。
休むことなく永遠に戦いが繰り広げられるのだ!
喜怒哀楽・・・。
揺れ動く感情にさいなまれ続ける不安定な人間の世界、「人界」!
最後に極楽の世界と言われるが、ここは思い一つで人界を通り越し、
いつでも畜生、餓鬼、地獄の界へ転がり落ちる最も危険な場所、「天界」!

ぬわあああああああああ!
シャカ「息絶えたか・・・。どこに落ちた、一輝!?」
倒れたまま動かない一輝・・・。果たして一輝は六道の世界に落ちてしまったのか!?
無の恐怖!目を開けたシャカ
六道輪廻を受け、一輝は地に伏してしまう。全て終ったかに思われたとき、一輝が反撃に出た!!
一輝「フェニックス!」
ロールオーバーで画像が変わります
一輝「幻魔拳!!」
ロールオーバーで画像が変わります
シャカが油断していたところに、一輝は幻魔拳で奇襲をかけたのである。さすがのシャカもこの奇襲には驚き隠せなかった。

馬鹿な・・・。六道輪廻を受けて未だ息をしているとは・・・!
この男、まさしくその名のとおり不死身だとでも言うのか!?
驚きを隠せない釈迦に対し、一輝がこのように言い放った!
残念だが、地獄の炎も修羅たちも俺には手を焼くと見えて追い出されてしまったぜ・・・。
今度はお前が地獄を見る番だ!
しかし、シャカにフェニックス幻魔拳は通用しなかった。彼の渾身の拳を一蹴したシャカは、何故黄金聖闘士たちにはむかうのか一輝に問いかける。一輝はこのように応えた。
俺たちは、親との縁は薄かったが、アテナを守るためだ!
死ぬときは一緒と契りを結んだ兄弟なのだ!!
お前を倒さず、おめおめと立ち去れるか!!
兄弟愛の美しさに感銘を受けたシャカは、またしても一輝にある光景を見せた。今度は、賽の河原をさまよう赤ん坊の瞬を抱いた子ども時代の一輝の幻影を見せつける。瞬を抱きかかえた一輝は、赤ん坊のはずの瞬が重くなり、このままでは腕が引きちぎれそうになる。シャカは、そんな彼に瞬を投げ捨て自分だけ助かるように誘惑していく。シャカの誘惑に耐え続け、尚も前進する一輝!シャカは一輝に執拗に誘惑し、一輝はシャカに一括した。
気づけば、一輝は元いた処女宮におり自分が仕掛けたはずの幻覚攻撃を逆に受けていたことに気づく。圧倒的な力を見せ付けるシャカは、今度は一輝のフェニックスの聖衣を一瞬にして木っ端微塵にしてしまうのだった。

ぬあああああああ!
ロールオーバーで画像が変わります

馬鹿な!88の星座の中で最強を誇るはずのフェニックスの聖衣が・・・!
フェニックスの聖衣を打ち砕いたシャカは、テレキネシスの力で一輝の体をねじった。
そして、シャカは再び六道輪廻を放った。その攻撃から逃れようと、一輝はシャカの前から逃げ出した。
遠くだ!ひとまず遠くに・・・。
六道輪廻からひとまず身を隠せる位の距離を・・・
いや、シャカの小宇宙が及ばないくらい遠くへ行かなければ・・・。
億か?兆か?いいや、京の距離を飛べば十分だろう!!
一輝らしからぬ情けない台詞をはきながら、シャカの攻撃から逃げおおせようと一輝は必死に跳躍した。京の位までとんだところで、ひとまずシャカの攻撃から身を隠せたとと思い、その場に着地した。
ここまで飛べば、十分だろう
しかし、そこには大きな落とし穴が待ち受けていた!
何っ!?
これは一体・・・?
気が付けば、一輝は仏陀の手のひらの上にいたのである。これもシャカが見せた幻覚で、「一輝の実力など仏陀の手のひらのサルのようなものに過ぎない」というシャカのメッセージだったのだ。自分の攻撃から逃げおおせたと思っていた一輝を、シャカは一笑に付したわけである。
逃げることが不可能であると腹をくくった一輝は、シャカを倒すには攻撃しかないと決意を決めたのだった。
何十回でも、何百回でもお前を倒すには攻撃するのみということだ・・・。
賽の河原で子どもが石を積むようにな!!
そんな一輝に、情け容赦なくシャカは攻撃をしかけ一輝を燃やし尽くしてしまう!しかし、灰の中からフェニックスがよみがえるように、破壊された聖衣を修復してまとった一輝が必殺技を繰り出してきた!ここから一輝の反撃が始まる!!

いかにお前が強く、100万回俺を倒したとしてもそのたびにフェニックスはよみがえってくる!
そして最後にお前を倒す!!
鳳翼天翔!!
しかし、その技もシャカに軽く受け止められてしまう。
シャカ「フッ。君の鳳翼天翔など、私の前では涼風に等しい!」
鳳翼天翔を受け止められたものの、めげずに一輝は鳳翼天翔を繰り出した。だがむなしくも、その技はかわされてしまうだった。
一輝「またしても!フェニックス最大の奥義、鳳翼天翔がここまで完璧に通用しないとは・・・。
やはりこいつを倒すことなど不可能なのか?
俺があいつを倒さなければ、星矢たちや沙織お嬢さんの命を救うことができないんだ!」
必殺の鳳翼天翔が通用しないことで、絶望に打ちひしがれる一輝。しかし、彼が倒れてしまえばアテナも救えないことがわかっている一輝には、後退することは許されなかった。尚も一輝は、闘志に燃えていた。
そんな彼を見たシャカはある決意をする。
一輝よ、君は多少なりとも地獄の底を見てきた男
そんな男を、生身のまま六道へ落とそうとしたのは私の過ちだった・・・。
君にはそれなりの姿になって逝ってもらう必要がある。
そうすれば、否応なしに復活など二度とありえん!
この乙女座バルゴのシャカの最大の奥義を今から君に見せてやるぞ!!

天舞宝輪!!
ロールオーバーで画像が変わります
ついにシャカは、自身の究極奥義である天舞宝輪を発動させたのである。処女宮全体が曼荼羅に覆われた空間になっっていく。
一輝「何だ、これは!?」
シャカ「この天舞宝輪は、いわば宇宙の真理・・・。完璧に定められた調和の世界・・・。
いわば、天舞宝輪は攻撃と防御一体の戦陣とも言えるのだ・・・。」
一輝「攻防一体の戦陣!」
シャカ「一輝よ、この天舞宝輪の力が、今から君の五感を断つ!!」
そして、シャカの目がついに開かれてしまう!
一輝「シャカの目が開いた!?」
ロールオーバーで画像が変わります
シャカの目が開かれた途端、聖衣がひとりでに外れてしまい地面に沈んでいってしまった。再び一輝は丸腰となってしまったのである。
うわあああああああ!
ロールオーバーで画像が変わります
再び丸腰にされてしまった一輝は、今度は体が全く動かないことに気づく!そう、シャカによって一輝は触覚を立たれてしまったのである。
一輝「全身しびれて、俺の体全体が麻痺して動かない・・・」
シャカ「そうだ。一輝よ、君は今触覚を失ったのだ。
もはや動くことも、拳を振るうこともできない!」
シャカの攻撃は続き、一輝は触覚に続き嗅覚も奪ってしまう。その最中、一輝はシャカに強大な力を持ちながらも教皇に仕える理由を問い、さらにシャカ自身も邪悪の化身なのか問いかけをおこなった。
そんな一輝にシャカは、容赦なく彼の次の感覚、味覚を破壊してしまう
どうやら、次の場所は決まったな!
二度と口が利けぬようにしてやる!!
シャカはによって一輝の味覚は奪われ、しゃべる能力を失ってしまった。そして、今だに戦闘意欲を失わぬ一輝の目を見たシャカは、一輝の視覚も奪ってしまう。
最後に残った聴覚を奪おうとしたとき、シャカは一輝の問いに答える!
シャカ「その耳が聞えるうちに一つだけ教えてやる。
このシャカは、仮にも黄金聖衣を纏うアテナの聖闘士・・・。
正義のために戦うことはあっても、悪のためになど決して戦わない。
この宇宙全体の真理は無常ということだ。
完全なる悪、完全なる正義など存在し得ないのだ
私にはどんな相手も悪であるか、正義であるかわかる・・・。
その私が見た教皇は・・・正義だ!!」
そう言い放つと、シャカは一輝の聴覚も破壊してしまう。こうして、一輝は五感の全てを剥奪されてしまうのだった。
壮烈!友情に散った一輝
五感を完全に断たれてしまった一輝に対し、シャカが止めを刺そうとした。だが、寸前のところで瞬が意識を取り戻しチェーンでシャカの動きを止め、一輝の危機を救った。
シャカ「ふっ。君は、まだ生きていたのか・・・。」
瞬「兄さんを、むざむざ死なせるわけにはいかない!
シャカ、今度はボクが相手だ!!」
しかし、そんな瞬に手出しは無用と一輝が、五感の全てを断たれているにも関わらず、心の声で語りかけてきた。瞬もシャカもそんな一輝を見て、驚きを隠すことができない。瞬は言われるがまま、チェーンを収めた。あくまで瞬は一輝の勝利を信じてのからのことだった。
そんな瞬を尻目に、シャカは再び一輝に攻撃を仕掛けた。しかし、その攻撃を一輝はバリアのようなものを自分の体の回りに張り巡らせ、完全にはじいてしまう。それどころか、小宇宙を更に増大させシャカに反撃を仕掛け始めた。小宇宙の高まりに、処女宮が鳴動し、それを受けて倒れていた星矢と紫龍も意識を取り戻した。

シャカ「そうか、幻魔拳で君は肉体のみでなく、精神を攻撃するのを得意とするのだったな。
五感を全て失ったとはいえ、君の頭脳は確かに無傷!
これはいわば、君の精神から生み出された最後の抵抗というわけか!!」
肉体のみならず精神を攻撃することが得意の一輝は、その精神力でシャカに反撃を加えたのである。それを看破したシャカは、一輝に残されている第六感、頭脳を破壊しようと再び天舞宝輪を放った。
シャカ「よかろう!ならば最後に残された君の頭脳、第六感までも今、破壊してくれる!」
天舞宝輪!
シャカの容赦のない天舞宝輪が一輝を襲い、一輝は最後に残された第六感も失って、その場に倒れてしまった。これで一輝は意識すらも失ってしまったのである。今度こそ、六道輪廻に一輝を飛ばそうとするシャカ。
瞬が再び加勢しようとしたが、意識を失ったはずの一輝が心の声で再び瞬を制止した。心臓が動いているだけに過ぎないはずの一輝の小宇宙は更に高まり、シャカの小宇宙すらも覆い尽くすほどに増大していった。一輝は立ち上がると、シャカに組み付いき、自分の気付きをシャカに語った。
シャカ「なぜだ!?」
一輝「シャカよ、その答えはお前が俺に教えてくれたのだ。
目が見えないわけでもないお前が常に目を閉じていたのは、小宇宙を増大させるためだと知った!」
一輝「お前は人間の持つ六感の一つ、視覚をさえぎることによって常に小宇宙を高めていたのだ!
だが、お前の目が開かれた時、それまで蓄積されていた小宇宙が一輝に爆発し、
天舞宝輪のようなとてつもない技を繰り出す元となったのだ!!」
そう、一輝は六感を断たれたことで究極の小宇宙、セブンセンシズに目覚めたのである!一輝は、シャカが自らの視覚をさえぎることで小宇宙を高めていたことに気づき、小宇宙をを増大させるためにあえてシャカの天舞宝輪を受けていたのである。そうでもしない限り、黄金聖闘士の中でも最強の実力を誇るシャカを倒すことはできないと踏んだのである。
シャカに組み付いた一輝は、自分の小宇宙を最高点までに高めて、シャカもろとも自爆しようとした!
シャカ「おろかな!自分の命を捨ててまで相手を倒すなど、そんな勝利に何の価値がある!?」
そんなシャカに対し、一輝はこのように返答した。
一輝「神にもっとも近い男と戦うとき、命を投げ出せず勝てるほど甘くはないはずだぜ!」
シャカ「やめろ、一輝!このままでは二人とも粉々に消し飛んで、一片の肉も残らないぞ!!」
そう言い放つと、一輝はシャカとともに爆炎の彼方に消えていった。
一輝「さらばだ、瞬!星矢たちとともに、最後まで男らしく戦うんだぞ!」
瞬「兄さぁぁぁぁん!」
星矢&紫龍「一輝!」
すさまじい爆発の後、処女宮に残されたのはバルゴの聖衣のみであった。
瞬「兄さん・・・」
悲しみにくれる瞬を置いて、星矢たちは続く天秤宮に向かおうとした。だが、瞬は一輝が残した最後の言葉を思い出し、決意も新たに、星矢たちとともに続く天秤宮へと駆け出して行ったのであった・・・。
兄さん、ボクも男だよ。すばらしい兄さんを持った誇りを胸に戦うよ(もどる)