XM-X1 クロスボーンガンダムX-1 フルクロス

バンダイ 1/100MG(マスターグレード)シリーズ

価格4725円(税込)

書いた人:牡牛座黄金聖闘士HUYU


画質が悪いのはホンマカンベンしてください。
写真1:木星帝国の悪しき野望を砕くため、立ち上がれ、ガンダム!!ってそりゃ《SEED》や!!

『機動戦士クロスボーン・ガンダム』とは?

キットのレビューに入る前に、『クロスボーン・ガンダム』がいかなる作品であるのかを説明させていただきたい。
まず皆さんは『機動戦士ガンダムF91』という作品をご存知だろうか。
劇場公開作品である『F91』はこれをプロローグとして後にテレビで放映される予定であったが、残念ながら興行成績が伸びなかったため、テレビ放映の予定は中止となってしまった、不遇のガンダムである。 だがしかし、『F91』の主人公である《シーブック・アノー》とヒロイン《セシリー・フェアチャイルド》のその後を描いた作品があった。それが『機動戦士クロスボーン・ガンダム』(注1)である。
今回紹介するキット《クロスボーンガンダムX-1フルクロス》(以下フルクロス)はシリーズ最新作『鋼鉄の七人』に登場する予定(注2)の、クロスボーンガンダムの新しい形態である。
注1:角川書店刊の雑誌《月刊少年エース》の創刊と同時に連載が開始された。原作は富野監督が手掛け、長谷川祐一氏が作画を担当している。現在、海賊軍と木製帝国の戦いを描いた『機動戦士クロスボーン・ガンダム』全6巻、海賊軍の一人、《ウモン・サモン》の悲恋などを描いた短編集『スカルハート』、そして新シリーズ『鋼鉄の七人』1巻(以下続刊)が発売されている。

注2:フルクロスを装備したこの形態、実は本編にはまだ登場していないのである。(コミックスの表紙や総扉絵などには登場している。)したがって、キットに付属している武器でもコミックスには登場しない可能性だってあるという事を頭の片隅にでも置いておいて欲しい。

新旧主人公機対決!クロスボーンガンダムX-1 VS ガンダムF91

(1月某日深夜2時前、HUYUは眠るのも忘れて、模型作りに没頭。そして遂に完成させたのであった。)

牡牛座黄金聖闘士HUYU(去年の面白アニメは《涼宮ハルヒ》だけかと思いきや、《スーパーロボット大戦OG》や《コードギアス》などが放送開始し、ロボットアニメが豊作でした。今年はなにやらガイナックスの新作等で大豊作の予感…。今年も初心貫徹、ロボ道・燃え道を突っ走って行こうと思います。以下HUYU)(布団に入りつつ)「ふぁぁぁぁ…、なんかもう眠てーよ、と思ったらもう2時前か。明日も学校あるし、もう寝よ。それにしてもクロスボーンは本当にカッコいいなあ。ムニャムニャ…。」

電光勇者超特急ヒカリガイン(コイツ、自分に憑依したイマジン(注3)に何コメント求めてやがるんだか…。まぁこいつあまり友達いないし、しばらくは付き合ってやってもいいか。以下ヒカリ)「ようHUYU、久しぶりだな。」

HUYU「本当にな。このまま消えてしまえばよかったのに。

ヒカリ)「ん?今なんか言ったか? そりゃそうとこれが今回のテーマ《フルクロス》か。接近戦用に重点をおかれたMSなんだろ。何か弱そうだなあ。」

HUYU「お前今何と言った?弱そうだと?そんな事言う奴には、一撃粉砕、鉄拳制裁!T-Linkナッコォォォォッ!!」

ヒカリ「殴ったね!?親父にもぶたれたこと無いのに!!」

HUYU「殴られずに一人前になった奴が何処にいる!?って、やらすな!!」

ヒカリ「おお、ノリ良いなあ。」

HUYU「貴様に弁解のチャンスをやろう。で、何処が弱そうだと?」

ヒカリ「何か強気だな、今回。まあ良い。では言わせて貰うがな、接近戦用に重点を置かれているということは、相手に近づかなきゃろくな攻撃できないって事だろ?F91が相手だったらヴェスバーで撃墜確定じゃないのか?。」
ヴェスバー
忘れた人のためにF91のコラムから画像を持ってきました

HUYU「それは、当たるか、当たった一撃が有効な物であればの話だろ?」

ヒカリ「な、なんやて!?どういうこっちゃ!!」

HUYU「フルクロスはな、ビームに対しては絶対無敵の装備なのだよ!!装甲自体はABCマント(注4)の積層でできているから積層させた枚数分ビームに対する対弾性は跳ね上がっているし、更にIフィールドジェネレーター(注5)も装備している。ヴェスバーの出力がどれだけ高かろうがもはや相手にならないね。例えそれら装備が無くても機動性はこちらの方が勝っているから、かわせば良いというだけの話だ。」

ヒカリ「なんてこった…。あ、でもさ、機動性はこっちだって高いぜ。『質量のある残像』も出るし。ビームシールドだって標準装備だし…。」
ビームシールド
忘れた人のためにF91のコラムから画像を持ってきました

HUYU「甘い、甘いぞ。わた飴にハチミツかけて食うより甘い。『質量のある残像』確かに脅威だが、ビームシールドなら最早恐れるに足りんな。宇宙世紀130年代にはもうビームシールドが大抵のMSに装備されていて当然という状況だ。コレがどういうことか判るか?」

ヒカリ「まさか、何かビームシールド対策がなされていると言うのか!?」

HUYU「そう、その通り!!クロスボーンに装備されているビーム・ザンバームラマサ・ブラスター(注6)は切れ味鋭いからな。防御してもシールドごと腕が吹っ飛ぶのが関の山(注7)という訳だ。」

なぜか使われてなかった画像その1
確かに強力そうなビームサーベルだ(射手座のロリ黄金聖闘士より)

ヒカリ「ダメだ…、到底勝てる気がしない…。」

HUYU「お婆ちゃんが言っていた…。(←本当はキンケドュの台詞です。by射手座のロリ黄金聖闘士)パイロットが機体の性能を引き出せなければ、どうという事はない。(仮面ライダーカブト風)結局最後はパイロットの腕次第ということさ。」

ヒカリ「どういう婆ちゃんだよ!?」
注3:HUYUの夢の世界の住人、かと思いきや実はHUYUに憑依したイマジンだった!?(1月より放送開始した、《仮面ライダー電王》に登場する、怪人のベースになる精神体。人に憑依し願いを叶える代わりに精神エネルギーを喰い怪人として実体化する。)何時の間にやら契約したことになっていた。クーリングオフ、可能ですか?←無理(byヒカリ)

注4:アンチ・ビーム・コーティングマントの略。ビーム砲の直撃に対して表面が蒸発することでエネルギーを打ち消す装備。対弾性は平均で5発、長所はビームシールドと違って敵に発見されにくいことと、エネルギーを喰わないので稼働時間を延ばせることにあるようだ。

注5:その歴史は意外と古く、『一年戦争』(機動戦士ガンダム)の頃から実用化されていた装備。昔は大型だったが宇宙世紀130年代には小型化に成功。MSの腕に仕込めるほどになっている。

注6:ビーム・ザンバーはクロスボーンガンダム系列のMSに共通で装備されている武装。要するに強力なビームサーベルである。バスターガン(ビームピストル)と合体する事でザンバスターというビームライフルとしても用いることが可能なマルチプルウェポンである。
ムラマサ・ブラスターは元々は《クロスボーンガンダムX-3》に装備されていた武器で、本体外縁部に7対、計14基のビーム発生器と先端部にビームガンを内装している。ビームガン銃口からビーム刃を形成し、Zガンダムのようにロング・ビームサーベルとしても使用できる。

注7:《クロスボーンガンダム》のコミックスにこのように描かれているシーンが存在する。(コミックス4巻『クロスボーンVS F91』参照)やられた相手はガンダムF91(量産型だけど。)どちらも好きなMSなので、なんか複雑な気分である。

死地からの復活!新装クロスボーン・ガンダム

このキット《フルクロス》は昨年バンダイより発売された《MGクロスボーンガンダムX-1(Ver,Ka)》にフルクロス等の追加パーツがプラスされた、同社お得意の「金型流用+αキット」である。しかし1000円も価格を吊り上げるだけあって追加パーツもなかなか満足度の高い物になっている。また、《Ver,Ka》の頃のパーツもほぼそのまま付属しているので、初登場時の《クロスボーンガンダムX-1》(ただしクロスボーン・バンガードのマーキング、ABCマントは付属しない)、リアスカートアーマーをスクリューウィップ内臓式に換装した《X-1改》、胸にドクロレリーフを付けた《X-1改・改(スカルハート)》など、コミックスに登場するほぼ全ての形態に組み替えることが可能となっている(注8)。
シザーアンカー発射!
写真2:接近戦用にチューンされている為、乗り手を選ぶマシン。それがクロスボーンガンダム

木星帝国の新型MSに対抗するため、新しい装備が開発された。
写真3:スクリューウィップが搭載されたX-1改

海賊軍を抜けたキンケドゥからトビアへ、その志と共に機体は引き継がれた。
写真4:胸にドクロを掲げるその姿から誰言うとも無く《スカルハート》と呼称される機体


クロスボーンガンダムX-1(注9)
頭部(ヘルメットやフェイス)パーツや胸に取り付けるドクロのレリーフがコミックス版のデザインに近い形状に変更されている。しかし、フルクロス装着の際に取り付けるアンテナのために側頭部に穴が空いているので、気になる人はヘルメットパーツをもう1セット用意してパテで埋めるか、《Ver,Ka》のパーツを利用して改造すれば良い。
プロポーションの方はかなり良好だが、各部のディテールが《Ver,Ka》のままなので、コミックス版で追及したい人はパテ等を用いて埋めると良い。
フェイスオープンは設定どおり差し替え無しで行うことが可能だ。
敵の意表つくこと間違いなし!
写真5:ドクロベー様を頭部に掲げる、やたら凶悪な面構えのガンダム。
合言葉はやっぱり「お仕置きだーべー」!?
ロールオーバーで画像が変わります

細かいパーツがかなり多いのでパーツの切り出し、組み立てには細心の注意を払っていただきたい。頭部に取り付けるドクロのレリーフやフェイスガードなど細かい部品は切るだけで冷や汗ものである。また、このキットは《MG F91》同様ポリキャップを使わず、関節軸などは全てABS樹脂製のパーツとなっているが、パーツ同士のかみ合わせが硬い部分があり、失敗すると分解に手間取る上に下手したら破損してしまう。かく言う自分もフロントスカートアーマーの可動軸のはめ込みに失敗し、分解しようとしたら白くひび割れてしまった。残念なことこの上ない。
また《MG F91》に付属するラフレシア・スタンドに飾ることも出来るが、あまり嬉しいギミックとは思わない。普通のスタンドの方が嬉しいぞ。

コアファイター
コアファイター
写真6:特徴的な形状のコアファイター。

イメージ通りに機首が変形、クロスボーンガンダムの背中に合体することができる。キャノピーはクリアパーツで、中にパイロットも乗っている。背中から4方向に伸びる特徴的なメインスラスターは稼動範囲が広く、設定通り折りたたんだ状態にも出来る。



なぜか使われなかった画像その2とその3
何と、ここまで可動する(射手座のロリ黄金聖闘士より)

ただし、本体とコアファイターのロックがかなり丈夫なので、一度合体させると上半身を分解しなければ取り出せない。
何てことだ…。
写真7:ここまで分解しないと取り外せません。まさに脱出装置


フルクロス
今回の目玉商品(?)
写真8:分厚いコートのような装備。

おそらくこのキットの最大の見所といえる追加パーツ。裏表のパーツはもちろん、各部のダクトまで色分けされているので、ストレート組みでも十分にカッコいい。装着すると立て襟の分厚いコートを纏った様な姿になる。
かなりでかいパーツなので可動に干渉しないかという心配もあるだろうが、コレ自体が幅広い可動範囲を持ち、また本体肩部装甲の可動と相まって、腕の可動が妨げられる事はあまり無いようだ。また、肩部のドクロレリーフはボクシンググローブのように手に装着が可能となっている。何の意味があるんだか
ちなみに胸部分に取り付ける装甲はコミックス版では描かれていない。どういう訳か調べてみると、以前発売された《GUNDAM FIX FIGURATION(GFF)》の《クロスボーンガンダムX-3》が《X-1改・改(スカルハート)》に組み替え可能で、スカルハート用に付属するフルクロスには今回のMGと同じデザインの胸部パーツが装着されているとのこと。MGの方がGFFに準拠したのであろう。
原作のイメージを重視したいなら取り付けなくても良いだろう。むしろ付けない方が腕の可動に干渉しないので個人的には良いと思っている。
コミックス版フルクロス?
写真9:胸部増加装甲は別に無くても気にならない。腕の可動域も広く取れるし。


ここからは付属する武器の紹介だ。

ムラマサブラスター
武器セットその1
写真10:「ピーコックスマッシャーだけ裏表逆…。」
「お仕置きだーベー」
「ドクロベー様、お許しくださいませー!ヒ〜…。」

今回新規に付属した武器の一つ。柄の部分に取り付けるドクロレリーフは、本体に取り付けるパーツ同様、コミックスの作画に準拠した『ドクロベー様』になっている。大きさの割に片手でも保持しやすい。しかしロング・ビームサーベルが付属しない。X-3に付属するつもりなのだろうか?

ピーコックスマッシャー(注10)
イメージ通りに開閉することが可能で、見た目も悪くないのだが、その形状とパーツ数の多さから前が重くなってしまい、非常に持たせにくい。カッコいい武器なだけに非常に残念だ。なお、パーツを全て取り外すと、ピーコックスマッシャーに改造される前(?)の銃になる。
ランダムシュート!!
写真11:重いから、両手でないと支えきれません。(写真4はかなり無理して持たせてます。)


ビームシールド
ブランドマーカーを展開することで発生するという設定のシールド。《Ver,Ka》には付属していなかったが、今回新規パーツとして付属した。先に発売された《F91》や《ストライクフリーダム》のシールド同様PET素材で薄く成型、グラディエーション塗装が施されている。ただし軟質素材のパーツ同士で固定するので、かなり組みにくかった。
俺にビームシールドを使わせたのは、お前が初めてだ!
写真12:ちなみにキンケドゥさんは、このビームシールドを用いて大気圏突入しました。


各種武装
武器セットその2
写真13:全てX-1の機体各部に内装されている武器です。まさに歩く武器庫だな。

上記に挙げたこれらの他、ザンバスター(ビームザンバー+バスターガン)、スクリューウィップ×2、ブランドマーカー×2(ビームシールドと同じ位置に取り付ける)、ヒートダガー×2、シザーアンカー×2(フロントスカートアーマーが変形する。)、ビームサーベル×2と、豊富な武器が付属する。
ザンバスターは設定どおりビームザンバーとバスターガンに分離、スクリューウィップやヒートダガーは柄の部分を本体各部分に収納することができる。また、ヒートダガーは取り外した刃の部分を足の裏に装着することも可能だ。ちなみに《Ver,Ka》の頃に指摘されていた「ビームザンバーが保持しにくい」という弱点は解消されているようだ。
飛び降りろ!コクピットを潰すぞ!!
写真14:クロスボーンガンダムの装備の中ではヒートダガーとビームザンバーの次ぐらいに使用頻度高いのでは?

ライダァァァ、キィィィック!!
写真15:左右の足に2本ずつ格納されているヒートダガーは足の裏からも射出可能。
敵機体の頭を踏み台にするついでにセンサー系統も潰していくぞ。


難点といえる部分もあるが、ボリュームもあってなかなかの良キットなので、《Ver,Ka》を買ってしまった人にもお勧めしたい。丸ごと余る本体は《X-3》等のバリエーションを作るのに利用すれば良いだろうし。
注8:出来ないのは機体各部を《X-3》のパーツに換装した《X-1パッチワーク》ぐらいであろう。

注9:元は海軍戦略研究所(サナリィ)が開発した試作MSで正式な型式番号は「F-97」。実戦データを収集するため、宇宙海賊として再興したクロスボーン・バンガードに極秘裏に譲渡される。型式番号はその際、製造元不明とするために「XM-X」に変更された。尚サナリィは、木星帝国との戦いが地球圏にまで及んだため、F-97を連邦に売り込む訳にはいかなくなり、赤字を抱えてしまう。

注10:海賊軍残党がジャンクパーツを組み合わせて作成した武器。扇状に展開することで9発のビーム砲を広域に放つことが可能となっている。ピーコックとは孔雀のことで、扇状に開く雄の孔雀の尾羽をイメージして名付けられたとされている。

『鋼鉄の七人』

宇宙世紀133年、地球圏から最も遠く離れた人類の生活圏である木星圏において、当事者達以外には誰にも知られていない戦いがあった。《ベラ・ロナ》(注11)を筆頭に再興したクロスボーン・バンガード(以下海賊軍)と、木星帝国(ジュピターエンパイア)の戦いである。
地球からの交換留学生の一人として木星圏にやってきた主人公《トビア・アロナクス》は木星帝国の目的が地球侵攻であることを偶然知り、殺されそうになった所を海賊軍のエースパイロット《キンケドゥ・ナゥ》(注12)に助けられる。トビアは木星帝国の兵士に追われていた謎の少女《ベルナデット・ブリエット》(注13)と共に海賊軍に参加。多くの戦いを通じて人として、ニュータイプとして成長していく。
その後、海賊軍と木星帝国の戦いの波は地球圏にまで及び、地球連邦軍と木星帝国の武力衝突に発展する(木星戦役)。この戦いの中で海賊軍は木星帝国総統《クラックス・ドゥガチ》を倒し、戦いは終結した。

しかし、ドゥガチを倒したからといって、木星帝国が変わった訳でも、ましてや戦いの火種が消えた訳ではなかった。

宇宙世紀136年、木星帝国から脱走、逃亡中の所を海賊軍残党によって保護された女性《エウロペ》(注14)によってもたらされた情報によると、ドゥガチの地球侵攻の切り札という計画はまだ生きており、今もその準備が進められているという。「神(ゼウス)の雷」と名付けられたその計画は「木星で建造されたコロニーレーザーで6億km離れた地球を直接攻撃する」というものだった。計画実行までのタイムリミットは2週間。さらに確実に阻止するためには7人の腕利きパイロットが必要となる。しかし、作戦の鍵となるはずだったサナリィの新型MS《F99》(注15)は木星帝国の新総統の半身《影のカリスト》(注16)の手によって全て破壊されてしまう。絶対的に不利な状況の中、まだ希望は残されていた。アナハイム・エレクトロニクスが開発したMS《イカロス》(注17)である。しかし、実験中に地球に墜落したその機体は現在行方不明。更に『神の雷』計画の妨害を恐れる木星帝国も、破壊するために狙っているのだった。
注11:海賊軍の母艦《マザーバンガード》の艦長。10年前、コスモバビロニア戦争を終結に導いた彼女は、コスモバビロニアと木星帝国が裏で繋がっていた事を知る。そして父の下を去ることで取り戻した《セシリー・フェアチャイルド》の名を捨て、再び《ベラ・ロナ》として戦うことを決めるのだった。

注12:クロスボーンガンダムX1のパイロットを務める、海賊軍のエース。キンケドゥという名は偽名で、本名は《F91》の主人公《シーブック・アノー》。セシリーの名を捨て戦う彼女を支えるために自身も名を捨て共に戦う事を誓う。木星戦役終結後は2人で海賊軍を抜け、2人にとっての本当の名を取り戻す。その際トビアに託されたX-1は胸にドクロのレリーフを取り付けられ、《スカルハート》と呼ばれるようになる。

注13:実はクラックス・ドゥガチの娘で、本名を《テテニス・ドゥガチ》と、いう。父が滅ぼそうとする地球がいかなる星かを確かめるため、交換留学生の艦に密航するが、海賊軍と帝国軍の戦闘に巻き込まれ、マザーバンガードに乗り込んでしまい、以降行動を共にする。周囲の人曰く「体が小さい上に何処も出っ張ってないから何処にでも潜り込める。」密航の達人だとか何とか…。

注14:クラックス・ドゥガチの後妻で、ベルナデットの義理の母。基本クールな人だが、全然出っ張ってないベルナデットの身体を見て「もっと子供のうちに栄養のある物を食べさせるべきだったか」と心配する、母の(?)一面も持つ。

注15:クロスボーンガンダム(F-97)の存在が連邦に露見、赤字を抱えてしまったサナリィが社運をかけて開発した、ミノフスキードライブ(光の翼)を搭載したMS。計算上では地球ー木星間を1週間で飛べるという。実は開発メンバーの中に『機動戦士Vガンダム』の主人公《ウッソ・エヴィン》の母、《ミューラ・ミゲル》がいる。

注16:エウロペの実の弟。ニュータイプを超える能力を持つ自らを『サイキッカー』と分類する。彼には双子の兄がおり、その兄は《光のカリスト》と名乗っている。

注17:アナハイム・エレクトロニクス社が、F-99を模倣して開発したとされる機体。ちなみにイカロスとは蝋で固めた翼で空を飛び、太陽の熱で翼が溶け墜落してしまったという神話上の人物。サナリィが墜落事故に皮肉を込めてこのコードネームを付けた。


はたしてトビアたちは木星帝国よりも先にイカロスを見つけることが出来るのか?七人のパイロットは集まるのか?そして「神の雷」計画を阻止することができるのか?

気になる続きはガンダムエース誌上で連載中の『機動戦士クロスボーン・ガンダム〜鋼鉄の七人〜』を読もう!!

昔の話だ、忘れろ。(MG ガンダムF91のコラムへ)

木星帝国は、あれから全く変わってはいないぞ。テテニス。(戻る)