MG ストライクフリーダムガンダム

バンダイ 1/100プラスチックモデルキット

通常版価格 5040円(税込み)

フルバーストモード価格 7350円(税込み)

MG ストライクフリーダム
不人気でも確実に出すだろうと思われていた機体

ぼくのかんがえた、しじょうさいきょうがんだむふたたび
射手座サジタリアスのBP(射手座のロリ黄金聖闘士。最近、MGのガンダムF91を作ったが、長いことプラモを作らなかったのでパーツを壊しまくり真っ青になったパチ組派。以下BP)「まさか、またこの話題で対談することになるとは1年前は思いもしませんでしたが、今回はストライクフリーダムのMGについて対談しちゃいます。」

ki-pa@ばいえるん@gattina(MGストライクフリーダムを買うために、入念に購入計画を立てていたにも関わらず、通常版しか入手できなかったが、結果的に満足しているお姉さま属性の男。以下ki-pa)「もう二度とすることはあるまいと思っていたのに、これも何かの縁でしょう。」

BP「えーではちょっと1年前のおさらいをしましょう。1年前はコレクションシリーズと1/100とHGのレビューをやって、二人して散々罵詈雑言を述べていますな。」

ki-pa「急造ラインで急造したまさに急造キットですから。」

BP「そこでも言ってるけど、コレクションシリーズはしょうがないとして、どのキットも腰が回らない、プロポーションはダルダル、翼は固定できない、HGにいたってはドラグーンを差し替えると壊れそうという欠点だらけのキットでした。

ki-pa「今回のMG発表はまさに突然でしたが、満を持しての登場にふさわしい出来と言えますよ。」

ぶっちゃけ本音トーク!一消費者の怒りと嘆き
BP「しかし、その前にバンダイの商法について言及しなければなりませんね。今回は確か9月には情報が出回っていたと思うんだけど、そこでは初回限定でスペシャル版が出るとの告知でした。」

ki-pa「内容物は以下の5点。」

・DVD

・特製ポスター

・金メッキ加工済み関節パーツ

・特製スタンド

・ドラグーン発射エフェクト用パーツ

ki-pa「発売前情報ではどれも優れた内容で、定価7380円は妥当な値段だといわれてました。」

BP「で、蓋を開けてみるとDVDは入ってないようですな。」

ki-pa「あとですね、ポスターはしょぼいそうです。メッキ加工済み関節パーツは肘、膝、足首、手首、羽フレーム、おへそビームと一部のみで、その部分だけ専用のアンダーゲート処理済ランナーで、どれか一つ破損しても、ランナーごと買えという横暴さ。

BPしかもランナーは1300円と2700円という恐ろしい値段ですよ。

ki-pa「恐ろしい値段ですね。次に特製スタンドですが、これは現在市販されているバンダイアクションスタンドと全く同じものです。成型色がクリアブルーというだけです。」

BP「手を抜いてきましたね。まあ、スタンドに関しては通常版でも付属してるしね。」

ki-pa「そして極めつけ、ドラグーン発射エフェクトパーツ。何と、アサフレックス製のタダの棒!!

BP「アサフレックスっていうのは、前のHGでも使われていた素材でお湯につけて暖めると折り曲がる軟質素材ですね。」

ki-pa「棒の状態で入ってるらしく、どうやらユーザー側で自由に曲げてくれということらしいです。」

BP「聞こえはいいけど、どう考えても手抜き・・・。」

ki-pa「前情報ほどいい代物ではないということですよ。2000円の差額分得してるとは思えません。

BP「で、付属のメッキパーツなんだけど、予想を大きく裏切ってエクストラフィニッシュ製なんだよね。」

ki-pa「しかも、塗装にムラがあるようですよ。」

BP「つまり、アカツキとかで使われてるメッキではなくて、そんなに光ってない。」


このようなメッキを期待してはいけません

ki-pa「ちゃんとしたメッキならわかるんですけどね・・・。」

BP「普通ガンプラで『メッキ』と聞くと、上のアカツキみたいにキラキラに輝いたものを指すんだけど、これって明らかに詐欺では・・・

ki-pa「商品に違いがあるといっても限界がありますね。さらに今回は店舗側の販売方法にもいくつか疑問を感じる点があります。」

BP「そういえば、そちらはヨドバシ梅田で購入したそうですね。」

ki-pa「ですよ。日本橋は早々に全滅のようでしたからね。では軽く戦況報告といきましょうか?」

BP「そうしましょう。」

ki-pa「12月21日午後1時過ぎ、ヨドバシカメラ梅田に確認の電話を入れました。入荷時刻、入荷個数、入荷後の販売方針等すべて『わからない』一点張りでした。」

BP「1/100のデスティニーやストライクフリーダムのときもそんな感じでしたね。」

ki-pa「同日14時半前、某模型板にて梅淀きたの書き込みがあり、緊急出陣。」

BP「うちも1/100のときにそういう感じで出撃しましたよ。」

ki-pa「あの時と違うのは入荷個数の圧倒的な少なさと、とりおきが不可だったことですが、出発から15分後にヨドバシカメラ梅田に到着、5Fフロアに向かうもSP版は全滅、通常版すら残り3個という状態でした。

BP「今回の生産量は通常:フルバースト=2:1の割合だったそうです。スペシャル版がすぐに全滅するのも当然ですな。まあ、6割がたは転売屋さんに持っていかれてるんだろうけどね。

ki-pa「ですね。」

BP「その証拠に、その日の夜にオークションで検索するとSP版の個人販売がヒットするわヒットするわ。」

ki-pa「で、仕方なしに通常版を購入しました。レジで再度在庫が本当に無いのか確認を取りましたら、売り切れだとはっきり言われましてね。しかもどうやら、レジ側に何の連絡も無くいきなり販売が始まったらしく、店員もワケワカラン状態だったということですよ。大型量販店であっても、連絡もなしに販売とかありえませんよね。なんかだまされてるとしか思えなかったんですが!

BP「しかもあきれたことに、翌日に同じ店でSP版が販売していたそうです・・・。」

ki-pa「そこが疑問ですね。消費者をだましているとしか言えないですよ。」

BP「これはバンダイもそうだけど、商売がうまいですよ。数が少ない、特別製だと言って消費者の焦燥感を煽って、さっさと在庫を掃かせる。」

ki-pa「ええ、ですがそうは問屋が卸さなかった!ふたを開けてみれば、消費者側の反応はイマイチ。聞こえてくる評判は「微妙」「がっかり」の声が多かったとか。

BP「まあ、あのセット内容じゃねー。」

ki-pa「なので、声を大にして言います。これからMGストライクフリーダムを買う方、焦らないで通常版を買いましょう。

BP「値段も安いし、十分お得ですな。」

ki-pa「SP版は言うほどたいした内容ではありません。なら安く欲しいものを確実に手に入れるべく通常版を買いましょう。転売屋、メーカー、販売店に乗せられてはいけません。

BP「しかし、時すでに遅しという人も多そうですね。発売前から、二次予約だの三次予約分から一部のネットショップが定価以上の高値で売ってますよ。

ki-paどこぞのネットショップは9000円とか言う値段で売ってますね。

BP「心当たりの店は入荷日当日、つまり21日に特別なルートを使ってるからということで値段を吊り上げたんだけど、一部のショップは最初から値段を吊り上げてるところがあったんだ。

ki-paあざといといえばあざといですね。あとですね、当たり前のように売られていますが、ストライクフリーダムは本来12月23日の発売だそうですね。

BP「そう、それなんだよ。発売日当日に売ってるものといそいそと買出しに出かけたら売り切れです、昨日売り切れましたとか言われたら元も子もないですよ。」

ki-pa「バンダイ側からフライングしないように通達があったとか。」

BP「いや、聞くところによるとそういう通達はなかったそうで。まあ、トイザラスとかは入荷しても店頭には出さなかったみたいね。」

ki-pa「数ヶ月前から人気商品であることと、入荷個数が極めて少ないということがわかっているなら、入荷後即販売とか普通はしませんよ。」

BP「まあ、そういうのに漬け込んで高値で売りつける個人やらネットショップも許しがたいですがね。」

ki-pa「こういう転売行為についてはメーカー側は厳しく取り締まって欲しいものです。」

BP「まあ、これだけインターネットオークションやらネット通販が発達した時代だから、それで一儲けしちゃおうという魂胆なんだろうけど、転売って言うのは他人のふんどしで相撲を取っているようなもんだから、見苦しいとわかってほしいですね。

ki-pa「図々しいというか、狡賢いというか・・・。」

生まれ変わった邪神はまさに神でした
ki-pa「まあ、文句を言っても止まらないので、ここいらでキットの評価に入りましょう。」

BP「えーと、今回のMGのプロポーションだけど、さすがMGといいましょうか恐ろしいくらいによいです。もう1/100がゴミに見えちゃいましたよ・・・。

前 後ろ
MG ストライクフリーダム全身画像
前のキットたちよりも見違えるくらいによくなった

ki-pa「今回はデザイン監修に重田智氏も加わったそうで、劇中のイメージを限りなく再現したということですが、一番気になるのは、今までのキットでの欠点がどれだけ治っているかですね。」

BP「まず、最大のガンだった腰のレールガンです。このギミックのせいで腰が回らない、脚が広がらないという欠点がありました。」


ビームライフルをマウントするときは、レールガンが後ろにスライドする。
このキット最大の癌


1/100のキットで足を広げた状態

ki-pa「今回はレールガン回転軸が股関節フレームに内蔵され、上半身の回転軸に支障をきたすということがなくなりました。その際干渉するであろうリアアーマーは、フレームごと下部にスライドすることで収納スペースを確保できるようにされています。

レールガン回転軸 横から見た図
今回の最大の変更点
これで1/60でさえ出来なかった腰の回転が可能になった

BP「今回は頭を使いましたね。これは画期的なギミックですな。リアアーマーが下がっても、どうせレールガンに隠れてばれないからよいんだという判断ですな。」

ki-pa「というか、これと同じ改造を模型板でやった人が居まして、考えれば素人でも出る考えですよということです。まあ、コスト面や強度面もあって今までのキットではできなかったんでしょうがね。」

BP「さて、1年前は腰パーツが回らないせいでOPの格好が取れないという文句をたれてましたが今回はどうでしょうか?」

ki-pa「写真を見てもらえばわかりますが、上半身に前後への可動軸、さらに脚部の広大な可動ギミックのおかげでOPポーズがほぼ再現されています。

ロングライフルを構えたところ
ついにこのポーズが取れるようになりました
感無量ですな

BP「このポーズを取らせるためにうちはどれだけ1/100で苦労したことか。ちょっと1年前の画像と比べてみましょう」


・・・

BP「・・・なんだか、情けなくなってきました。

ki-pa「ありえないほどの進化ですね。」

BP「さて、もう1個のガンだった翼パーツです。1/100では重さに負けて垂れ下がってくるという恐ろしい欠点がありましたが今回はどうでしょう?」

ki-pa「今回は展開と同時に、小翼が連動して展開するという多彩なギミックが積まれてまして、このギミックのためにウイングの回転軸にロックが設けられてるんですが、そのおかげでウイングの垂れ下がり現象が解消されています。」

BP「というわけで、デフォルトで使用されてるスタンドを使って出撃の飛行ポーズも取れます。」

出撃ポーズ
翼が大きくなってるにもかかわらず、保持力抜群

1/100とMGフリーダムの翼展開状態
過去のフリーダムと比べてみよう

BP「今回はF91と同じく差し替えで角度を変えられる仕組みになってるんですね。」

ki-pa「ですね。あとこのスタンドに設置する際のジョイント部を隠すパーツは、スタンドの裏に収納しておける設計になってます。」

BP「これはSEED系のMGの伝統で他にもフィードバックされてますな。」

ki-pa「それと、これは以前のキットでも問題になったんですが、ストライクフリーダム最大の特徴である金色のフレーム。以前はウンコ色だとか、汚い黄土色だとか言われ、不評だったんですが、今回は明るく金色に近い成型色になってます。

BP「まあ、妥当な進歩点ですね。」

ki-pa「では次にレールガンですが、レールガン本体にスライド機構が設けられており、劇中のような長い砲身を再現することが出来ます。これはウイング部にも同じ機構が設けられており、どちらも劇中のように大きな表現ができるよう盛り込まれたようです。」

レールガンのスライドギミック
これで劇中並みの長さを再現

BP「これは1年前にも盛り込むべきだと言及していましたね。」

ki-pa「しっかりとフィードバックされてます。」

BP「というわけで、地上でのフルバーストモードを再現してみましょう。」

フルバーストモード
劇中のイメージどおり!

BP「うーん決まってますな。」

ki-pa「元々のキットの出来がいいと、単純なポーズをとっただけでもかっこよく見えますね。」

BP「またしても1年前の画像と比べてみましょう。」


もはや語るまい・・・

BPああなんだか、情けなくなってきましたな。やっぱり、レールガンが短かったのが最大のネックですね。」

ki-pa「今回のキットはどうすれば劇中の再現がしやすいか等よく練られてると思います。劇中ではレールガンやウイングがパースなどの関係で大きく描かれてたりしますので、キットでも同じように大きく表現できるように上手くいじってあります。」

BP「各部が大きくなると、のけぞったり後ろに倒れたりしそうだけど、そこんところはどうでしょうか?」

ki-pa「上半身に関しては背中にストッパーがあって、それをはずせば背中をそらせたポーズが出来ます。さらに、上半身と下半身の接続や股関節にはボールジョイントを使ってないので、これも後ろにのけぞることはないですね。」

ストッパー
背中のストッパー
これで翼の重みに耐えられるようになっています

BP「よく設計されてますね。ではその次、ビームサーベルを見てみましょうか。今回のビームサーベルの形はMGフリーダムのそれに近くなって、つなげることが出来るようです。劇中では使用しなかったんだが、やっぱりフリーダムらしいですな。」

ビームサーベル連結状態
劇中では使用しなかった形態

ki-pa「らしいといえばらしいですね。ただ、ビーム刃のパーツは沿ってる設計のパーツでして、まっすぐなビーム刃ではないんですよ。」

BP「確かに画像を見ると曲がってますね。νガンダムのビームサーベルみたいですな。」

ビームサーベル
表情が付いたビーム演出になっている

BP「後は、またおなじみのビームシールドです。今回はF91で使用されたPETが使用されてます。」

ki-pa「このシールドパーツは青いグラデーションがかかっています。」

ビームシールド
最近流行のグラデーション塗装のビームシールド

BP「F91のときは、パーツが付けにくかったんだけど今回はどうかな?」

ki-pa「今回はシールド発生器の赤い部分で挟み込むようになってて、外れにくくなっています。」

BP「これはHGとかと同じ構造ですな。F91のときみたいに塗装がはがれることはないみたいです。」

当たらなければどうということはない
BP「では最後に、今回からプラスされたスライドギミックを見ていきましょう。さっきも言っていたけど、これも前のキットの欠点だった翼が小さいを解決するための機構で、スライドさせることで内部のフレームが露出します。

ki-pa「レールガンのバレルも上手くデザインの一部として取り込めてますね。」

翼のスライド機構 翼のスライド機構
今回から新しく採用されたギミック

ki-pa「レールガンのバレルも上手くデザインの一部として取り込めてますね。」

BP「なんだか、説明書の説明書きによるとキラキュンの超絶操縦に耐えられるように、スライドさせて負荷を軽減させるとのことなんですが・・・。」

ki-pa「後付設定が多くて未だに理解しきれてませんよ・・・。」

BP「まあ、つまり初代ガンダムがマグネットコーティングで反応速度を上げたみたいな感じですな。そのおかげで装甲の強度が落ちたそうですが、キラキュンの操縦技術なら当たらないだろうという発想だそうで・・・。」

ki-pa「ええ、より機動力を求めた結果、装甲と装甲の間に無防備な空間ができたわけですが、キラきゅんの操縦技術が機動力にあわさることによるメリットの方が大きいと判断されて、要は『当たらなければどうということはない』という赤い彗星さんのセリフ通りの機体ということですね。」

BPしかし苦しい後付設定だことで。

ki-pa無理矢理ですね。

BP「後、なぜか腹部のビーム砲の形が変わってますな。劇中でもちゃんと丸かったからこれは変える必要なかったと思うんだけどねえ。」

ki-pa「これは電撃ホビーマガジンで掲載された伊勢谷氏の作例に影響されてると思います。ですが、丸い砲口よりも、やはり四角い砲口のほうがかっこいいですね。」

BP「まあ、これは各人の好みによって分かれるところですな。では、総評だけど今回のキットは上記のあざとい背景を除けば100点満点出せそうな勢いですね。」

ki-pa「ライフルの青いラインにシールを使わなきゃいけないとか、細かい部分はありますが、概ね地雷らしき地雷は見当たりません。」

BP「通常版は、買いですね。まあ、SP版はどうしてもハイマットフルバーストを再現したいという人が買ったほうがいいでしょう。どうせ限定商品でないし、そのうち不良在庫になりそうだし。」

ki-pa「判断は買う人が最終的に決めるということですね。」

だからその命は君だ!彼じゃない!!(もどる)