1/144 HG ケルディムガンダム

発売元:バンダイ

『機動戦士ガンダム00』 1/144 HG(ハイグレード)シリーズ

定価:1260円(税込)

GNHW/R 定価:1890円(税込)


「これが・・・こいつがっ! 人間のやることか!」
「これが・・・こいつがっ! 人間のやることか!」

怒れる狙撃手
反地球連邦政府組織カタロンのアジトが、アロウズに襲撃されているという報を受け、ソレスタルビーイングはその現場へと急行した。

そこで彼らは、オートマトンによる無差別虐殺という、あまりにも非人道的な光景を目の当たりにする。ガンダムマイスターの一人、ロックオン・ストラトスケルディムガンダムでアジト内に降り立つと、スナイパーライフルを投げ捨て、背中からビームピストルを取り出し、オートマトンを駆逐していく!

「これが・・・こいつがっ!」
「これが・・・こいつがっ!」

「人間のやることか!」
「人間のやることか!」

「カタロンのアジトを殲滅する」という目的を達成したアロウズはその場から撤退を始める。背後を振り返ったケルディムは、その銃口を撤退するアヘッドへと向ける。

逃げんなよ・・・! アロウズ〜ッ!
「逃げんのかよ・・・! 逃げるなよっ! アロウズゥ〜ッ!!」

その瞳には、アロウズの非道に対する、怒りの色がにじんでいた・・・。

『違う・・・。あの男は、彼じゃない。』
ケルディムガンダムのパイロット、ロックオン・ストラスこと、ライル・ディランディは4年前の戦いで死亡したロックオン(二ール・ディランディ)の双子の弟で、一足早くソレスタルビーイングに合流していた刹那・F・セイエイのスカウトに応じて仲間となった。

仲間となった当初は『MSの操縦経験などは無い。』と言って、『全くの素人を連れてきたのか、刹那め・・・。』と、ティエリア・アーデを呆れさせていたが、その後の戦闘でははじめてのMS戦闘であるにもかかわらず、敵機を撃墜するなどの活躍を見せ、プトレマイオス2のクルー、ラッセ・アイオンともども、筆者は度肝を抜かれる思いだった。

本編中でティエリアが、『違う・・・。あの男は、彼じゃない。』と、言っている通り、このロックオンはファーストシーズンの頃のロックオンとは別人である。と、いう訳で、ファンの間では、新ロックオンだの、にせロックオンだの、帰ってきたロックオンだのと呼ばれている。まるでウルトラマンみたいな言われ様である。

筆者的には、ライルにはガンダムマイスター内最年長キャラとして、二ール同様、メンバーの兄貴的存在としてメンバーから慕われるようなキャラになって欲しいと期待している。

筆者の脳内妄想フォーメーション
刹那「先行する。援護射撃を頼む。」

ロックオン「了解! バックは俺に任せな!」

『ケルディムガンダム、ロックオン・ストラトス! 狙い撃つぜぇ!』
おうしざのロリごおるどせいんとHUYU(『スーパーロボット大戦Z』をプレイしていた時の事。ソルグラヴィオンのあまりにもカッコよすぎる登場シーンにテンション上がりっぱなしだったのだが、そのすぐ後、ニルヴァーシュのマップ兵器を誤って使用。味方を全滅させてしまった馬鹿。マップ兵器の使用は計画的に♪ 以下HUYU)「さて今回は、予想以上に面白い『機動戦士ガンダム00』から、帰ってきたロックオンが搭乗する機体、ケルディムガンダムを紹介するぞ!」

まじめにふまじめ怪傑ゼロリ(『スパロボZ』をプレイして、カミーユ(『Ζガンダム』の主人公)×シン(『種デス』の主人公)という、作品の枠を超えたクロスオーバーなカップリングに目覚めた、美少年大好き腐女子。以下ゼロリ)「みんな大好き、ロックオン兄さんのガンダムね!」

HUYU「正確には別人なんだけどね。双子の弟だし。」

ゼロリ「ああ・・・、私もフェルトみたいに、ロックオンに突然唇を奪われたい・・・。」

電光勇者超特急ヒカリガイン(『スパロボZ』の女主人公に、『苺ましまろ』の登場人物の名前をつけてプレイしていたら、コンティニューメッセージで、「女主人公に好きな女の子の名前をつけると、友達に見られたときに恥をかくぜ。」と、言われてしまい、急に恥ずかしくなった馬鹿。以下ヒカリ)「やれやれ、これだから腐女子は・・・。妄想の世界にトリップしている馬鹿はほっといて、さっさとキットの紹介に移ろうぜ。」

HUYU「それもそうだな。と、いうわけで、これが今回紹介する、HG ケルディムガンダムだ。」

ケルディム正面 ケルディム背面

HUYU「ケルディムガンダムはソレスタルビーイングが新たに開発したガンダムのうちの1機で、遠距離からの射撃戦に特化したガンダムだ。ファーストシーズンでロックオン(兄)が搭乗していた、ガンダムデュナメスの発展機で、基本性能の底上げ、攻撃力、命中精度の向上が図られている。」

ヒカリ「射撃に特化した機体か。こういう機体は主人公がより強い後継機に乗り換えたりすると、とたんに空気になるからな。老い先短そう・・・、というか、幸薄そう・・・。」

HUYU「ま、まぁ、そこら辺は大丈夫だろ。何せ『00』はもう後継機まで出てるんだし。」

ヒカリダブルオーにオーライザーが合体したら、どうなる事やら・・・。

HUYU「ふぐぅっ! と、とにかく、次はギミックを見て行くぞ。」

ヒカリ「そうだなぁ。ニヤニヤ。」

ゼロリ「ああ、私だったら後でと言わず、今すぐアナタ(ライル)の部屋に・・・。」

HUYU「さっきからトリップしっぱなしのゼロリはほっといてと・・・。セカンドシーズンに登場するガンダムの共通点である、額のクリアパーツ。ケルデイムはこの下にシューティングモード時に使用するカメラを内蔵している。」

ヒカリ「そのカメラカバーを展開することで、カメラが出現するんだな。」

HUYU「そういうこと。」

額部カメラ
遠距離射撃を行う際には額部のカメラを展開する。
兄さんのデュナメスとおそろいのギミック。
ロールオーバーで画像が変わります

HUYU「キットの素の状態だとカメラカバーは無色の透明なんだけど、付属するPET樹脂製のシールを貼ればそれっぽくはなる。でも透明感がなくなっちゃうから、俺のはシールを貼らずにクリアカラーのレッドで塗装したよ。」

ヒカリ「へー。」

HUYU「右肩に装備されているGNスナイパーライフルUは、本体の可動範囲の広さもあって、ちゃんと両手で構えられるようになっている。」

ヒカリ「スナイパーなんだから、それが出来ないとダメだろ。」

ケルディムガンダム、狙い撃つぜぇ!

HUYU「まぁ、確かにそうだわな。で、GNスナイパーライフルUは銃身を折り畳む事で三連バルカンモードに変形。中・近距離での戦闘に使用しやすくなっている。キットではこの変形を、差し替えで再現している。」

スナイパーライフル・三連バルカンモード

ヒカリ「おおー。」

ゼロリ「『これが人間のやることかっ!』なんて・・・。怒りに燃える瞳もス・テ・キ(はぁと)」

ヒカリ「さてと、なんか呟いてる馬鹿はほっといてと・・・。さっきから気になってたんだけど、背中に付いてる、二本の棒は何なんだ? お約束のビームサーベルか?」

HUYU「いや、違う。これはGNビームピストルUだ。ってか、ケルディムにはビームサーベルは装備されていないよ。」

GNビームピストルU

ヒカリ「え、そうなの? じゃあ格闘戦に持ち込まれたら、もう終わりじゃないか!」

HUYU「ウーム・・・。確かに。と、言いたいところだけど、実はこのピストル、銃身の一部に耐ビームコーティングが施されているから、ビームサーベルを受けることが出来るんだ。剣を装備しない代わりに、このピストルで格闘戦に対応するってわけだな。」

ヒカリ「やっぱり格闘戦時には、↓こうやってハンドアックスとして使うのかね?」

ビームピストル・ハンドアックスモード?

HUYU「それはどうかと思うが・・・。」

ヒカリ「そういえば、よく見ると左肩についてるシールドと同じ形のパーツが膝とか腰とかに付いてるけど、これは何なんだ?」

HUYU「これはGNシールドビットだな。このシールドは個々に本体から分離、独自に遠隔操作が可能となっている。防御の他に、ビームガンを内蔵しているので、攻撃にも使用されるんだってさ。」

ヒカリ「つまり『いけ! フィン・ファンネルっ!!』的な武器って事か。」

HUYU「てっきり、『俺のファングッ!!』って、言うと思ったんだが・・・、まぁいいか。キットではシールドビットは一個一個分離して、付属のスタンドに飾る事が出来る。スタンドには二種類のジョイントパーツが二個ずつ付属するから、パターンはかなり自由度が高いぞ。」

シールドビット用スタンド
このスタンドを用いて・・・、

シールドビット展開@ シールドビット展開A
いろいろなパターンで飾る事が出来る。

ヒカリ「なかなかすごいな。そういえば、シールドビットって、腰にやたらとたくさん付いてるけど、何でだ?」

HUYU「ああ、これな。GNドライヴを守るためなんだな。ケルディムのGNドライヴは腰の後ろに搭載されているんだ。」

GNドライブ
普段はシールドでガードされてるからともかく、
シールド展開時に後ろから狙い撃たれたらひとたまりも無いと思う・・・。

ヒカリ「ダブルオーといい、ケルディムといい、なんでコイツラらこんな弱点丸出しな位置に付けてるのかね・・・。ダブルオーがツインタニシなら、さしずめケルディムは、ホタルドライブか。

HUYU「尻が光るからってか。上手い事言いやがる・・・。」

ヒカリ「ん? そういえばこのクリアパーツは何だ?」

HUYU「んー、何々・・・。ああ、これはフォロスクリーンだな。」

ヒカリ「フォロスクリーン?」

HUYU「ケルディムがトランザムシステム(注)を発動すると、バックパックに収納されたフォロスクリーンが展開され、驚異的な命中精度を発揮できるようになるんだ。」

フォロスクリーン展開状態
遠隔射撃に必要となるあらゆる情報が、高速で計算処理され、マイスターに伝えられる。
正確なデータと高確率の事象予測により、ケルディムは驚異的な命中精度を発揮する。

ヒカリ「おおー! んじゃ、そろそろ今回のまとめだな。」

HUYU「ダブルオーと同様に可動範囲は広く、そのうえ付属品も充実! とくにシールドビットとフォロスクリーンは、まだ本編では使用されてないくせに再現という、大判ぶるまいっぷり! これは文句なく100点かなぁ。」

ヒカリ「おお! 今回は満点かよ! ・・・まぁ、ダブルオーがダメダメだった反動もあるんだろうけど。」

ゼロリムハーッ! もう辛抱たまらん!! ケルディムはあたしがいただくわよーッ!!

ヒカリ「やれやれ。妄言ほざいてる馬鹿はほっといてと・・・。って、なんだってーッ!!」

HUYU「そうはさせるか! よしヒカリ! オマエ、盾になれ!」

ヒカリ「『そうはさせるか』って言っといてそれかい! ・・・って、ぐわーっ!?」

HUYU「馬鹿な!? ヒカリが一撃で!?」

ゼロリ「ホッホッホ・・・! 獲物を前にした腐女子は、何者にも止められないのよ! さながら黒王号にまたがった、ラオウの如しッ!!

ヒカリ「お・・・お前ら。こんな世界で満足かよ・・・。俺は・・・ゴメンだね・・・。ガクッ」

HUYU「ああ! ヒカリがロックオン兄さんの最後の言葉を呟いて辞世した!!」

ゼロリ「さぁ〜て。もう後がないわよ・・・。おとなしく観念なさ〜い!」

HUYU「ひ、ひえぇぇ〜!」

???ケルディムガンダム! 狙い撃つぜぇ!!

HUYUゼロリ「「な!?」」

トランザムシューティング!
ドギュゥゥゥゥゥゥンッ!!

ゼロリ「へぶらっ!?」

HUYU「今のは一体誰が・・・? そういえば名前の色指定が、ヒカリと同じ緑色だったな・・・。」

ヒカリ「・・・・・・」(へんじがない。たたのしかばねのようだ・・・。)

HUYU「はっ! まさかヤツは、BP君が最小変形マイトカイザーを買わなかったが為に黒歴史化したヒカリガインの双子の弟、ヒカリカイザーか! ・・・ま、何はともあれ、今回はあいつのおかげで助かった! いやぁー、ヨカッタヨカッタ! ハッハッハッハッハッハッ!」

『高笑いするぐらいなら、俺にも出番を作ってくれよ・・・』

ヒカリカイザーは遠く離れた狙撃ポイントの、プラモシミュレーターで実体化したケルディムガンダムのコックピットの中で慟哭していたという・・・。


ちゃんちゃん♪
注『トランザムシステム』:機体内部に蓄積された高濃度圧縮粒子を全面開放する事で、機体のスペックを3倍以上に引き上げる事が出来るシステム。しかし、使用時間には限界があり、限界作動時間を超えると粒子の再チャージが完了するまで期待の性能が著しく低下してしまう、まさに諸刃の剣といえるシステムである。
行けるぜ、この新装備!
ここからは、射手座サジタリアスのBPがケルディムガンダムのバリエーションであるケルディムガンダム GNHW/Rの紹介を行おう。

最終決戦に際し、ダブルオーライザー以外の各ガンダムにはGNHW(GNヘヴィーウェポン)という追加装備が施された。この装備は、各ガンダムの弱点を補ったり、長所を更に引き伸ばすための装備である。ケルディムガンダムに施された装備は、GNHW/Rである。

ケルディムガンダム GNHW/R 前 ケルディムガンダム GNHW/R 後
肩と太陽炉付近にライフルビットが追加されたケルディムガンダムの強化型
太陽炉に使用されていたシールドビットは、まとめて肩に固定するようになった

この装備は、ケルディムガンダムの火器面を強化し、新たにライフルビットが追加され、ビットによる攻撃と長距離攻撃の攻撃力が飛躍的に高まっている。更に、GNピストルも二丁追加され、太陽炉にマウントするようになった。

キットは、8月に入ってからHG ケルディムガンダムのバリエーションとして発売された。通常のケルディムガンダムにランナーを2枚足した形となっており、初期のケルディムガンダムを買った人は涙目な仕様なのであった。追加パーツとしては、シールドビット用のマウントパーツ、ライフルビット用のパーツ、GNピストル2丁、そして武装追加用の小さいジョイントパーツが追加されている。

追加パーツ
元のケルディムガンダムに追加装備を施すため、小さい部品が追加されています
元のキットのクリアパーツは無色透明だったが、ライフルビットのクリアパーツは最初から薄い青で着色されている

ライフルビットはそれぞれが分離することが出来、アクションスタンドなどに飾り付けることが可能となっている。ただし、分離機構を追加しているので若干腰のライフルビットが外れやすくなっている。また、肩のライフルビットには回転軸が備わっていないため、劇中のようにライフルビットを固定したまま前に向けることが不可能である。

狙撃ポーズ ライフルビットを分離させたところ
追加武装のギミックの少なさが難点

ROBOT魂シリーズと違い、プラモデルのほうは通販などで武装の単体販売がほとんど行われていない。ホビー事業部は、追加武装を単体で販売するくらいならば、金型を使いまわせるバリエーション機として発売したほうが良いと踏んでいるようである。少なくとも、ケルディムを満足するまで改造したHUYU君にしたら不満が残る販売方法なのであった・・・。

「ミッション完了! ミッション完了!」「フー… どうにかだな。」(戻る)