S.H.Figuarts
仮面ライダーディケイド

バンダイ S.H.Figuartsシリーズ

定価:2940円(税込)


S.H.F 仮面ライダーディケイド
「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ!」

ライダー大戦
光 夏海ヒカリ ナツミは、ある夢にうなされていた。多くの仮面ライダーが一つの標的に向かって戦いを挑む、《ライダー大戦の世界》。やがて、全ての仮面ライダーを滅ぼした者が姿を現し、夏海はその者の名を呟く。

世界の破壊者
夏海「・・・ディケイド・・・」

夢はいつも、そこで終わりだった。

現実に戻ると、奇妙に歪んだ写真に対するクレームへの対応に迫られる毎日。写真の撮影者は門矢 士カドヤ ツカサ。ある日、ふらっと街に現れ、夏海の祖父が営む写真屋・光写真館に居候している男である。

士が写真を撮ろうと、カメラを覗くと、ファインダー越しに謎の青年・紅 渡クレナイ ワタル(仮面ライダーキバ)が姿を現す。渡は士に「ディケイド。今日、貴方の世界が終わります。」と、告げるが、士には何の事だかわからなかった。

士が謎の言葉に首をかしげていると、そこに夏海が現れた。「何故、あんな写真ばかりを撮るんですか!」と士に説教する夏海。その時、突如として空に光のオーロラが出現。その中から怪生物が大量に姿を現し、街を襲い始めた。士と夏海がいた公園もオーロラによって遮断されてしまい、その向こう側の世界で士は渡と対峙。渡は「貴方のベルトと、バックルはどこですか。世界の崩壊を防ぐには、貴方の力が必要です。」と言い残し、姿を消した。

一方、次々と襲い来る怪生物、怪人から逃げ惑う夏海は、瓦礫の中からバックルと本のような物を発見する。それは彼女の夢の中に現れた、破壊者・ディケイドが身に着けていた物だった。背後からかけられる、自分を呼ぶ声に振り向くと、壁となったオーロラのむこうに士がいた。士の無事を喜ぶ夏海であったが、その背後にもう一人の夏海が現れ、さらに怪人へと姿を変える。

突如として現れた怪人―ワームに追い詰められる夏海。しかし、士にはオーロラの壁を越えることが出来ず、夏海を救うことも出来ない・・・。自分の無力さに苛立ちを募らせる士。その時、夏海の手にある物が握られている事に気がついた。それが渡の言う、《ベルト》であると察した士は、夏海からそれを受けとり、腰に装着。本から一枚のカードを取り出し、バックルに挿入すると、士は仮面ライダーディケイドへとその姿を変えた!

変身!
「変身ッ!」

Kamen Ride!"DECADE"!!

ディケイド・参上
夏海「士君・・・どうして!?」

士が自分の夢の中に現れた、ディケイドとなった事に夏海は驚きを隠せない。立ちはだかるワームに対し、ディケイドは一枚のカードを取り出しバックルに挿入。その姿を仮面ライダーカブトへと変え、ワームを駆逐していった。

Kamen Ride
Kamen Ride! "KABUTO"!!
Attack Ride! "CLOCK UP"!!

その後も、怪人・オルフェノクに対し555ファイズに変身したり、魔化魍マカモウに対し響鬼ヒビキに変身するなど、何故自分が戦い方を知っているのか、戸惑いながらも敵を倒していった。

再び元いた世界に戻った士と夏海は、そこで怪生物同士の争いを目にする。ひときわ巨大な怪生物が墜落し、大爆発が起こる。爆発の炎から逃れようとする人々・・・その時、突如として世界が静止した。静止した炎の中から現れた渡は、士には世界の崩壊を止めるため、9つの世界を旅して仮面ライダーを破壊するという役目があるのだと言う。さらに士の旅が終わるまで、この世界の崩壊の進行を食い止めておくと言って渡はその姿を消した。

「これから旅する世界の中に、自分の世界があるのかもしれない。」と、考えた士は、世界を救う旅に出る事を決意。夏海もまた、士がディケイドに変身した事に不安を覚えつつ、彼についていくことを決意する。・・・しかし、どうやって世界を移動するのか、その方法を士は知らなかった。その時、写真館の壁に飾られた絵が、別の絵に変化した!

思い当たる節があって外に飛び出した士は、写真館の周囲が別の場所に変化している事、自分の服装が警官の制服姿となっている事に驚く。その時、無線機から『未確認生命体と交戦中。周囲の警官は至急現場に急行せよ』と声が流れてきた。未確認生命体という言葉から、士はここがどんな世界なのか、理解する。そう、ここは【仮面ライダークウガの世界】だったのである!

クウガの世界

俺はピンクじゃない、マゼンタだ!
『仮面ライダーディケイド』は、『クウガ』から続く平成仮面ライダーシリーズの10周年を記念して制作された作品である。

世界の崩壊を防ぐ為に旅し、戦っているはずなのだが、なぜか行く先々で【世界の破壊者】呼ばわりを受け、現地の仮面ライダーからは敵扱いを受ける。そもそも士の目的は【仮面ライダーの破壊】にあるはずなので、それで都合が良いような気もするのだが、彼は目の前で起こる世界の危機を見て見ぬ振りできるような輩ではないようで、そうなると現地の仮面ライダーたちと協力し、これを打ち破り、仲間となっていくのである。

反目しあいながらも戦いの中で互いを認め合い、仲間となっていく―このスタンスは村枝賢一氏が『仮面ライダーSPIRITS』の中で描く仮面ライダーZXゼクロスと共通している部分であるように思う。10人目の仮面ライダーということで、そこら辺を意識している部分でもあるのかもしれない。

ディケイド:正面 ディケイド背面
ZX先輩曰く、10をモチーフにした胸のデザインと放送回数が少ない事に親近感を感じるとか・・・。
後者は明らか余計ですね。っていうかテレビスペシャルが一回のみの人に、言われたくないですね。

作中での色指定はマゼンタとなっているのだが、S.H.Fではなぜかピンク色となっており、パッケージの色も眼に痛いピンク色となっている。何か致し方ない事情でもあったのかと思っていたら、どうやら本気でピンク色である物として塗装していた模様。制作側と商品化側で、何か食い違いでもあったんだろうか・・・?

ディケイドの展示プレート
フィギュア担当者はディケイドの色をピンクと思っている証拠
次で述べる顔の不出来も認識している模様
サムネイルをクリックすると大きな画像が見られます

バーコードをモチーフとした頭部のブレード部分や、クリアーパーツ使用のディメンションヴィジョンなどは納得の再現度なのだが・・・

ディケイド:顔
よーく見てみよう・・・なんか変ですよ?

台形を逆にした形となっていなければならないはずのマスクのアゴ部分の形状が、作中とは違っていたのだった。番組放送中に発売にこぎつけようとするあまり、こういった所に目が向かなかったのだろうか? 他に不満がないだけに、もったいないミスである。

マスクといえば、こういった逸話がある。仮面ライダーのスーツのマスクは、接近して撮影する為のハイディテール仕様の物と、アクションシーン用の二種類が作られるのだという。ハイディテール仕様のマスクはその名の通り見た目重視のものであるため、視界はものすごく狭くなっており、ディケイドの場合は左右ディメンションヴィジョンの間の僅かな隙間しか視界は確保されていないという。アクションシーン用のマスクは視界の広さが確保されているというが、その昔、バイクレースに出場した某仮面ライダーが、第一コーナーに差し掛かる前からクラッシュしたという例もあるし、まぁ、所詮はその程度ということなのだろう。

・・・そんなマスクで大見得切ったポーズをとったり、派手なアクションを行うスーツアクターさんは、本当に偉大である。

閑話休題。さて、付属武器・ライドブッカーは、腰に取り付けるブックモードの他、ガンモード、ソードモードが付属する。

ライドブッカー

ライドブッカーは普段はライダーカードを格納するデッキケースとして機能し、戦闘時には二種類の武器へと姿を変える、便利なアイテムである。

ガンモード
ライドブッカー・ガンモード

ソードモード
ライドブッカー・ソードモード
ロールオーバーで画像が変わります

ディケイドが他のライダーの能力を行使するときに使用する、ライダーカードもとても細かい物が付属する。印刷の精度はとても高く、カードのキャラクターの名前も判読できるくらいのレベルである。

ライダーカード
カッターやハサミで、切り取って遊ぼうライダーカード!
・・・ただしデータカードダスでは使えないぞ!!

武器用持ち手、平手などが付属する交換用手首の中には、カード用の手首も付属するので持たせることが出来るが、流石に切り取るのはもったいないので、このままである。

ディケイドはライダーカードを変身ベルト・ディケイドライバーにセットする事で、カードに描かれたライダーに変身。そのライダーの必殺技を使用できる。ディケイド自身の必殺技としては、自身が描かれたカードをセットして使用するファイナルアタックライド・ディメンションキックがある。

ファイナルアタックライド@
Final Attack Ride

ジャンプ
「ハッ!」
ロールオーバーで画像が変わります

ディメンションキック
「ハァァァァァッ!」
ロールオーバーで画像が変わります

ベルトから発したホログラムカードを突き破る事で、そのエネルギーを取り込み、蹴りに乗せて叩き込む、という技である。2010年5月と6月に、このファイナルアタックライド時のホログラムカードのエフェクトパーツとスタンドがキャンペーンで配布される模様。興味ある人はぜひチェックしておきたい。

付属品や可動範囲など、他はどこをとっても不満は無いのに、マスクの形状だけが非常に残念である。バンダイお得意のウェブ通販でバージョンアップした頭部を発売するとか、そういう事はできないものか。・・・うーん、難しそうである。

僕のはシアン。空色じゃないよ。
仮面ライダーディエンドは士の行く先々に現れる謎の青年、海東 大樹が変身する、『ディケイド』におけるライバル的存在で、ある時は味方、ある時は敵として登場する、イマイチはっきりとしないヤツである。

変身アイテムであり、武器でもあるディエンドライバーに、ディエンドが描かれたカードをセット。その引き金を引くことでディエンドへと変身する。

ディエンド参上
Kamen Ride! "DIEND"!!

ディケイドのマゼンタとの対照的なカラーリングということで、ディエンドはシアンとなっているが、どー見ても水色にしか見えない・・・。

ディエンド:正面 ディエンド:背面
データカードダスを意識してか、ディケイド同様、頭部や胸アーマー、肩アーマーの形状にバーコードっぽい意匠が見られる。

海東の本職は泥棒(怪盗)で、それぞれの世界の【最高の宝】という物を求めて旅をしている。あくまで本分は宝を手に入れる事にあるので、戦闘にもあまり積極的ではない。「見ていたまえ。これが僕の戦い方だ!」と、偉そうな事を言う割に、形勢が傾くと姿をくらまして逃げる。自信家っぽいところのある海東だが、実はすごく弱いんじゃないだろうか・・・? 正直な話。こんなフラフラしてるヤツ、あまりかっこいいとは思えない。

アーマーが角張っているので、ちょっと可動がしんどい部分があるが、ディエンドの基本的な戦い方は銃を撃つことのみなので、そんなに気になる事でもない。

ディエンドライバーと、ディケイドと同じ構成で交換用手首、ライダーカードが付属する。・・・ディケイド同様、もったいないから、切り取ってはいないわけですが。

付属物一覧
ディエンドライバーとか、武器持ち手とか、カード用持ち手とか、平手とか。

ディエンドのカメンライドはカードをディエンドライバーにセットし、引き金を引くことで行われる。ディケイドのように自身が変身するのではなく、仮面ライダーを召喚して戦わせるのである。召喚されるのは、仮面ライダーファムや仮面ライダーコーカサスなどといった敵役やサブキャラクターとして各作品に出てきた仮面ライダーで、意志は持たないが一緒に戦闘に参加し、よく時間稼ぎをしていた。

必殺技であるファイナルカメンライド・ディメンションシュートは、高出力のエネルギーの塊を、敵に向かって放つ技である。

ディエンド:ファイナルカメンライド
Final Kamen Ride!

ディメンションシュート

多対一で明らかピンチに陥っている戦況であっても、一発撃てばそれでトドメとなっている事から、かなりのチート技だと思われているが、有効射程距離圏内に敵が集まる状況を狙って撃てないでいるからピンチっぽく見えるだけ、なのではないかと思うんだが・・・。でなかったら、どこもいいところが無いじゃないか!?

話数が少ないくせに出したばっかりに、イマイチキャラ立ちしていないような。そんな哀れな印象のディエンドであった。

仮面ライダーディエンド ディエンドの展示プレート
魂フィーチャーズではこんな風に飾られていました
サムネイルをクリックすると大きな画像が見られます

歩く完全ライダー遺影
9つの仮面ライダーの世界を旅した士は、新たに現れた世界【ネガの世界】を訪れた。ネガの世界とは、ダークカブト仮面ライダーリュウガなどの黒い敵ライダーの世界であった。今まで集めてきたライダーカードが反転、ネガ状態となってしまったため使用不能となる。迫り来る黒い敵ライダーらにディケイドは苦戦を強いられるが、ケータッチを手に入れたことで、ディケイドは新たな姿コンプリートフォームに変身できるようになる!

ケータッチのタッチパネルに表示されている、歴代平成仮面ライダーのエンブレムを番組の放送順に一つずつ押した後に、ディケイドライバーをはずしてケータッチと付け替えることでコンプリートフォームへと変身する。

ケータッチを操作するディケイド
クウガ、アギト、リュウキ、ファーイズ、ブレイド、ヒビキ、カブトォ、デンオー、キバ!

コンプリートフォームに変身!
Final Kamen Ride! "DECADE"!!
ロールオーバーで画像が変わります

ディケイドライバーとケータッチを入れ替える図
ロールオーバーで画像が変わります

コンプリートフォームに変身したディケイドは、ケータッチのパネルに表示されるライダーのエンブレムをタッチする事で、対応するライダーの強化フォームを自身の隣に召喚し、その必殺技を自身の攻撃として行使する事が可能となるなど、これまで繰り返されてきた不毛極まりない【最強の仮面ライダー議論】に一石を投じる存在となっている。・・・ってか、全部使えるんだったら、間違いなく最強だよね?

アギトや電王など、パワーアップして全部乗せな姿となるライダーが平成仮面ライダーの中にはいるが、ディケイドはある意味では最強の全部乗せライダーであるといえるだろう。

コンプリートフォームになると、全身の塗り分けがマゼンタと白からシルバーに変更され、マゼンタの使用箇所は顔面や肩アーマー、胸部のライン部分のみとなり、落ち着きのあるカラーリングとなっている。

コンプリートフォーム・正面 コンプリートフォーム・背面
通常形態と比べて落ち着きがあり、カラーリングは好みです。・・・カラーリングだけだがな!

コンプリートフォームに変身すると、ディメンションヴィジョンは赤色に変化。胸部アーマー、左右両肩アーマーが【ヒストリーオーナメント】と呼ばれる増加装甲に変化する。で、やはり一番印象に残るのは、そのヒストリーオーナメントと頭部に配置されている平成仮面ライダー10人の遺影、もとい、仮面ライダーカードであろう。頭部にコンプリートフォームを配置し、胸部中央から時計回り順に、クウガ、アギト、リュウキ、555、ブレイド、響鬼、カブト、電王、キバのカードがシールによって再現されている。

体型のバランスの都合からか、ディケイドに付属していたライダーカードよりも小さく印刷されているのだが、それでも見分けがつくよう潰れていないのは流石といえる。

頭部のディケイド・コンプリートフォームのカード。
頭部にコンプリートフォームのカードを配置する事で、作中では変身時にカードに映る姿が徐々に変化していくような演出となっている。

胸部、左右肩アーマーのカード
さすがに字が細かすぎて、はっきり読むことはできません

《劇場版 仮面ライダーディケイド》においては各カードはそれぞれのライダーの最強形態の絵柄となっており(例:カブト→ハイパーフォーム。アギト→シャイニングフォーム等)、より強力な力を使えるようになったことを示している・・・のかもしれない。

ライダーカードの部分は元々は、それぞれの平成仮面ライダーを象徴するエンブレムが使用される予定であったのだが、デザインの段階でカードを使用する方向に変更となったようである。各仮面ライダー・強化フォームの必殺技を使用する際、ヒストリーオーナメントのカードは全て、必殺技の元の持ち主である仮面ライダーのカードに統一されるのだが、これがエンブレムだと変化がわかりにくいからであろうと思われる。

コンプリートフォームのキーアイテムであるケータッチは、極小サイズでのタンポ印刷がなされており、一切の誤魔化しは無い。デジタルカメラで接写しても違和感が感じられないくらいのレベルである。

ケータッチ
変身の際、番組の放送順にエンブレムをタッチしていくのだが、その軌跡をなぞると数字の「10」が見えて・・・こないこともない。

変身の際、腰の横に装着されるディケイドライバーのバックルは、形が少々変わっているのが不満とはいえ、レンズ部分にはクリアーパーツが使われており、好印象である。

サイドに移動したディケイドライバー

必殺技のポーズを再現するため、ケータッチはベルト部分から取り外しが可能となっているが、上手いこと取れるように、テンションの調整は苦労した・・・みたいな裏話がイベント会場では明かされていた。

ディケイド&コンプリートフォーム コンプリートフォームの展示プレート
サムネイルをクリックすると大きな画像が見られます

カードとそれを保持する手首が付属しない代わりに、ケータッチを保持する為の手首が付属。また右手用に人差し指を伸ばした手首が付属する。ライドブッカーはディケイドと同じ物が付属するぞ。

ソードを構えるコンプリートフォーム
各ライダー強化フォームの必殺技を行使する際、そのライダーが強化フォームで使う武器の代わりにもなってくれるライドブッカー。
・・・本当に便利な武器やな。

さすが強化フォームの面目躍如といった所で、なかなかの完成度である。これで後は必殺技のシーンを再現できるよう、他の仮面ライダーの強化フォームも商品化してくれれば、もう完璧だと思うぞ。

《ある意味》衝撃の結末!『世界の破壊者』
過去のあらゆる悪の組織が統合され、誕生した偉大な組織・大ショッカーと戦いながら世界を巡る士たち一行は、ある世界へと訪れる。仮面ライダーキバと仮面ライダー響鬼が戦いを繰り広げるそこは、【キバの世界】と【響鬼の世界】が融合してしまったがために誕生した、【ライダー大戦の世界】だった!

キバとヒビキの対立を治めた士は、海東と共闘して大ショッカーの幹部、スーパーアポロガイストを撃破する。

二人の連携攻撃

しかし、世界の融合はより加速し、二つの世界が完全に一つとなったことでキバと響鬼はその存在を抹消されてしまう。その時、そこに現れたのは、クウガを除く、アギトからキバまでの、8人の平成ライダー(本人)であった! 世界の崩壊を防ぐ為、いよいよディケイドが先輩たちと力を合わせる時が来たのだ!!・・・と、いう熱い展開ではなかった。

世界の融合・崩壊を防ぐ為、ディケイドはそれぞれの世界で仮面ライダーを破壊しなければならなかった。しかし、破壊する事は叶わず、それどころか仲間になってしまった。それゆえに世界の崩壊が加速しており、かくなる上はディケイドを破壊するしかないというのだった。

アポロガイストとの戦いで倒れた小野寺ユウスケ(仮面ライダークウガ)も、ブラックアイズのアルティメットフォームとして甦り、海東もまた、士の前に立ちはだかる。

総勢10人の仮面ライダーに取り囲まれ、スーパーヒーロータイム改め、スーパー粛清タイムスタート!って所で劇場版に続くという形でテレビ放送での最終話は終わった。

折角の先輩ライダーとの競演なのに、先輩に助けられピンチを脱する・・・とか、先輩の必殺技を伝授される・・・とか、そういった仮面ライダーの縦社会が生み出す燃え展開が全く無かった『ディケイド』であったが、後輩の失敗に対して、先輩総出でシメに来る・・・という、負の縦社会が生み出す萎え展開で物語が幕を引いた事に、筆者はドン引きしまくりであったとさ。お約束だが、「こんなオチ、ミトメタクナーイーッ!!」

「この世界は俺に撮られたがっていない。この世界も違うのか・・・。」(戻る)